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タグ:公認心理師試験対策

以下では、このブログで取り上げなかったが、最新のブループリントで追加されたもので何だか出そうなものを取り上げる(笑)。「香る」のは日本語から意味が推測できないものである。

*に色々追加(2019年7月30日)

*い話楼菠餝膸抉腑札鵐拭爾寮睫世任呂覆地域包括ケアシステムの説明でした。コメントをくださった方、ありがとうございました(2019年8月1日)。

 意思決定に関する代表的な理論に, プロスペクト理論が挙げられる。利益を得ることができる場面では,利益を確実に手にすることを優先し,損失を被る場面では損失を最大限に回避することを優先する傾向のことである。

自己の所属する集団を内集団,所属していない集団を外集団という。

集団や組織に所属する構成員を自発的に留まらせる力のことを,集団凝集性という。構成員の多くが外集団よりも内集団(所属集団・組織)を高く評価し,今後も所属したいと思うほど集団凝集性が高いと判断される。

自分の憩度・判断・行動の基準として採用している集団のことを,準拠集団という。準拠集団はいわば「憧れの集団」「模範となる集団」であるため,実際に所属している集団とは限らない。また,映画や物語上の架空の集団が準拠集団となる場合もある。

 多元的無知:多くの他者がいる状況で危機的な事態にある者を発見した際,事態が危機的状態であることを認識しつつも,周囲の他者が援助介入に入らないことで,援助を必要としない事態なのではないかと錯覚する。

地域包括支援センター 地域包括ケアシステム可能な限り住み慣れた地域で, 自分らしい暮らしを人生の最期まで続けられるよう, 医療・住まい・介護・予防・生活支援が一体的に提供される社会システムのことである。

・地域包括ケアシステムは, おおむね30分以内に必要なサービスが提供される日常生活圏域(具体的には中学校区)を単位として想定する。

・地域包括ケアシステムは,保険者である市町村や都道府県が,地域の自主性や主体性に基づき,地域の特性に応じて作り上げるものとされている。

エンパワメント:対人援助場面において,クライエン トが自分自身で問題解決する力を失い,専門家への依存や無力感を強化することがないよう,主体的な問題解決ができる力を獲得するよう援助すること。

Αピグマリオン効果とは,教師が抱く期待によって,生徒の能力・反応に変化が生じる現象のことである。この時,抱く期待が肯定的であれ否定的であれ,期待に一致する方向へ近づいていく。

Аプログラム学習とは,教育内容を系統的に提示し,個別的に学習者を目標まで効率的に到達させる学習方法のことである。スキナーのオペラント条件づけを背景理論とする

発見学習とは, 生徒の自発的・主体的活動により,一定の関係や概念・問題の構造を,生徒自身に発見させる学習法のことである。ブルーナーが提唱した。

 対象者の再犯リスク要因やニーズ要因に焦点づけて最適な介入を計画することが,対象者の態度の変容につながり,最も介入効果が高い。このことをリスク・ニーズ・反応性の原則 (RNRモデル)という。よって, 再犯リスク要因やニーズ要因に関するアセスメントが重要となる。

*非行や犯罪の生起に関わる再犯リスク要因や保護要因の実証的知見をもとに,北米や西欧の非行・犯罪の処遇実務では,リスク・ニーズ・アセスメント・ツールの開発・利用が定着しており,我が国も性犯罪者再犯防止指導分野や少年矯正分野における法務省式ケース・アセスメント・ツール (MJCA) 導入等,この種の客観的評価ツール利用が広がりつつある。同ツールには,一般的な非行性や犯罪性に関わるリスクやニーズを査定するもの(例 YLS/CMI, OASys), 性犯罪等特定領域の査定用のもの(例Static99) 等がある(『心理学辞典 新板』(誠信書房))。

*YLS/CMI(Yuth Level of Service / Case Man agement lnventor)
カナダで開発された少年用のリスク・ニーズ・アセスメント・ツールのこと。各種リスク領域の評価に加え,ストレングス (長所)についても評価し,監督指導水準やケースマネジメント・プランの策定に利用されている。成人用にはLS/CMIがある(『心理学辞典 新板』(誠信書房))。

*OASyS (Offender Asesment System)
イギリスの成人犯罪者の処遇領域で用いられているリスク・ニーズ・アセスメント・ツールのこと。判決前調査の段階から処分確定後の施設内処遇社会内処遇(*)を通じ,ケースマネジメントを行う際に継続的に使用され,多機関連携型の処遇を支援している。同国では,少年には, ASSETと呼ばれるツールが別途使用されている(『心理学辞典 新板』(誠信書房))。

(*)犯罪心理学は,実践的課題として犯罪行動の社会的統制システムの運用に資するとを目的として発展してきた経緯があるため,捜査・裁判と矯正(施設内処遇)・保護(社会内処遇)と呼ばれる刑事司法行政の分野に応じた下位領域に分けられることもある(『心理学辞典 新板』(誠信書房))。

*Static99 (static99)*static=静的(=性的 *試験的には)
カナダにおいて開発された性犯罪の再犯リスク評価ツールのこと。このツールは,静的リスク要因(*)のみの評定により性犯罪再犯リスクを大まかに見積もり,介入密度の選択等の参考とする。各国の性犯罪者処遇分野においても,Static99に倣ったツールが使用されている(『心理学辞典 新板』(誠信書房))。

(*)再犯リスク要因:再犯の生起を高める方向に関連性をもつ諸要因をいい,非行・犯罪歴等のような静的(履歴的)リスク要因と,教育や治療を通じ変容可能動的リスク要因に大別される。更に,動的リスク要因には,比較的持続性が見られる安定的リスク要因(例:暴力肯定的態度)と,非行や犯罪の引き金として作用する状況的・急性的なリスク要因 (例,怒り)がある(『心理学辞典 新板』(誠信書房))。

 労働災害とは, 労働者の業務上や通勤途上の負傷,疾病,傷害死亡のことを指し,大きく以下の2つに大別できる。
業務災害…労働者の業務上の負傷・疾病・障害・死亡。
通勤災害…労働者の通勤途上の負傷・疾病・障害・死亡。

 ワーク・エンゲイジメントとは,シャウフェリによって提唱された,仕事に対するポジティブで充実した心理状態のことである。一時的な状態ではなく,仕事に向けられた持続的で全体的な感情と認知を指す。

 アドヒアランスとは, ただ医師の指示に従うだけでなく,薬の飲み方や治療方針に患者も深く関与し,意思決定することを指す。薬の効果が感じられない場合や,指示通り薬を飲むことが難しい場合は, 医師との情報交換の上で, より適切な処方に変更がなされる。このようにアドヒアランスにより,治療の中断や不規則な薬物使用が減ることが期待できる。

 罪を犯した者非行少年の円滑な社会復帰に関する諸施設。

更生保護施設・・刑務所を仮釈放や満期出所になった人,刑の執行猶予の言い渡しを受けた人,少年院を出た人などのうち,家族や公的機関などからの援助を受けられない人を保護し支援して, その再出発を支えるための施設。法務省管轄のもと非営利民間組織が運営している。

地域生活定着支援センター・・・刑務所,拘置所,少年院などの矯正施設を出所しても自立が困難な高齢者障害者に,住居の斡旋などをして社会復帰を手助けする機関。

自立援助ホーム…何らかの理由で家庭にいられなくなり,働かざるを得なくなった原則として15歳から20歳までの青少年に暮らしの場を与える施設。

自立更生促進センター仮釈放者を対象として,入所者個々の問題性に応じ,専門的処遇プログラムや生活指導,対人関係指導等を集中的に実施するなどの指導監督を行うとともに,充実した就労支援を実施する施設。

 感情プライミング(*)のように,感情によって認知情報処理が促進される場合もあれば,感情ストループ(*)のように,感情によって認知情報処理が抑制される場合もある。

(*)感情プライミング…表情や情動など,感情を伴った先行刺激の処理により,後続刺激の処理が促進され,判断が早くなったり記憶の成績が良くなったりすること。気分一致効果は感情プライミングの一例と考えられる。

(*)感情ストループ…青い色で「赤」と表記されるなど,文字の色と意味が一致しないと,文字の色を答えるまでの処理時間が長くなることストループ効果という。感情ストループでは,青い色で「絶望」と表記されるなど, ネガティブな感情を引き起こす言葉の場合,文字の色を答えるまでの処理時間が長くなることを指す。

以上、全て以下の書籍より

【過去問de心理学】PTSD <Ver.1.0>

【第1回公認心理師試験・問153】
28歳の女性A、会社員。Aは、3か月前に夜遅く一人で歩いていたところ、強制性交等罪 (強姦) の被害に遭った。その後、気がつくと事件のことを考えており、いらいらしてささいなことで怒るようになった。仕事にも集中できずミスが目立つようになり、上司から心配されるまでになった。「自分はどうして事件に巻き込まれたのか。こんな私だから事件に遭ったのだろう。後ろから足音が聞こえてくると怖くなる。上司も私を襲ってくるかもしれない」と思うようになった。Aに認められていない症状として、正しいものを1つ選べ。

/入症状
回避症状
3仞壇戮犯娠性の変化
で知と気分の陰性変化

【第1回公認心理師試験・問1】
サイコロジカル・ファーストエイド を活用できる場面 として、最も適切なものを1つ選べ。

.ぅ鵐董璽面接
⇒縦蠎蟒兪阿量明
心理検査の実施場面
せ故現場での被害者の救援
ゥ好ールカウンセリングの定期面接

【第1回公認心理師試験・問93】
災害時の支援について、正しいものを1つ選べ。

“鏈卍掌紊良毀欧鷲妥反応であり、薬物治療を行う。
被災者に対する心理的デブリーフイングは有効な支援である。
4躓‥な状況で子どもは成人よりリスクが高く、特別な支援を必要とする。
と鏈匱圓糧甦囘な発言には、「助かって良かったじゃないですか」と励ます。
ト鏈匱圓ら知り得た情報は、守秘義務に基づき、いかなる場合も他者に話してはならない。

【第1回公認心理師・追加試験・問95】
災害発生後早期の支援について,最も適切なものを1つ選べ。

/搬里某┐譴動多幹兇鰺燭┐襦
GHQ-28を用いて被災者の健康状態を調査する。
災害以前から治療を受けている疾患がないかを被災者に確認する。
と鏈匱圓離哀襦璽很明椶波鯑饑験茲良塰を互いに話し, カタルシスが得られるようにする。
ザい精神的ショックを受けた被災者が混乱して興奮している状態を,正常な反応として静かに見守る。

【第1回公認心理師試験・追加試験・問63】
小学校で原因不明の爆発事故が起こり,多数の負傷者がいると通報があった。所轄警察署に勤務する公認心理師は事故発生後,他の署員とともに直ちに事故現場において被害者支援を行った。事故の連絡を受けて駆け付けた保護者への公認心理師の優先される対応として,適切なものを1つ選べ。

(麁撒ヾ悗亮荳爐鳳じる。
∧欷郤圓希望しない限り,情報提供を控える。
3惺散疑Πから保護者に説明する場を設定する。
ぬ筏証などにより保護者を確認し,部外者の侵入を防ぐ。
ゴ愀玄圓閥力して児童の状況について情報を集め,保護者に提供する。

【過去問de心理学】うつ病 <Ver.2.0>

【第1回公認心理師試験・問134】
かかりつけの内科医に通院して薬物療法を受けているうつ病の患者を精神科医へ紹介すべき症状として、適切なものを2つ選べ。

”毀
⊆殺念慮
B僚展詐
げ善しない抑うつ症状
タ翰的原因による抑うつ症状

※ バージョン2では、以下に復職支援系の問題を追加しました。

【第1回公認心理師試験・問77】
30歳の女性A、事務職。Aはまじめで仕事熱心であったが、半年前から業務が過重になり、社内の相談室の公認心理師Bに相談した。その後、うつ病の診断を受け、3か月前に休業した。休業してからも時折、Bには近況を伝える連絡があった。本日、AからBに「主治医から復職可能との診断書をもらった。早く職場に戻りたい。手続を進めてほしい」と連絡があった。このときの対応として、適切なものを2つ選べ。

AとBで復職に向けた準備を進める。
Bが主治医宛に情報提供依頼書を作成する。
Aは職場復帰の段階となったため相談を打ち切る。
Aが自分で人事課に連絡を取り、復職に向けた手続を進めるように伝える。
Aの同意を得て、Bが産業医にこれまでの経緯を話し、必要な対応を協議する。

【第1回公認心理師試験・問130】
心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の各段階で事業者が行うことについて、適切なものを2つ選べ。

ゝ拔箸梁始時には、傷病手当金など経済的保障について説明する。
⊃場復帰の可否については、産業医の判断があれば、主治医の判断は不要である。
職場復帰の可否を判断するために、職場復帰支援プランを本人に提示し、本人の意思を確認するc
ず能的な職場復帰は事業者が決定する。
タ場復帰後は、あらかじめ決めた職場復帰支援プランに沿うようフオローアップする。

【第1回公認心理師試験・追加試験・問54】
心の健康問題により休業した労働者が職場復帰を行う際に,職場の公認心理師が主治医と連携する場合の留意点として,正しいものを2つ選べ。

ー膽0紊範携する際は,事前に当該労働者から同意を得ておく。
⊆膽0紊良職診断書は労働者の業務遂行能力の回復を保証するものと解釈する。
主治医に情報提供を依頼する場合の費用負担については,事前に主治医と取り決めておく。
ぜ膽0紊ら意見を求める際には,事例性よりも疾病性に基づく情報の提供を求めるようにする。
ヅ該労働者の業務内容については, プライバシー保護の観点から主治医に提供すべきではない。

【第1回公認心理師試験・追加試験・問74】
36歳の女性A,事務職。がん検診で乳がんが見つかった。通院のため,上司に事情を説明すると「がんの治療のことを考えたら,退職せざるを得ないね」と言われ, ショックを受けた。社内相談室の公認心理師に相談に来て, 「もう立ち直れない。何も考えられない。退職するしかない」と訴えた。Aへの公認心理師の対応として,不適切なものを1つ選べ。

Aの心理的な状態を把握し,産業保健スタッフと連携する。
休職して治療に専念し,完治したら職場復帰の手続をとるように助言する。
Aの要望に応じて,産業医から上司にAの病状や必要な配慮について説明できることを伝える。
ぜ卞發了唆畔欸鬟好織奪佞醗緡典ヾ悗箸連携し,仕事を継続しながら治療を受ける方法があることを説明する。

【過去問de心理学】統合失調症 Ver.1.0

【第1回公認心理師試験・問103】
統合失調症の特徴的な症状として、最も適切なものを1つ選べ。
仝源
観念奔逸
情動麻癖
と鎹洞遡兪
ジ愨臈な認知

【第1回公認心理師試験・追加試験・問133】
統合失調症の特徴的な症状として,適切なものを2つ選べ。
(数の人物が自分の悪口を言っている声が聴こえる。
過剰に悲観的で, 自分は貧しく,破産すると信じている。
自分の考えが他人に伝わり, 周囲に筒抜けになっていると思う。
さなが高揚し,自信に満ちて,自分が世界の中心であると確信する。
セ弭佑領れが速くなり,考えが次から次に浮かんできて,話題が一定せず,会話がまとまらない。

【過去問de心理学】知的能力障害<通称:MR> Ver.1.0

【第1回公認心理師試験・問97】
知的障害について、正しいものを1つ選べ。
\人期に発症する場合もある。
⇔徹藜蠶△亘[Г傍定されていない。
N徹藜蠶△18歳未満に対して発行される。
DSM-5では重症度を知能指数<IQ>で定めている。
タ巴任垢觝櫃棒験菫竿未悗療応行動を評価する必要はない。

【第1回公認心理師試験・追試験・問88】
DSM-5に記載されている知的能力障害について,正しいものを1つ選べ。
〕直期までの間に発症する。
⇒病率は年齢によって変動しない。
IQが平均値より1標準偏差以上低い。
っ療機能と適応機能に問題がみられる。
ソ転錨戮麓腓IQの値によって決められる。

【過去問de心理学】自閉スペクトラム症<ASD> Ver.1.0

【第1回公認心理師試験・問91】
自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害<ASD>の基本的な特徴として、最も適切なものを1つ選べ。

‐賁弥黙
△劼こもり
ディスレクシア
じ斥佞糧達の遅れ
ツ名錣硫駭辰里笋蠅箸蠅虜て

【第1回公認心理師試験・問42】
言語の障害について、最も適切なものを1つ選べ。

ぜ閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害<ASD>では統語論的な能力につまずきをもつことが多い。

【第1回公認心理師試験・追加試験・問11】
知的な遅れがなく,社会性やコミュニケーションを中心とした発達障害が疑われる児童に対して用いる検査として,最も適切なものを1つ選べ。

ADHD-RS
ADOS-2
M-CHAT
Vineland-
WISC-

【第1回公認心理師試験・問75】
24歳の男性A。Aは大学在学中に自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害<ASD>の診断を受けた。一般就労を希望し、何社もの就職試験を受けたが採用されなかった。そこで、発達障害者支援センターに来所し、障害者として就労できる会社を紹介され勤務したが、業務上の失敗が多いため再度来所した。この時点でのAへの支援として、不適切なものを1つ選べ。

.献腑屮魁璽舛鬚弔韻襦
⊂祿下埒Χ肇札鵐拭爾鮠匆陲垢襦
2雜邉詆佞1つである行動援護を行う。
ざ侈海靴討い覯饉劼Aの特性を説明する。
シ盈等給付の1つである就労移行支援を行う。

【過去問de心理学】注意欠如多動症<AD/HD> Ver.1.0

【第1回公認心理師試験・問32】
注意欠如多動症/注意欠如多動性障害<AD/HD>の診断や行動特徴として、不適切なものを1つ選べ。

―性は男性よりも主に不注意の行動特徴を示す傾向がある。
⊃巴任砲蓮∧数の状況で症状が存在することが必要である。
診断には、いくつかの症状が12歳になる以前から存在している必要がある。
た巴任砲蓮不注意、多動及び衝動性の3タイプの行動特徴を有することが必要である。
DSM-5では、自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害<ASD>の診断に併記することができる。

【第1回公認心理師試験・問132】
注意欠如多動症/注意欠如多動性障害<AD/HD>の併存障害について、正しいものを2つ選べ。

ヾ超調整と薬物療法とを考慮する。
∪人期にしばしばうつ病を併存する。
M椣藉超は併存障害の発症に関係しない。
ぜ尊感情の高低は併存障害の発症に関係しない。
セ童期に反抗挑戦性障害を併存することは少ない。

【第1回公認心理師試験・問45】
発達障害及びその支援について、正しいものを1つ選べ。

[徹藜蠶△鮗萋世垢襪海箸呂任ない。
∪鎖西祿下塋欸鯤〇禺蠶△鮗萋世垢襪海箸呂任ない。
H達障害者支援センターの役割に診断は含まれない。
と達障害者支援法では注意欠如多動症/注意欠如多動性障害<AD/HD>は支援の対象に含まれない。

これで公認心理師試験系の記事は最後となる。最後は何だか覚えにくい精神医学系のカタカナ語を独断と偏見で10個集めてみた。あくまでも私の場合の覚えにくさなので,簡単な人にとってはどうということはない単語かも。

1.サルコペニア (125頁)

加齢により運動神経伝導速度は低下し骨格筋の筋肉量減ること

2.フレイル (125頁)

加齢により心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し,複数の慢性疾患の併存などの影響もあり,生活機能が障害され,心身の脆弱性が出現した状態

3.パラソムニア(睡眠時随伴症) (154頁)

入眠前,睡眠中,睡眠からの覚醒時に生じる不快な身体的現象

→ ノンレム・パラソムニアとしては錯乱性覚醒,睡眠時遊行症, 睡眠時驚跨症などがあり,深睡眠期に発生し,本人の記憶はない

→ レム・パラソムニアとしてはレム睡眠行動障害(男性に多く,レビー小体型認知症への移行もる),反復弧発性睡眠麻簿,悪夢障害などがあり,本人は記憶できる

4.ミオクロニー発作 (158頁)

体の一部あるいは全体が一瞬ピクンと動く

5.アカシジア (166頁)

じっとしていられず,落ち着かなくなる.(*錐体外路症状

『公認心理師必携テキスト』(学研)

6.急性ジストニア (166頁)

顔や首が強くこわばる,首が反り返る,目が上を向いたまま正面を向かない (眼球上転),舌が出たままになる,ろれつがまわらない,体が傾く,手足がつっぱるなどの症状をいう.(*錐体外路症状

『公認心理師必携テキスト』(学研)

7.遅発性ジスキネジア (166頁)

抗精神病薬などを長期間使用していると出現する,自分では止めらない,または止めてもすぐに出現する動き (繰り返し唇をすぼめる,舌を左右に動かす,口をもぐもぐ、させる,口を突き出す,歯を食いしばる,目を閉じるとなかなか開かずしわを寄せている,勝手に手が動いてしまう)などの症状をいう.(*錐体外路症状

『公認心理師必携テキスト』(学研)

7.プレコックス・ゲフュール (臨床心理士資格試験過去問)

統合失調症をもつ人と相対した時に,観察者に起こる特有の感情。「何となくいやな感じ」や「お互いに心が通じない感じ」などと表現されることもある。

『臨床心理士試験徹底対策テキスト&予想問題集』(ナツメ社)

8.カタレプシー (臨床心理士資格試験過去問)

受動的に取らされた姿勢を保ち続ける症状

『臨床心理士試験徹底対策テキスト&予想問題集』(ナツメ社)

9.セネストパチー (臨床心理士資格試験過去問)

身体医学的に理解することができない奇妙な感覚と,身体の変容の確信に基づいた訴えを執拗に繰り返すものをいう。例えば,「歯が伸びて,体の中をかき回す」などが挙げられる。

『臨床心理士試験徹底対策テキスト&予想問題集』(ナツメ社)

10.肝チトクロムP450酵素 (163頁)

肝臓においてほとんどの向精神薬は,肝チトクロムP450 (CYP) 酵素により代謝される。

【問題 39】

 乳幼児の精神発達検査に関する次の記述のうち,正しいものに○,誤っているものに×をつけた場合,下のa〜eの組み合わせの中から最も適切なものを一つ選びなさい。

A. 津守らの乳幼児精神発達診断法は, 0歳〜7歳の子どもを対象とし, 母親との面接により,乳幼児運動・情緒・知性・社会性など4領域についての発達状況を概観する。

B. ブラゼルトン新生児行動評価法は,新生児の平均的行動ではなく,最高の行動 (best performance) にもとづいて採点する。

C. ゲゼル式発達診断法の検査項目は,適応行動・粗大運動・微細運動の3領域で構成されており,乳幼児の行動を観察して発達評価表に記録する。

D. 遠城寺式乳幼児分析的発達検査法は,移動運動・手の運動・基本的習慣・対人関係・発語の5領域にそれぞれ26項目,言語理解領域に21項目の計151項目からなっている。


『臨床心理士資格試験問題集1』(誠信書房)より


関係行政論(オマケ供某字最終チェック編 Ver.2018.9.7


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*以下,間違い等ございましたらコメントやメールでご連絡いただけると勉強になります。

【9月2日】
・匿名希望さんのご指摘を受け<保健医療>「隔離」の記述を訂正しました。

【9月3日】
・ななしさんのご指摘を受け<福祉>8)にWIPPSI-靴WAIS-犬鯆謬しました。
・ななしさんのご指摘を受け<司法・犯罪>の検察官送致の記述を修正しました。

【9月6日】
・匿名希望さんのご指摘を受け<保健医療>8)の小児慢性特定疾患を訂正しました。
・匿名希望さんのご指摘を受け<福祉>4)の児童相談所の一時保護に追記しました。


<保健医療>

1)医療法

病院

 20床以上
 

診療所 

 無床(または19床以下

記録

・診療記録は5年間保管

・診療記録以外(検査記録など)は2年間保管

医療計画制度

5疾病(がん,急性心筋梗塞,脳卒中,糖尿病,精神疾患)

2)精神保健及び精神障害者福祉に関する法律

精神保健指定医

5年以上の診断または治療の経験
 
 → その内,3年以上の精神障害の診断または治療の経験

5年ごとの更新

精神保健審査会

5人で構成

 → 2人:指定医,1人:PSWなど,1人:弁護士など

2年任期

*医療保護入院で[医師→退院はまだ VS 家族等→退院させてくれ]家族からの退院請求などを審査

応急入院

(応急入院(都道府県知事)指定病院の管理者)

72時間に限る(精神保健指定医診察)

緊急措置入院

(都道府県知事の命令で入院)

72時間に限る(精神保健指定医診察:1名でも可)

措置入院

(都道府県知事の命令で入院)

2名の精神保健指定医の診察(+ 都道府県等の職員の立会)

 → 入院決定後,都道府県等の職員から「措置入院決定のお知らせ」を本人に

隔離

12時間未満(医師なら可),12時間以上(指定医)

12時間以内(医師なら可),12時間(指定医)

*匿名希望さんのご指摘のとおりでした。

*つまり12時間1秒から指定医の判断が必要になるということ

(3)12時間を超えない隔離については精神保健指定医の判断を要するものではないが、この場合にあってもその要否の判断は医師によって行われなければならないものとする。

(5)隔離が漫然と行われることがないように、医師は原則として少なくとも毎日1回診察を行うものとする。

http://www.hosp.go.jp/~kamo/pdf/shogukij.pdfより

精神障害者保健福祉手帳

* 写真・住所・氏名・等級(障害名なし)

・初診から6ヶ月経ったあとの診断書が必要

・有効期限は2年(都道府県知事に申請)

1級,2級,3級(1級が重い)(精神保健福祉センターが判定)

3)心神喪失者等医療観察法

医療観察法鑑定からの処遇要否決定

・地方裁判所裁判官1名+精神保健審判員(精神科医)1名の合議

精神保健観察

・原則3年,裁判所の許可により最大2年延長可

*なお,保護観察所には社会復帰調整官がいる。

4)医療保健制度

医療費の自己負担

・義務教育就学前 2割

・義務教育就学後+現役並の所得がある 3割

・現役並の所得がない+70歳以上75歳未満 2割

・現役並の所得がない+75歳以上 1割

5)検査

・HDS-R 20点以下で認知症の疑い

・MMSE 23点以下で認知症の疑い

6)改正臓器移植法

15歳未満の子どもからも脳死臓器提供が可能に

7)難病の患者に対する医療等に関する法律

・指定難病:患者数が人口の0.1%未満であって客観的な診断基準等が確立しているもの

8)小児慢性特定疾患

 14疾患

→ 小児慢性特定疾患ですが、H30.4.1から16疾患群、756疾病に拡大されていると思います(匿名希望さん)

<福祉>

1)児童福祉法

・児童とは18歳未満の人のこと

2)民法

・親権停止(親 → 後見人)は最長2年(家裁の審判)

3)配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律

・一時保護は約2週間

・接近禁止令は6ヶ月間(地方裁判所の保護命令)(親族にも適用)
 
 → 15歳以上の子どもについては本人の同意が必要

・退去命令は2ヶ月間(地方裁判所の保護命令)

4)児童虐待の防止等に関する法律

・全国児童相談所共通ダイヤル 189 (イチハヤク)

原則48時間以内に目視で子どもの安全を確認

・一時保護は2週間から2ヶ月

*(2)  一時保護の期間は2ヶ月を超えてはならない。ただし、児童相談所長又は都道府県知事等は、必要があると認めるときは、引き続き一時保護を行うことができる(児童相談所運営方針)。

→ 2ヶ月を越えなければよいので、1日だけ、数時間だけ保護するということも可能と解釈できます(匿名希望さん)。

5)介護保健法

40歳以上の国民から保険料を徴収

・介護保険を受給できる人(被保険者)

 → 第2号被保険者:40歳以上65歳未満

   *受給できるのは老化に関連する16疾病(特定疾病)

 → 第1号被保険者:65歳以上

6)高齢者に対する虐待の防止,高齢者の養護者に対する支援等に関する法律

・高齢者とは65歳以上の人のこと

7)認知症施策推進総合戦略

12省庁をまたいで作られた

7つの視点から取り組む

8)知的障害児(者)基礎調査

・知的機能の障害の判断基準

  知能指数が70くらい(自治体によって幅がある)

  → 軽度(IQ:50以上70未満),中等度(IQ:35以上50未満),重度(IQ:20以上35未満)
    最重度(IQ:20未満)*ICD-10基準。*DSM-5ではIQではなく適応機能で4段階

  → 重症度判定は18歳未満だと児童相談所,18歳以上だと知的障害者更生相談所

    *療育手帳は知的障害なので,別枠の精神保健福祉手帳と2つ持つこともできる
    (さらに別枠の身体障害者手帳も持つことも持とうと思えばできる)。
  
  → 療育手帳の有効期限は様々(成人後は無期

    *WPPSI:3歳10ヶ月から7歳1ヶ月
    
*WISC-検5歳0ヶ月から16歳11ヶ月
    *WAIS-掘16歳から89歳

    *WIPPSI-掘2歳6ヶ月から7歳3ヶ月 ゴロ:2浪並の頭?!)
    *WAIS-検16歳から90歳

    *ななしさん助かりました。ありがとうございました。

    *しかし,いつのまに靴箸に・・・。

  18歳くらいまでに障害が生じている

  日常生活に支障がでている

<司法・犯罪>

1)少年法

・少年とは20歳未満の人

・非行少年J類

   犯罪少年14歳以上20歳未満で罪を犯した少年)

   → 軽微なものでも家裁に送致(家裁への全件送致)

   → 罰金刑を超える疑いがある場合は家裁の前に検察を経て家裁
     (なので「逆送」という概念がある)

第二十条  家庭裁判所は、死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件について、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、決定をもつて、これを管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。

 → 現行の少年法には,(上の第二十条を見ると)検察官送致決定が許される少年の年齢についての規定はないので,刑事責任を問うことができる犯行時14歳以上の場合であれば検察官送致決定をなし得る。

   触法少年14歳未満で罪を犯した少年)

   → 家裁の前に児相に送致(児相で解放される場合あり=家裁全件送致ではない)

   → 家裁に送致されたらあとは犯罪少年と以下の1点を除いて同じになる

   → その1点は家裁の審判の保護処分で少年院送致が可能なのがおおむね12歳から

   → 10歳前後だと家裁の審判で保護処分のさいに少年院送致ができない

(保護処分の決定)
第二十四条 家庭裁判所は、前条の場合を除いて、審判を開始した事件につき、決定をもつて、次に掲げる保護処分をしなければならない。ただし、決定の時に十四歳に満たない少年に係る事件については、特に必要と認める場合に限り、第三号の保護処分をすることができる。
一 保護観察所の保護観察に付すること。
二 児童自立支援施設又は児童養護施設に送致すること。
三 少年院に送致すること

   虞犯少年20歳未満で将来,罪を犯すおそれのある少年)

・観護措置は原則2週間で3回まで更新可(最長8週間

 *少年鑑別所は少年鑑別所法(法務省直轄:法務技官がいる)

 *なお,保護処分先の1つの保護観察所は法務省設置法(保護観察官,保護司がいる)

第1種少年院 おおむね12歳以上23歳未満の者

  → 心身:◯ ,犯罪傾向:軽度

  *これを基本として覚え,第2種は基本の下限が上がり,第3種は基本の上限が上がると覚える。

第2種少年院 16歳以上23歳未満の者

  → 心身:◯ , 犯罪傾向:重度

第3種少年院 おおむね12歳以上26歳未満の者

  → 心身:☓ ,犯罪傾向:問わない

第4種少年院 年齢の記載なし

  → 矯正教育ではなく刑の執行を受ける者

 *少年院は少年院法(法務技官がいる)

・少年が16歳以上で殺人を犯した場合は原則として家裁の審判は検察官送致となる

(検察官への送致)
第二十条 2項 前項の規定にかかわらず、家庭裁判所は、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であつて、その罪を犯すとき十六歳以上の少年に係るものについては、同項の決定をしなければならない。ただし、調査の結果、犯行の動機及び態様、犯行後の情況、少年の性格、年齢、行状及び環境その他の事情を考慮し、刑事処分以外の措置を相当と認めるときは、この限りでない。

2)ハーグ条約

・子どもが16歳未満だと政府を通して子どもの返還や面会を請求できる

3)裁判員裁判
裁判官が3名,裁判員が6名の計9名から構成される.

→ 評決は,双方を含む多数決によって行われる.

<産業・労働>

1) 労働安全衛生法

50人以上の事業所は衛生委員会と産業医の選任が義務

 → 事業者が健康診断を行うのは義務(労働者が受けるのも義務)

100時間超の時間外・休日労働を行い,疲労の蓄積が認められる労働者で,本人が申し出た場合,事業者は医師による面接指導を行わなければならない

・ストレスチェックは,常時50人以上の労働者を使用する事業場で1年ごとに1回の頻度で行うことが義務(50人未満は努力義務)。

 → ただし労働者が受けるのは義務ではない(健康診断を受けるのは義務)。

・ストレスチェックと面接指導についての流れは,大まかに「実施前の準備」,「ストレスチェック実施」,「面接指導」,「集団分析」の4つに分かれる。

・ストレスチェックに用いられる検査は

職場における心理的な負担の原因
心身の自覚症状
他の労働者(上司,同僚など)による支援

に関する項目を含むこと。標準的には国が示す「職業性ストレス簡易調査票」の使用が望ましい。


2) 脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)の認定基準について

異常な出来事 (業務上の重大事故など)による著しい精神的・身体的負荷
短期間の過重業務
長期間の過重業務

特に,長期間の過重業務の判断については,発症前1カ月間おおむね100時間または発症前2カ月間ないし6カ月間にわたって,1カ月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる

3)心理的負荷による精神障害の認定基準

対象疾病 (ICD-10F2〜F4) を発病している
対象疾病の発病前おおむね6カ月の間に,業務による強い心理的負荷が認められる
業務以外の心理的負荷及び個体側要因により対象疾病を発病したとは認められないことである。

なお,恒常的な長時間労働(月100時間程度となる時間外労働)が認められる場合,心理的負荷の判断が一段階高く評価される。

4)心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き

病気休業開始及び休業中のケア
主治医による職場復帰可能の判断
職場復帰の可否の判断及び職場復帰支援プランの作成
最終的な職場復帰の決定(その後,職場復帰)
職場復帰後のフォローアップ

5つのステップに分かれる。円滑な職場復帰を支援するために事業者(産業保健スタッフ,管理監督者などを含む。)によって行われることが望ましい。

5)障害者雇用率制度(精神障害者も対象)

・民間企業は2.2%(対象:従業員45.5人以上の事業主)

*国・地方公共団体等は2.5%

改正障害者雇用促進法

障害者から事業主に対し、支障となっている事情などを申し出る合理的配慮に関する措置について、事業主と障害者で話し合う。事業主は、過重な負担に当たると判断した場合は、その旨及びその理由を障害者に説明する。その場合でも、事業主は、障害者の意向を十分に尊重した上で、過重な負担にならない範囲で合理的配慮の措置を講ずる。

時間がない人のための底上げピンポイント公認心理師国家試験対策講座(?!)を書き終えて

いや〜,関係行政論から書き始めた一連の記事もとりあえず終わりを迎えた。

結果的には, 公認心理師の職責関係行政論心理検査,の3つに関しては手前味噌ではあるが網羅できた感があり,いい感じに仕上がったのではないかと(ただしは出題されるかどうかは謎)。

あとのはまあオマケかな(とはいえ, 脳・神経系のはけっこうまとめておいた)。

ただじっくりとまとめたわけではないので,誤りが入っている可能性がある。

本来は 統計法もまとめた方が主旨に適っていると思うのだが,私がそこに苦手意識がないので,取り上げていないところが注意点である(試験が終わったら全体の体裁を整えるために書くかもではあるが)。

仮に参考にしようと思っている人がいるなら,あくまでも補助手段として使うのがよろしいかと(随時,改訂はする予定)。

では,皆さん,公認心理師試験,頑張りましょう!


<オマケ>
私とそっくりな資格試験対策をしている人の動画があった。

このやり方が合う人もいるかと思ったので貼っておく。

私の場合,書き込みまくっているのは『公認心理師現任者講習会テキスト』(金剛出版)になる。

ただ,今回はブループリントも出ているので,テキストを中心にしつつ,そのテキストには載っていないもののブループリントには載っている「あれっ?!」な用語もおさえておく必要があるとは思うのだが(それは,ブループリントシリーズにまとめておいた)。

【オリジナル問題】

1.公認心理師法第2条第4項項に含まれる業務は,心理に関する問題を抱えていない人々を対象として,公認心理師の側から積極的に働きかけ,予防のために教育や啓発を行っていくことであると理解される(p. 222)。

2.Caplanによれば第一次予防とはスクリーニングなどを用いて,ハイリスクの人々を早期発見し早期介入することである(p. 222)。

3.IOMはメンタルヘルスの問題への対応として,予防・治療・回復の3レベルを設定している(pp. 222-3)。

4. IOMは予防をさらに普遍的予防,選択的予防,指示的予防の3カテゴリーに分類している(p. 223)。

5.選択的予防は精神障がいの予兆となるような軽微な兆候を示しているものの,現時点ではまだ診断基準を満たしていない人々を対象とする(pp. 222-3)。

6.教育的・臨床心理学的予防は自然なサポートシステムの強化,薬物への規制,経済的調整(問題源への税金の課金など)等によって社会的環境を変えることにより,問題の要因を減らしたり,人々の能力や生活の質向上のための機会を提供しようとするアプローチである。個人が何らかのプログラムに自ら参加して行動を変えることをねらいとするのではなく,意図的に参加しなくても自然に予防が行なわれるという考え方 (passive protection) が中心である(pp. 223-4)。


『公認心理師現任者講習会テキスト』(金剛出版)より問題用に改変

【平成29年度臨床心理士資格試験問題 29】

B. 言語能力の影響を受けやすいSCTは児童には適用せず,バウムテストなど非言語的なアセスメントを用いるのがよい。

『新・臨床心理士になるために 平成30年版』(誠信書房)より

【平成29年度臨床心理士資格試験問題 31】

 質問紙法に関する次の記述のうち,特定のパーソナリティ理論に拠っている,あるいは関連をもつものに○,そうでないものに×をつけた場合,下のa〜eの組み合わせの中から,正しいものを一つ選びなさい。

A. MMPI

B. YG性格倹査

C. MPI

D. TEG-II

『新・臨床心理士になるために 平成30年版』(誠信書房)より

【平成26年度臨床心理士資格試験問題 7】

c. Binet, A. がSimon, T. と協力して作成したWISCでは,精神年齢という概念が初めて導入された。

『臨床心理士資格試験問題集4』(誠信書房)より

【平成22年度臨床心理士資格試験問題 22】

 K-ABC心理・教育アセスメントバッテリーに関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,下のa〜eの組み合わせの中から正しいものを一つ選びなさい。

A. 継次処理尺度と同時処理尺度からなる認知処理過程尺度に,社会性尺度を加えたもので構成されている。

B. 認知処理過程尺度を子どもの現在の知的能力を測るものとして重要視している。

C. 非言語性尺度は聴力障害,言語障害などの子どもの認知機能を不利にならないように評価できる。

D. 下位検査のプロフィール分析により,子どもの強い(弱い)能力とその影響要因について仮説を立てて検討できる。

『臨床心理士資格試験問題集2』(誠信書房)より

【平成22年度臨床心理士資格試験問題 11】

a. CMIでは,心身両面にわたる自覚症状に関する資料を得ることができ,さらに神経症の重症度に関する判別が可能である。

『臨床心理士資格試験問題集2』(誠信書房)より


個人的な予想では各尺度がどの障害を評定しているのかが判ればいい程度なのではと。

<ADHD>

1.ADHD-RS-【ADHD Rating Scale-検曄ADHD評価スケール)。

開発者:DuPaul5歳〜18歳。18項目(不注意:9項目,多動・衝動性:9項目)。4段階評定(0:ほとんどない,3:非常にしばしばある)。保護者や教師による他者評定。家庭版と学校版がある。評価時間約5分。カットオフ値を超えるとADHDが示唆される。


2.CAARS【Conners' Adult ADHD Rating Scales】(コーナーズ成人ADHD評価スケール)。

開発者:Conners18歳以上自己記入式(66項目)と観察者評価式(66項目)の2種類からなる。4段階評定。自分では気づいているが,観察者が気づいていない場合やその逆を比較したりもする。ADHD指標(ADHDかそうでないか),矛盾指標(回答に一貫性があるか)がある。

【オマケ】
DSM-5
不注意(9項目中6個:17歳以上は5個)
多動性と衝動性(9項目中6個:17歳以上は5個)
12歳より以前に少なくとも6ヶ月間症状が持続
*学校,職場,家庭など2ヶ所以上の状況でみられる。
*過去6ヶ月に起きた症状の種類で亜型診断(混合型,不注意優勢型,多動・衝動優勢型
*症状と機能障害の程度で軽度,中等度,重度にわけられる。
ストラテラコンサータ(登録された医療機関,登録された医師,登録された薬局)
「社会的,学業・職業的になんらかの困難が生じていること」が診断に必須


<ASD>


*出題委員に黒田先生が入っているので,テキストには出てないが,『公認心理師のための発達障害入門』(黒田美保)(金剛出版)から取り上げてみる。

<1次スクーリング用:1歳6ヶ月児健康診査>

1.M-CHAT【Modified Checklist for Autism in Toddlers】(乳幼児期自閉症チェックリスト修正版

開発者:Robins16〜30ヶ。養育者による他者記入式。23項目(対人コミュニケーション16項目,知覚反応や常同行動4項目,言語理解1項目,ダミー2項目(運動))。「はい」「いいえ」の2肢選択。所要時間約5分。 質問紙への回答と 1〜2ヶ月後の電話面接の2段階(発達の個人差を考慮)。6項目の短縮版がある。

<2次スクーリング用:弁別>

1.PARS-TRParentinterview ASD Rating Scale - Text Revision】(親面接式自閉スペクトラム症評定尺度 テキスト改訂版

開発者:発達障害支援のための評価研究会専門家が養育者に対して半構造化面接で評価1時間弱)。対象年齢は不明(質問内容から3歳以上成人まで)。 就学前(幼児期)57項目, 小学生(児童期)57項目, 中学生以上(思春期・成人期)57項目の3種。3段階評定(0:なし 〜 2:していない)。´↓いずれも,現在の症状を評定し,幼児期ピーク評定(幼児期の症状が最も顕著だったときの評定も行う。現在の症状,幼児期ピークともにカットオフ値あり。各年齢12項目の短縮版あり。

<診断・評価用:熟練度で診断にブレがないように>

1.ADI-R【Autism Diagnostic Interview-Revised】(自閉症診断面接 改訂版

開発者:Rutter専門家が養育者に対して半構造化面接で評価(90分から2時間)。主に幼児期の特性から判定(なのでその時期をよく知る人が回答者として望ましい)。 崕藉発達」 「言語と意思伝達機能」 社会的機能と遊び 「興味と行動」の4領域,計93項目,4段階評定。対象年齢は2歳以上。精神科等からASDの可能性があると紹介されたケース,スクリーニング検査でカットオフ値を超えているケースなどが対象。各質問で 現在の症状過去の症状をセットにして把握していく。診断基準に適合する項目から, 診断アルゴリズムに沿って4領域それぞれを判定。4領域それぞれにカットオフ値あり。なお, 現在症アルゴリズム(効果測定など)もある。研究目的で使用する場合は,研究用研修に参加して資格を取得することが義務。

2.ADOS-2【Autism Diagnostic Observation Schedule - Second Edition】(自閉症診断観察検査 第2版

ASD児者を対象とする半構造化面接を通した行動観察検査(アイコンタクト,表情,身ぶり,対人コミュニケーション)。対象は12ヶ月の幼児から成人。年齢と言語水準によって5つのモジュールあり。.皀献紂璽T(無言語〜1,2語文レベル:12ヶ月〜30ヶ月),▲皀献紂璽1(無言語〜1,2語文レベル:31ヶ月以上),モジュール2(動詞を含む3語文以上〜流暢に話さないレベル),ぅ皀献紂璽3(流暢に話す幼児〜青年期前期),ゥ皀献紂璽4(流暢に話す青年後期〜成人)。各モジュール40分から1時間。観察された行動について「A.言語と意思伝達」「B.相互的対人関係」「C.遊び/C.想像力」「D.常同行動と限定的興味」「E.他の異常行動」の5領域を構成する30項目を評定。 銑い泙重症度(比較得点)が求められる。◆銑イ診断アルゴリズムがあり「自閉症」「ASD」「非ASD」の診断分類が可能(,蓮峽念の程度」で分類)。研究目的で使用する場合は,研究用研修に参加して資格を取得することが義務。

【オマケ】
DSM-5
A)3項目は全て。B)4項目は2つ以上(*DSM-5では「感覚刺激への反応の異常」が追加)
*幼少期から一貫して続いている。
*B)を満たさないと社会的コミュニケーション症(*DSM-5から新設)
*レベル1〜レベル3の重症度水準あり(レベル↑,重症度↑)(*DSM-5から新設)
AQ(Autism-Spectrum Quotient)【自閉症スペクトラム指数
 →自記入式(児童用25点以上,成人用33点以上で診断の参考)
 →自覚が乏しいとカットオフポイントを超えない。
「社会的,学業・職業的になんらかの困難が生じていること」が診断に必須


<社交不安>


1.LSAS【Liebowitz Social Anxiety Scale】(リーボヴィッツ社交不安尺度)。
開発者:リーボヴィッツ。24状況(行為場面12,社交場面12)。4件法(感じる強度と,それを回避する確率をそれぞれ)自記入式。重症度判定有(30点超で境界域)。


<PTSD>


1.CAPS【Clinician-Administered PTSD Scale】(PTSD臨床診断面接尺度)。
30項目。他者評定。


2.IES-R【Impact of Event Scale−Revised】(改訂出来事インパクト尺度)。
開発者:ホロウィッツ。22項目。5段階評定。自記入式。


3.PDI【Peritraumatic Distress Inventory】(PDI日本語版)。
開発者:ブルネット。13項目。5件法。自記入式。

→ DMAT,DPATで現地に向かう人用みたいである。


*周トラウマ期(心的外傷体験の間とその直後の時期)

【オマケ】
DSM-5
)熟(体験),⊃入症状,持続的回避,と歡蠹変化,バ郷
爆心回避はこう:『ゴロで覚える!DSM-5』(メディカル・サイエンス・インターナショナル)]
*,らチ瓦討1ヶ月以上続く(1ヶ月以内のものは急性ストレス障害
*何でもかんでもPTSDにしてしまった犬糧疹覆ら5では,遼熟体験が限定された。
 → ー尊櫃砲泙燭牢蹐Δ死ぬ,⊃執錣焚我を負う,性的暴行を受ける
   *´↓を直接体験
   *他人に起こった´↓を直接目撃
   *家族や親しい友人に起こった´↓を耳にする(暴力的か偶発的か)。
   *´↓への繰り返し暴露
    →例1)遺体を収集する救急隊員
    →例2)児童虐待の詳細に暴露する警官
    *仕事に関連するものでない限り,コンピュータ,テレビ,映画,写真などで見た場合には適用しない
6歳以下の子どもの診断は若干異なる。


<物質関連障害>


1.CAGE【Cut Annoyed Guilty Eye-opener】(CAGE質問表)。
4つの質問。


2.KAST久里浜式アルコール症スクリーニングテスト】。
男性版10項目。女性版8項目。2件法。自記入。重症度判定有。


3.AUDIT【Alcohol Use Disorder Identification Test】(アルコール使用障害特定テスト)。
10項目の質問に回答。重症度判定有。


【オマケ】
DSM-5
*精神的依存:摂取欲求がコントロール困難が生じる状態
 身体的依存:摂取の中止で離脱症状が出る状態
*仕事の合間など1日の中で繰り返す飲酒
*飲んでは眠り覚めては飲む飲酒
*11項目中2つで軽症,4日で中等度,6つで重症と診断


以下は,テキストに載っているものの当ブログでは取り上げていなかった検査


<注意機能>

1.CAT【Clinical Assessment for Attention】(標準注意検査法

Span, 末梢検出課題, SDMT, 記憶更新検査, PASAT, 上中下検査, CPT,の7つの下位検査から成る。


2.CAS【Clinical Assessment for Spontaneity】(標準意欲評価法

面接による意欲評価スケール, 質問紙法による意欲評価スケール,F常生活行動の意欲評価スケール,ぜ由時間の日常行動観察,ノ彎嘉総合評価,の5つの下位検査から成る。


『標準注意検査法(CAT)と標準意欲評価法(CAS)の開発とその経過』を参照


<遂行機能検査>

1.日本版遂行機能障害症候群行動評価(Behavioural Assessment of the Dysexecutive Syndrome)
開発者:ウィルソン

2.言語流暢性検査(Word fluency test・Verbal fluency test)
意味カテゴリー流暢性課題
 カテゴリーの単語をできるだけ多く述べる
文字流暢性課題
 それぞれの文字から始まる単語をできるだけ多く述べる

【問題 43】
 
 描画法とその考案者に関する次の組み合わせのうち,正しいものに○,誤っているものに×をつけた場合,下のa〜eの組み合わせの中から,正しいものを一つ選びなさい。

A. バウム・テスト      ―――――  Koch,K.

B. 動的家族描画法 (KFD) ――――― Burns, R. C. & Kaufman, S. H.

C. HTPテスト        ――――― Buck, J. N. 
            
D. 人物画知能検査 (DAM)  ―――――    Machover, K.


【問題 46】

 次の文章の空欄 [ A B C D ] に該当する語句として,下のa〜eの組み合わせの中から,正しいものを一つ選びなさい。

 心理査定として,また芸術療法としても利用される風景構成法は,1960年代に[ A ]によって考案された。当初は[ B ]患者への箱庭療法の適用を検討するための予備テストであった。風景構成法ではサインペンを用いて[ C ]が画用紙に枠づけすることから始まり,順番に描かれた[ D ]から石までの10個のアイテムから描き手の心象風景を理解する。





【問題 27】

 質問紙法に関する次の記述のうち,正しいものの組み合わせを下のa〜eの中から一つ選びなさい。

A 心理面接前後の感情や気分の変化を多面的に把握したい場合,最も適している心理検査はBDI-兇任△襦

B 妥当性尺度が備わっており,被検査者の受検態度を確認できる心理検査はMMPIである。

C 不安の程度を,特性という側面と,状態という側面から把握できる心理検査はSTAIである。

D 12の性格特性を示す下位尺度と,その組み合わせによってできる6因子から解釈ができる心理検査はPOMS2である。

『臨床心理士資格試験問題集4』(誠信書房)より


【問題 94】(事例問題)

 自分の状態を知りたいというMさんの希望を受けて,抑うつ度を測るためにSDSを, 欲求不満場面での対処の仕方を見るためにP-Fスタディを,状態像とパーソナリティの把握のためにバウムテストを実施した。SDSの総合得点は56点であり,「自分が死んだほうがほかの者は楽に暮らせると思う」の項目では,「しばしば」を選択していた。バウムテストでは,用紙の中ほどに,こじんまりとまとまった,しだれ柳のように枝が垂れ下がった木を描いた。P-Fスタディでは, 全場面を通して,障害-優位型の反応が最も多かった。検査結果の見立てとその後の対応に関する次の記述の中から,適切でないものを一つ選びなさい。

a. このSDSの得点は,軽度の神経症的傾向を意味する。

b. バウムテストの結果からも,抑うつ傾向が示唆される。

c. P-Fスタディの結果を総合して考えると,抑うつ状態の背景には自己主張性の低さが関与していることが推測される。

d. 自殺をどの程度考えているかについて,Mさんに直接尋ねることが 必要である。

e. 検査結果をMさん本人にフィードバックし,カウンセリングの継続と医師の診察を勧める。

『臨床心理士資格試験問題集3』(誠信書房)より

【問題 33】

 MMSE (Mini Mental State Examination) に関する次の記述のうち,正しいものの組み合わせを下のa〜eの中から一つ選びなさい。

A. MMSEは,精神疾患の中で認知障害を有する患者を検出することを目的として考案されたものである。

B. MMSEには, 言語性の課題だけで構成されるHDS-Rとは異なり,動作性の課題が多く含まれている。

C. Serial7'sとは, 100から7を順に5段階まで減算する課題であり,言語の流暢性の機能を評価するためのものである。

D. 3単語の記銘で用いる単語は,動物なら犬-猫-馬のように,同じカテゴリーの3単語を用いて検査する。



【問題 96】(事例問題)

 「自分のことを知りたい」というLさんの希望と母親の依頼を受け, P-Fスタディを実施した。その結果は, GCR = 53%は中学3年生女子の標準 (61%) と比較してやや低かった。主要反応は E (7) > e (5) > I(3.5) の順であった。E反応は中3女子の標準(4.5)よりも高く, E'は 0, mは 0.5と低かった。超自我因子のEとIはそれぞれ1つずつ,また (M-A) + I = 5.5 (23%) は中3女子の標準(36%)と比較して低かった。反応転移としては,前半に強調されていたe反応が後半では減少し, M-A 反応が前半まったく見られなかったが,後半は4つに増加するなど強い転移が認められた。これは,テスト中におけるLさんの心理的構えが変化したことを意味している。

 次の文章の空欄 [ A B C D ] に該当する語句として,下のa〜eの組み合わせの中から,正しいものを一つ選びなさい。

 GCRの値から[ A ]が著しく低下しているとは認められないが,[ B ]が同じ年代の入の標準より高く,他責逡巡反応や無責固執反応は少ないことから,直接他者に攻撃を向ける傾向があることが示唆される。一方,反応転移の分析から,最初はフラストレーションを[ C ]によって解消しようとするが, 次第に[ D ]によって解決しようとする傾向が強くなることがうかがえる。



心理的アセスメントと支援(20)MMPI【平成27年度臨床心理士資格試験問題】

【問題35】
 
 図に示したMMPIのプロフィールから読み取れる内容に関する次の記述のうち,正しいものに○,誤っているものに×をつけた場合,下のa〜eの組み合わせの中から,正しいものを一つ選びなさい。

MMPI

A. 自分をよく見せようとする構えが強く,内心では困っていても,それを否定する傾向がある。

B. ものの考え方は独特で猜疑心や被害感が強く,被害妄想的な物事の受けとめ方をしやすい。

C. 怒りの感情を表に出せず,受動的攻撃性が現れやすい。

D. 心的なエネルギーが乏しく元気のない状態であり,対人関係では自分の殻に閉じこもりやすい。



【問題85】

 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)に関連する次の記述のうち,正しいものの組み合わせを下のa〜eの中から一つ選びなさい。

A. 措置入院とは,精神保健指定医の診察により,必要と認められた場合に,病院の管理者が本人の同意を必要とせずに入院させるものである。

B. 精神保健福祉センターは,地域の精神保健の向上および精神障害者の福祉の増進を図るための機関として都道府県に設置が義務づけられている。

C. 精神障害者保健福祉手帳1級は,身辺の安全保持や危機的状況での対応はおおむね適切であるが,なお援助を必要とする状態である。

D. 平成25年法改正により,これまで「保護者」には精神障害者に治療を受けさせる義務が課されていたが,保護者に関する規定が削除された。


(組み合わせ)

  a. A    B

  b. A    C

  c. B    C

  d. B    D

  e. C    D


At%は,[解剖反応の中で骨に関するもの(Atb)+ 解剖反応の中で内臓,筋肉に関するもの(Ats)+ レントゲン写真の反応(X-ray)+ 動物解剖反応(A-At)]÷ 総反応数(R)× 100で算出される。[ あ ]に関する意識の固着や不安を示す。

A%は,[動物全体反応(A)+ 動物部分反応(Ad)+ 非現実的動物全体反応((A))+ 非現実的動物部分反応((Ad))]÷ R(総反応数)× 100で算出される。[ あ ]%を超えると,[ い ]であることを示す。不安・抑うつ気分でも増大する。動物の内容にも注目する必要がある。

>まずはじめに使用者ー労働者の関係で使用者の「横暴」を防ぐ目的で労働基準法等が作られた。

1947年:労働基準法

労働基準法
(1947)は,労働条件の最低基準を定めた法律であり,賃金,労働時間,休憩,休日,時間外・休日労働,深夜労働,年次有給休暇,解雇の制限などについて規定している。時間外・休日労働は労働基準法では禁じられているが,労」(動者)と「使」(用者)の「協定」労働基準法第36条に基づくことから36(さぶろく)「協定」と呼ぶ。>を結び,行政官庁に届けた場合には,協定の定めにより,時間外・休日労働をさせることができる(p. 113)。

<追記>
精神障害の業務上外の判断には,労働時間が重要な要素を占める。労基法第32条において,「使用者は,労働者に,休憩時間を除き1週間について40時間を超えて,労働させてはなら」ず,また「1週間の各日については,労働者に休憩時間を除き1日について8時間を超えて労働させてはならない」と規定されている。ただし,使用者は, 事業場の労働者の過半数で組織する労働「組合」または 労働者の過半数を代表する労働「者」と協定を結び,これを行政官庁に届け出れば,第32条等の規定にかかわらず,「その協定で定めるところによって労働時間を延長し,又は休日に労働させることができる」(第36条1項)。この労基法第36条の規定に基づく労使間の協定(俗に「36(サブロク)協定」と呼ばれる)によって,時間外労働(残業や休日出勤)が可能となる。かといって,36協定で時間外労働時間を自由に決められるものではなく,労基法第36条第2項に基づき厚生労働大臣が労働時間延長の限度等を定めている。例えば,1カ月単位の時間外労働協定では,45時間が限度である。ただし,特別の事情が生じたときは,その都度労使間で定める手続きを経て,限度時間を超える労働時間の延長ができる(p. 199)。『関係行政論』(遠見書房)

>ところが,このように「定額働かせホーダイ」になってしまったので,労働者が疲弊し始めた。そこで,まず身体的な労災を認める動きは出始めた。

 1995年:脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)の認定基準について

 長時間労働や仕事のストレスなどの過重労働により脳・心臓疾患を発症し,労災が請求される事案において,厚生労働省は「脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く。)の認定基準について」(1995年)という通達を示した。
 認定要件となる業務による明らかな過重負荷には,^枉錣塀侏荵 (業務上の重大事故など)による著しい精神的・身体的負荷,短期間の過重業務,D拘間の過重業務があるとされている。特に,長期間の過重業務の判断については,発症前1カ月間におおむね100時間または発症前2カ月間ないし6カ月間にわたって,1カ月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合は,業務と発症との関連性が強いと評価できるとされている(p. 120)。

>いやいや身体だけじゃないだろうということで精神的な面での労災も認める動きが出始めた。

 2011年:心理的負荷による精神障害の認定基準

 業務による心理的負荷を原因として精神障害を発病し,あるいは自殺したとして労災請求が行われる事案が近年増加していることを踏まえ,「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」(1999)が示され,業務上により精神障害を発病,あるいは自殺した労働者に対する労災補償が行われるようになった。この指針は,数回改正され,後に「心理的負荷による精神障害の認定基準」(2011)が示された(判断指針は廃止)。
 認定要件は,‖仂歇隻 (ICD-10のF2〜F4) を発病していること,対象疾病の発病前おおむね6カ月の間に,業務による強い心理的負荷が認められること,6般外奮阿凌翰的負荷及び個体側要因により対象疾病を発病したとは認められないことである。なお,恒常的な長時間労働(月100時間程度とる時間外労働)が認められる場合,心理的負荷の判断が一段階高く評価される(p. 117)。

>いやいや,身体,精神のビョーキだけじゃなく死んじゃってるじゃないかどうするんだということで,死なないようにする動きが出始めた。

 2014年:過労死防止対策推進法

 法律では「(1)業務における過重な負荷による脳血管疾患もしくは心臓疾患を原因とする死亡もしくは(2)業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡又は(3)これらの脳血管疾患若しくは心臓疾患若しくは精神障害」を過労死等と定義し,過労死等の防止のための対策を定めている。政府は「過労死等の防止のための対策に関する大綱」を定めなければならないとし,過労死等の防止のための対策として…敢左Φ翕,啓発,A蠱迷寮の整備等,ぬ唄崔賃里粒萋阿紡个垢觧抉腓魑定している(p. 120)。

>ビョーキとか死とかいう前に予防しようじゃないかという動きが実現し始めた。

2014年:安衛法改正

 近年の労働者が職場から受けるストレスの状況を鑑み,安衛法が改正(2014年)され,安衛法第66条の10第1項において,事業者は,労働者に対し,厚生労働省令で定めるところにより,心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならないとされた。これがストレスチェック実施の義務化である(*事業者は「行う」のは義務だが,労働者が「受ける」のは義務ではない)。
 ストレスチェック制度の目的は,労働者自身のストレスへの気付きや対処の支援によるメンタルヘルス不調の一次予防(未然防止)である。さらに,その中でストレスの高い者を早期に発見し,医師による面接指導につなげ,一次予防を行うことも目的としている。ストレスチェックは,常時50人以上の労働者を使用する事業場で1年ごとに1回の頻度で行うことが義務付けられている(50人未満は努力義務)。実施者は医師保健師または所定の研修を修了した看護師もしくは精神保健福祉士であり,現時点(2017年)では公認心理師は含まれていない(*)。ストレスチェックに用いられる検査には/場における心理的な負担の原因,⊃歓箸亮覚症状,B召力働者(上司,同僚など)による支援に関する項目を含むこととされ,標準的には国が示す「職業性ストレス簡易調査票の使用が望ましいとされる。
 ストレスチェックと面接指導についての流れを図1に示す。大まかに「実施前の準備」,「ストレスチェック実施」,「面接指導」,「集団分析」の4つに分かれる(*PD「C」Aを文字ってP(プラン)D(ドゥ)「G」(ガイド)A(アナリシス))。ストレスチェックで高ストレス者と選定された労働者が希望した場合,事業者は医師による面接指導を行わなければならない。その後,事業者は医師から就業上の措置に関する意見を聴取し,必要に応じて,就業上の措置(労働時間の短縮など)を講じることになっている。事業者は,労働者の検査結果の不正入手,結果に基づく不利益な取扱いを禁じられている。
 また,事業者は,結果の集団分析結果から,職場のストレス要因を評価し,職場環境の改善につなげ,ストレス要因の低減に努めることとされている。なお,集団分析は努力義務に留まる(pp. 118-9)。

(*)2018年,公認心理師も含まれることになったが,実施するには研修を受ける必要がある

>なお,ストレスチェック以前に予防をしよう的な流れは存在していた。

+α 2006年:事業場における労働者の心の健康の保持増進のための指針

「心の健康づくり計画」に基づき,「セルフケア」(労働者自身によるケア),「ラインによるケア」(管理監督者によるケア),「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」,「事業場外資源によるケア
という4つのケアを継続的かつ計画的に実施し,メンタルヘルス不調に対する「一次予防(未然防止)」,「二次予防(早期発見)」,「三次予防(職場復帰支援等)」が円滑に行われるようにすることとされた。なお,この指針等に用いられる「メンタルヘルス不調」は,精神及び行動の障害に分類される精神障害や自殺のみならず,ストレスや強い悩み,不安など,労働者の心身の健康,社会生活及び生活の質に影響を与える可能性のある精神的及び行動上の問題を幅広く含むものをいう(p. 117)。

H%は,[人間全体反応(H)+ 非現実的人間全体反応((H))+ 人間部分反応(Hd)+ 非現実的人間部分反応((Hd))]÷ 反応数(R)× 100で算出される(通常は,13〜35%)。ただし,エクスナー法では,Rで割らないで,All Hとして見るようである。All Hが[ あ ]以上のときは,他者への不信感や[ い ]を表し,All Hが[ う ]以下のときは,他者への関心が低く[ え ]を避けようとする。*Hや(H)の内容が明るい場合は,他者に好意的な態度を示し,(H)が多いと,自己概念が体験よりも空想に基づいていて,他者概念は架空のものとなる。

[形態水準プラス+形態水準プラスマイナス]÷ 反応数(R)は,自己統制や現実吟味力が,その人のパーソナリティの中で占める重みと,[ あ ]を表している(p. 217)。『改訂 新心理診断法』(金子書房)

F+% = F[純粋形態反応 *形態水準がプラスのものと形態水準がプラスマイナスのもの]÷ F[純粋形態反応の数]× 100で計算される。

F+% = [F(純粋形態反応)+ M(人間運動反応)+ FM(動物運動反応)+ Fm(形態非生物運動反応)+ Fc(形態材質反応)+ FK(通景・立体反応)+ Fk(形態弱立体反応)+ FC’(形態無彩色反応)+ FC(形態色彩反応)*形態水準がプラスのものと形態水準がプラスマイナスのもの]÷ F(分子の指標の形態水準を考慮しない場合の数)× 100で計算される。

→ 高すぎるF+%([ あ ]%以上),高すぎるF+%([ い ]%以上)は,[ う ],過度の[ え ],[ お ]的傾向などを反映。低すぎるF+%([ か ]%以下),低すぎるF+%([ き ]%以下)は,[ く ]の弱さ,[ け ]不安定傾向を示す。

F% = F[純粋形態反応(形態水準は加味しない)]÷ R[反応数]× 100で計算される。[ あ ]%以上のときは,[ い ]を抑制する人,[ う ]的で控えめな人であることを示す。一方,[ え ]%以下のときは,[ お ]的に見すぎる人,[ か ]的に不安定は人であることを示す。

F% = [F(純粋形態反応)+ M(人間運動反応)+ FM(動物運動反応)+ Fm(形態非生物運動反応)+ Fc(形態材質反応)+ FK(通景・立体反応)+ Fk(形態弱立体反応)+ FC’(形態無彩色反応)+ FC(形態色彩反応)]÷ R(反応数)× 100で計算される。(*単独の解釈が見当たらず探索中)

形態色彩反応(FC)+ 色彩形態反応(CF)+ 純粋色彩反応(C): 形態材質反応(Fc)+ 材質形態反応(cF)+ 純粋材質反応+形態無彩色反応(FC’)+ 無彩色形態反応(C’F)+ 純粋無彩色反応(C’)は,Fc+cF+c+FC’+C’F+C’が,FC+CF+Cの[ あ ]倍以上のときは,[ い ]のため傷つけられることを恐れ,引っ込み思案になっていることを示す。逆の場合は,周囲と相互に関係する望ましい能力を示す。

・形態色彩反応(FC): 色彩形態反応(CF)+ 純粋色彩反応(C)は,FCがCF+Cの[ あ ]倍以上で,Cが0であれば,[ い ]表出を統制し過ぎている。

・形態色彩反応(FC): 色彩形態反応(CF)+ 純粋色彩反応(C)は,CF+CがFCの[ あ ]倍以上なら,[ い ]の表出の統制が上手くできない。

[カード爾糧娠数 + カード修糧娠数 + カード召糧娠数]÷ 総反応数 > [ あ ]% で,環境からの情緒刺激に対して,[ い ]的,観念的な反応を示す。

[カード爾糧娠数 + カード修糧娠数 + カード召糧娠数]÷ 総反応数 < [ う ]% で,環境からの情緒的刺激に対して,[ え ]的・回避的な反応を示す。

臨床心理士資格試験を通過した人でも馴染みが薄い(であろう)分野を中心にまとめた公認心理師試験対策記事の使い方

時間の関係上,全てをまとめることはできないが,馴染みが薄そうなところを中心にまとめてみた(継続中)。
study_night_boy
機ジ認心理師の職責

これは, 公認心理師法と それから派生する諸々について17記事でまとめた。

供ゴ愀弦埓論

これは臨床心理士資格試験の過去問と,そこに出てこなかったものをテキストそしてブループリントから40記事でまとめた。

掘ダ鎖整絣悗魎泙牋絣

これは, ICF, 難病,そして 薬物療法をまとめた。オマケでぅ屮襦璽廛螢鵐箸痢21】の用語を全て取り上げてみた(難病と少し被ってしまったが)。

検タ翰的アセスメントと支援

主に各心理検査をまとめ,最後に予防をまとめた。ただし各心理検査に関しては公認心理師試験に出るかどうかは不明である。

后ゴ霑耽翰学

これは, 脳と神経系のところ,そして 言語, 感情のところをまとめた。

記事にはタグを付けているので,興味のある方(いるのか?!)はタグをご活用ください。


*臨床心理士資格試験の過去問にない場合は,「オリジナル」問題を掲載しているが,それらは全て『公認心理師現任者講習会テキスト』(金剛出版』の文章を改変したもので,本当の意味で「オリジナル」ではない(ただ,私はその方が試験対策には良いと考えている)。

精神医学を含む医学(オマケ)【ブループリント】(出題割合 約4%) 21 人体の構造と機能及び疾病 (1)心身機能,身体構造及びさまざまな疾病と障害,(2)心理的支援が必要な主な疾病

21
『公認心理師試験出題基準 平成30年版』(一般財団法人 日本心理研修センター)より

皆さんも苦労するであろうところをオマケで書いてみた。例によって私のまとめでは心許ないと思うのでブループリントの解説を有名どころと現任者講習会テキストのコラボで作成した(笑)。

(1)心身機能,身体構造及びさまざまな疾病と障害

 
人体の正常構造と機能
とは,人体を構成する各器官の解剖学的・組織学的構造およびそれらの生理機能 (役割) のことである.

加齢に伴う変化として,身体・生理面では骨・身体組成の変化 (骨粗霧症,圧迫骨折,後弩,筋肉量の減少,骨塩量の減少),心・血管系や呼吸器系の変化 (動脈硬化,心拍出量の減少,肺活量の減少),知覚器官系の変化〔視力低下,水晶体の黄色化,硝子体の混濁,聴覚低下 (高周波数の音から低下) 〕などがあり,心理精神機能では脳の萎縮認知機能の低下,短期記憶の低下,流動性知能の低下および結晶性知能の向上などが挙げられる.

<橋口コメント>
結晶性知能は向上している。

 めまいには, 頭がグルグル回っているように感じる「回転性めまい」と,グラグラするタイプの 「非回転性めまい」 あるいは 「動揺性めまい」 がある.

倦怠感とは,「しんどい,疲れる,力が入らない,集中力がない」 のように表される認知的・感情的・身体的な主観的感覚で,エネルギーが少なくなっている状態である.

呼吸困難とは, 「呼吸がしづらい」 「息が詰まる感じ」 「空気を吸い込めない感じ」 などの症状をいう.

Α循環器疾患とは,主に心臓や血管に関する疾患のことで,虚血性心疾患 (狭心症・心筋梗塞),高血圧不整脈,心不全などが代表的な疾患である.

А内分泌代謝疾患とは,内分泌 (ホルモン) の異常によって起こる疾患で,糖尿病甲状腺機能充進症・低下症などがある.

<橋口コメント>
甲状腺機能充進症・低下症からも,うつ病が発生する。身体疾患→うつ病という心理職の弱点を顕にするところと言えるだろう。出題するならここではないか。

呼吸器系疾患とは,気管支,肺,胸膜などの呼吸器の疾患で,気管支炎,肺炎,肺がん,慢性閉塞性肺疾患などがある.

<橋口コメント>
Α銑┐蓮ね儻譟楡睫席犬陵儻譴里箸海蹐鯑れ替える出題パターンなのではないかと。

なお,「主要な症候には全身性のものと局所性のものとがある。発熱,疲労,ショック,けいれんなど全身性のもの,瘻痛,失神,めまい,呼吸困難動悸,嚥下障害,悪心,下痢など局所性のものでそれぞれ全身的なあるいは局所臓器・組織の病態生理が想定される。」(公認心理師現任者講習会テキスト p.129)

 銑─惴認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)p. 90 より

 神経疾患とは,中枢神経系 (脳・脊髄) および末梢神経に生じる疾患で,脳血管障害パーキンソン病,脊髄小脳変性症,ギラン・バレー症候群などがある.

 筋・骨格系疾患とは,骨,関節筋肉,靱帯など運動器官の疾患で,腰痛,骨折,関節リウマチ,骨肉腫などがある.

(2)心理的支援が必要な主な疾病

 がんは悪性腫瘍全体を示し, 上皮細胞から発生する肺がん,乳がん,冑がん,大腸がん, 造血器から発生する白血病,悪性リンパ腫,骨髄腫, 骨や筋肉などの非上皮性細胞から発生する骨肉腫などがある.

 難病の多くは原因がわからず,また治療法も確立していないため,クライエント,家族の不安が大きい.このため心理的支援が重要とされる.

<橋口コメント>
「2014(平成26)年,難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)によって,医療費助成等が定められた。難病とは,発病の機構が明らかでなく,治療法が確立していない希少な疾病であって,長期の療養を必要とするものをいう。このうち,患者の置かれている状況からみて良質かつ適切な医療の確保を図る必要性が高いもので,患者数が人口の0.1%未満であって,客観的な診断基準等が確立しているものを指定難病として医療費助成の対象としている(2017(平成29)年現在330疾病)。一方,障害者総合支援法においては,発病の機構が明らかでないこと,患者数が人口の0.1%未満であることを条件としていないので,2017(平成29)年現在で358疾病が対象疾病とされている。」(公認心理師現任者講習会テキスト p. 137)のだそうだ。障害者総合支援法では指定難病の条件がないところがミソですな。

 遺伝カウンセリングでは.遺伝性疾患の発症やそのリスクに関連した情報を提供し,患者や家族がそれらを理解したうえで意思決定ができるように支援する.また,各種医療情報やサポート源に関する情報の提供も行うため,十分な遺伝医学の基礎的・臨床的知識が必要となる.

 身体科医療提供施設での特殊な支援として,後天性免疫不全症候群 (AIDS) に関するものがあり,当事者の不安などに対するカウンセリングや日常における投薬コントロールなどの心理教育を,公認心理師が担うことも期待されている.

<橋口コメント>
「近年では治療薬の開発により早期の服薬治療を受ければ免疫力を落とすことなく通常の生活を送ることが可能である。」(公認心理師現任者講習会テキスト p. 133)のだそうだ。

〜『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)p. 91

 脳血管疾患による後遺症 (脳卒中後遺症) として,運動障害,言語障害,高次脳機能障害などがあり,さらにリハビリテーションを円滑に進めるための心理的支援が必要とされる.

循環器疾患には,虚血性心疾患や高血圧心不全不整脈があり,生活習慣との関連も深いため,心理教育が必要なケースもある.

内分泌疾患によって,精神症状をきたす場合には心理的支援が必要となる.また糖尿病の人は糖尿病でない人と比べて,抑うつ症状を有する人が約2倍程度多いといわれている.うつ病になるとインスリンの作用が弱くなったり,糖尿病の治療に必要な行動に支障が出てくる場合があり,心理的支援が必要とされる.

薬物,アルコール,ギャンブルなどの依存症に関しては相談機関医療機関でのクライエントおよび家族に対する相談,心理教育プログラムの実践などを通して心理的支援が行われる.

<橋口コメント>
>アルコール依存症
*依存症 (薬物, アルコール, ギャンブルなど)使用障害ともよばれる.薬物,アルコール,ギャンブルなどの物質や行動によって得られた快楽が, 繰り返されるうちに, 脳がその刺激に慣れてしまい, より強い刺激を求めるようになる. その結果, 物質や行動が,コントロールできなくなってしまう状態である(p. 485)

*DSM-5では依存という言葉は使用されなくなり,「アルコール使用障害」と定義されるようになった.

軽い離脱症状:飲酒中断後数時間内に,睡眠障害,自律神経症状 (発汗,頻脈など),不安不穏,振戦が生じる.
振戦せん妄 : 飲酒中止後5日以内に,振戦とせん妄状態意識障害,失見当識,幻覚 (小動物視), Liepmann現象 (振戦とせん妄の初期などに閉眼状態で上眼瞼をすこし圧迫して暗示することで幻覚が生じること).
・アルコール離脱幻覚症幻聴が特徴.

>アルコール精神病
・アルコール性嫉妬妄想:主に男性にみられ,相手の不貞を確信する妄想
・アルコール性Korsakoff精神病:記銘力障害,見当識障害,作話
・アルコール性痴呆:大脳の萎縮を認める.

>アルコール依存症の治療
・自助グループ:断酒会,アルコホーリクス・アノニマス (AA: AIcoholics Anonymous)
抗酒薬 (シアナミド,ジスルフィラム)

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)pp. 488-9

ここまで手が回るかどうか・・・。

移植医療におけるレシピエント (臓器被提供者) とドナー (臓器提供者) 両方に対する心理的支援が必要になる.レシピエント (臓器被提供者) は移植後ステロイドを長期に服用しなければならず,経過に対する不安もある.またドナーに対して罪責感を抱く場合もあり,それに対する適切な心理的支援が必要である.ドナーが親族である場合は,誰がドナーになるかを決定する際にさまざまな葛藤が生じ,親族内に潜んでいた問題が顕在化することもある.自ら健康で自身の体には利益のない手術を行うことになるため,このような問題に対する心理的支援は不可欠となる.

<橋口コメント>
「2010(平成22)年には改正臓器移植法が施行され,脳死臓器提供が本人の生前の意思表示と家族の承諾でなく,本人が生前に拒否の意思を示していなければ家族の同意で可能となった。これにより15歳未満の子どもからも脳死臓器提供が可能となった。臓器提供の意思は専用の意思表示カード被保険者証運転免許証の裏で示すことができる。生体臓器移植を除き,移植希望者(レシピエント)は日本臓器移植ネットワークに登録する。」(公認心理師現任者講習会テキスト p. 139)のだそうだ。なお,「提供者(ドナー)の状態によって,脳死臓器移植,心停止後臓器移植,生体臓器移植がある。」(公認心理師現任者講習会テキスト p. 139)らしい。3つは覚えておく方が良いような。

〜魁惴認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)p. 92

再生医療は,機能障害や機能不全に陥った生体組織・臓器に対して,細胞を積極的に利用して,その機能の再生を図る医療である.新しい領域であるため,費用面,安全面,そして倫理面の問題がある.公認心理師は最先端の医療に関する理解を深めると同時に,これらの問題をクライエントと共有しつつ心理的支援を行うことが求められる.

<橋口コメント>
「再生医療とは,身体の構造・機能の再建・修復・形成または疾病の治療・予防を目的として細胞加工物を用いる医療であって,そのうち,輸血,造血幹細胞移植,生殖補助医療を除いた再生医療等技術は2014 (平成26)年施行の再生医療等安全性確保法によって規制されている。同法では体細胞加工等低リスクのものから,体性幹細胞など現在実施中の中リスクのもの, ES細胞やiPS細胞等ヒトに未実施など高リスクのものなどリスクに応じて提供開始までの手続 (製造管理・品質管理・提供等の基準も含む)が定められている。」(公認心理師現任者講習会テキスト p. 139)らしい。iPS細胞は高リスク品だったのね。

㉑ がん患者やその家族に対して心理学的にアプローチする専門領域がサイコオンコロジー (精神腫瘍学) である.がんの診断 (告知) ,初期治療,再発,積極的治療の中止,終末期の経過に伴う不安やそのほかの心理的問題に対応する.

<橋口コメント>
サイコオンコロジーという響きから,対象が広いかと思いきや,がん患者(とその家族)だけが対象のようだ。

㉒ 緩和ケアとは,がんなどの生命を脅かす疾患と診断された時から,患者とその家族が,可能な限り質の高い治療・療養生活が送れるように,身体的症状の緩和や精神心理的な問題,人生や生きる意味の問題 (スピリチュアル・ペイン) などへの援助を行うことである.

<橋口コメント>
「WHO (2002) は緩和ケアとは生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して,疾患の早期より痛み,身体的問題,心理社会的問題,スピリチュアルな問題に関して,きちんとした評価をおこない,それが障害とならないように予防,対処することで人生の質 (QOL) を改善するためのアプローチであると定義している。すなわち,緩和ケアとは病気にともなう心と体の痛みを和らげることである。また,緩和ケアは本人や家族が「自分らしく」過ごせるように支えることを目標にしている。緩和ケアは入院中は緩和ケア病棟または緩和ケアチームによって受けることができるが,外来においては緩和ケア外来で訪問診療や訪問看護と連携した在宅緩和ケアを含めて自宅で,あるいは慣れ親しんだ地域の介護施設で受けることができる。」(公認心理師現任者講習会テキスト p. 136)入院しなくても外来で緩和ケアは受けられるというところがポイントかも。

㉓ 終末期ケア (グリーフケア) とは,人生の最終段階における医療・ケアのことを指す.医師をはじめとした医療従事者から適切な情報提供と説明がなされ,それに基づいて医療・ケアを受ける本人が,多職種から構成される医療・ケアチーム,また本人の信頼する家族らとともに,繰り返し話し合う中での意思決定を基本としたうえで進めることが最も重要な原則となる.

<橋口コメント>
人生の最終段階から家族は死別を感じ続けており(予期悲嘆),死後様々な心理反応を呈する。死別にともなうこれらの心理反応を悲嘆と総称する。悲嘆の心理反応の多様性や順番,強度や持続に関し,リンデマン(1944),フインク(1967),サンダース(1989)など多様な悲嘆プロセスモデルが提出されているが個人差がある思慕の情を除きほとんどの心理反応は6カ月以内に安定するが,一部の悲嘆は強度が持続,6カ月以上遷延するなど複雑化し日常生活に支障をきたす。このような悲嘆は,複雑性悲嘆と呼ばれる。正常の悲嘆,複雑性悲嘆に対する心理ケアを悲嘆のケア(グリーフケア)という。(公認心理師現任者講習会テキスト  p.138)死別の前から悲嘆はあり,死別後,半年で安定するが,半年では安定しないものもある,ということだろう。ポイントは,複雑性悲嘆だけでなく,正常の悲嘆もグリーフケアは対象にしているところだろう。

粥㉓『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)p. 93

・M(人間運動反応)と C(色彩反応の重み付けられた合計)([FC×1+CF×2+C×3]÷2)の合計が[ あ ]以上で,その差が[ い ]以上の場合にMが大きいと[ う ]型,Cが大きいと[ え ]型となる。

・M(人間運動反応)と C(色彩反応の重み付けられた合計)([FC×1+CF×2+C×3]÷2)の合計が[ お ]以下で,その差が[ か ]以上の場合にMが大きいと[ う ]型,Cが大きいと[ え ]型となる。

・W(全体反応)が,M(人間運動反応)の[ あ ]倍以上のときは,[ い ]が高く,[ う 」的である。

・M(人間運動反応)が,W(全体反応)の[ え ]倍以上のときは,[ お 」の設定が控えめであり,他者から[ か 」しない人と見られる可能性がある。

・W(全体反応)が,D(部分反応)の[ あ ]倍より大きい。

 → 物事の捉え方が総合的・[ い ]的

・W(全体反応)が,D(部分反応)の[ あ ]倍より小さい。

 → 物事の捉え方が部分的・[ う ]的

心理的アセスメントと支援(3)ロールシャッハ・テスト 擲道愽犬諒振冀諭曄覆弔い任Rの解釈)

*第1回公認心理師試験にはロールシャッハテストは全く出題されませんでした。

ロール指標

R(総反応数)

・[ あ ]以下(数字)

  → 非協力的,防衛的,[ い ]的気分

・[ う ]以上(数字)

  → Wの+が多ければ,知性,創造性が高い。

  → 緊張が強く,野心的

  → [ え ]的気分

公認心理師現任者講習会テキストには出ていないのにブループリントには出ている用語編 Ver.2018.9.7

ブループリント
*以下は、全て平成30年のブループリントについてのことです。それ以降のブループリントについては取り上げておりませんので、ここでページを離れた方が効率的です(2019.05.11)。

今回は,『公認心理師現任者講習会テキスト』には載っていないものの,なぜかブループリントには載っている用語をまとめてみた。

私のまとめでは信用ならないと思うので,有名どころのものをそのまま「引用」しておいた(笑)。この色のところが,ブループリントの小項目用語である(抜けがあった場合は随時追加していく)。

なお「関係行政論(40)」(←リンク)「基礎心理学(3)」(←リンク)「精神医学を含む医学(3)」(←リンク)「精神医学を含む医学(オマケ)」(←リンク)で取り上げたものは除いた。

注)意外なことにこの記事にけっこうアクセスがあるようです。以下85の用語を挙げていますが,タイトルにある通りとはなっておらず,テキストに用語だけはあるものもありますし,上述しているように別の記事で取り上げたものはここには書いておりません(関係行政論以外は,この記事でだいたいは載せているとは思ってはいますが,あえて再掲するとすれば,「基礎心理学(3)」に出てくる,LAD:言語獲得装置,LASS:言語獲得支援システム,くらいでしょうか)。

*「何か違うんじゃないか」という記述がありましたら,コメントなりメールなりで教えていただけると勉強になります。


【追記と修正(2018.9.10)】

【9月10日】
86)引きこもりを追加

87)裁判員制度を追加

88)自殺対策を追加

1)生得的触発機構

なわばり,巣作り,抱卵などの定型的な行動は,単純な反射とは区別して, 本能的行動とよばれる. 内外の状況に刺激されて一連の行動を展開させる生得的触発機構という生物学的メカニズムで生起を説明することが多い(p. 163).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

2)グルタミン酸

グルタミン酸のような興奮性の神経伝達物質であれば,興奮性シナプス後電位が発生するし,γ‐アミノ酪酸 (GABA: gamma-amino butyric acid) のような抑制性の神経伝達物質であれば,抑制性シナプス後電位が発生する(p. 209).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

3)オピオイド

オピオイド(opioid)とは、麻薬性鎮痛薬やその関連合成鎮痛薬などのアルカロイドおよびモルヒネ様活性を有する内因性または合成ペプチド類の総称である。

ここより

4)異文化適応

異文化適応とは,異なる文化圏で生活する際に,その文化や習慣を理解し,社会や人々との間で調和のとれた関係が保たれている状態のことである(p. 47)。

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

5)メンタライゼーション(テキスト157頁)

メンタライゼーションとは,イギリスの精神分析家フォナギー Fonagy, P. によって提唱された概念であり,自他の行為が個人的な欲求,感情,信念などの心的状態に基づいてなされるものとして,黙示的また明示的に解釈する心的なプロセスのことをさす。この概念は自己や他者を意図や感情をもった個別の存在として認識し,その心的状態を想像できる能力としてとらえることもでき,養育者との安定した愛着形成とのかかわりが指摘されている.メンタライゼーションは内省機能 (renective functioning) 尺度を用いて個人差を測定することができる.また,境界性パーソナリテイ障害の治療法として,メンタライゼーションに基づく治療 (mentalization-based therapy) の有効性が確認されている(pp. 66-7)。

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

6)エピジェネティクス(テキスト124頁:エピジェネティック変化)

胎児期から出生後早期の環境,特に低栄養環境が,青年期以降における生活習慣病リスク要因であることがわかっている [ DOHaD (developmental origins of health and disease) 仮説とよぶ]. たとえば肥満やメタボリックシンドロームなどは,遺伝と環境の相互作用によって発症すると考えられているが,胎児期から出生後早期の栄養状態は,これらの疾患に関係する遺伝子群の発現制御に影響を与えると考えられている (エピジェネティクス*).

DNAの配列変化によらない遺伝子発現を制御・伝達するシステムおよびその学術分野のことをいう.

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

7)日常生活動作

日常生活動作 (ADL: activities of daily living) は,食事,排泄,更衣,整容,入浴, 移動などの生活するうえで基本的な動作をさす.ADLが低下する背景には,身体機能と認知機能の低下や,精神面・社会環境の影響がある(p. 56).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

8)司法面接(テキスト195頁)

子どもがかかわる事件,事故,虐待事案などにおいて,子ども自身に与える負担を最小限にし,誘導することなく,正確な情報を引き出す面接法として司法面接がある.司法面接は,事実確認が目的であり,心理的ケアが目的の面接とは分けて行われる供述の変遷と2次被害を防ぐため,早い時期に,自由報告を重視した面接を原則として1回行い,ビデオ録画する.定められた特定のプロトコルを用いて,対象となる子どもとのラポール (信頼関係) を築き,「最初から最後まで全部話してください」「○○と△△のあいだにあったことを話してください」「○○についてもっと詳しく話してください」「それからどうしましたか」などのオープン質問を用いて自由報告を十分に促した後,誰・何.どこといったWH質問やクローズド質問を行っていく.また,当該の子どもに対して同じような面接を繰り返し行うことがないよう,複数の関連機関が協同して面接を行う取り組みも行われている(p. 451).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

9)訪問支援

アウトリーチ(*ブループリントでは「訪問支援」)とは,面接室でカウンセリングをするだけでなく地域に出かけて行う,いわば出前のカウンセリングである.前述のように,各種専門機関を訪れるハードルの高さによって,心理的問題は対応が遅れがちである.それを防ぐ方法の1つは,専門家が面接室でクライエントを「待つ」のではなく,クライエントが生活しているコミュニティに「出向く」ことである(p. 339).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

10)負の相補性

クライエントの問題が解決する前に,クライエントが一方的に来談を中止することを「中断」(drop out) とよぶ.岩壁によれば,欧米におけるいくつかのメタ分析による中断率の平均は42〜50%程度であり,クライエントの約半数が中断していた.また,この中断と相関をもった変数は,クライエントの人種,社会経済的地位,教育水準などであった.さらに岩壁によれば,このような心理療法の中断や失敗は「負の相互作用」,あるいは「負の相補性」(negative complementarity) とよばれる,セラピストとクライエントが互いに怒りと敵意を増幅させてしまうことによるものが多いとされている.すなわち,クライエントはこれまでに培ってきた対人関係パターンの反復として,セラピストに陰性の反応を起こすことが多く,さらにその対人的な状況を自分で対処することが難しい(p. 359).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

11)遺伝疾患・遺伝カウンセリング

遺伝性疾患の発症や発症のリスクに関連した問題を扱う遺伝カウンセリング,HIV (human immunodeficiency virus, ヒト免疫不全ウイルス) 感染症の患者への心理的援助を行うHIVカウンセリング,妊娠・出産.育児の過程をめぐる母子へ心理的援助を行う周産期カウンセリングなども臨床場面での重要な支援である.そのほかにも,難病を抱えるクライエントや再生医療を受けるクライエント,依存症 (薬物,アルコール,ギャンブルなど) を抱えるクライエントに対して,その家族も含めて支援を行うことも重要である(pp. 484-5).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

遺伝カウンセリングでは,遺伝性疾患の発症やそのリスクに関連した情報を提供し,患者や家族がそれらを理解したうえで意思決定ができるように支援する.また,各種医療情報やサポート源に関する情報の提供も行うため,十分な遺伝医学の基礎的・臨床的知識が必要となる(p. 72).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

12)心理的応急処置<PFA:サイコロジカル・ファーストエイド>


 災害後の混乱のなかでの支援活動は,多職種により多次元的に行われるものであり,心理的支援についても同様である.したがって,心理専門職以外のスタッフも心理的な支援についての知識をもち,必要な対応を行うことが期待される.

近年,このような問題に対して手引きやガイドラインが作成されている.いわゆる惨事ストレスなどに遭遇した際のガイドラインとしては,国連の機関間常設委員会(IASC: inter-agency standing committee) が作成した「災害・紛争等緊急時における精神保健・心理社会的支援に関するIASCガイドライン」がある.また,心理的な問題を主とした心理的応急処置 (PFA: psychological first aid, サイコロジカル・ファーストエイド) も開発されるようになり,代表的なものとして世界保健機関 (WHO) が作成したPFAIとNational Center for PTSDとNational Child Traumatic Stress Networkが作成したPFAがある(p. 396)。

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

災害時などに突発的に生じる心理的な問題に対する応急処置を,サイコロジカル・ファーストエイド(PFA: psychological frst aid)という.世界保健機関 (WHO) やNational Child Traumatic Stress Network が作成した心理的援助のマニュアルがある(p. 75).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

参考>“心の傷”にも応急処置を 「害を与えない」こころのケア,サイコロジカル・ファーストエイドとは

13)災害派遣精神医療チーム<DPAT:ディーパット>

阪神淡路大震災の経験を踏まえて,災害派遣医療チーム (DMAT: disaster medical assistance team,ディーマット) が組織され,各地域において大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場で,急性期 (おおむね48時間以内) の身体的な問題に対して活動している.

さらに,東日本大震災における精神科医療チームの活動などから,災害派遣精神医療チーム (DPAT: disaster psychiatric assistance team, ディーパット) が定義づけられた. DPATは, 精神科医師,看護師,業務調整員 (ロジスティクス:医療活動を行うための後方支援全般を行う者) で構成されるが, 現地のニーズに合わせて,児童精神科医, 薬剤師, 保健師,精神保健福祉士や臨床心理技術者などを含めるとされている(p. 394).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

参考>災害派遣医療チーム「DMAT」「DPAT」とは?誕生の経緯と活動内容

14)こころのケアチーム

災害・紛争などが発生した際に,精神科の応急処置や被災者のケアを行うために,精神科医を中心とした多職種で構成される精神医療チームを心のケアチームとよぶ(p. 75).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

・災害・紛争などの発生時,心理師をはじめ,支援を担当する者自身も深刻なストレス状況下におかれ,二次受傷の状態に陥る可能性もある.災害時こころの情報支援センターのWebページではこころのケアチームとして働く支援者向けに災害救援者メンタルヘルス・マニュアル』が示されている.ここでは,災害支援者に生じうる心身の反応やその対処についてまとめられており,心理師が災害支援に携わる際にも有益な情報となり得る(p. 401).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

15)生活の中の治療

近年では,児童養護施設や乳児院といった施設での養育において生活の中の治療として,日常生活を過ごす中で子どもたちに対して心理面の治療を行う例が増えてきている(p. 82).



『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より



16)被害者の視点を取り入れた教育

自らの犯罪と向き合うことで,犯した罪の大きさや被害者やその遺族等の心情等を認識させ,被害者やその遣族等に誠意をもって対応していくとともに,再び罪を犯さない決意を固めさせることを目的とした教育(p. 447)。

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

17)動機づけ面接法(テキスト156頁)

矯正施設などで行われるさまざまな支援やプログラム等は,ある意味「義務として受けさせられる」ために,一般に支援対象者の「動機づけ」の程度はそれほど高くないことが多い.そこで,多くの施設で「動機づけ面接法」の考え方や手続きがとり入れられている.その主たる方略は,対象者のチェンジトーク (変化の希望,変化できるとの考え・変化への楽観視,変化することへの利点,変化しないことへの不安・懸念,変化に必要な行動の具体的計画など) を引き出すことであり,その際に支援者は,開かれた質問 (openended question), 是認・確認 (affirm), 聞き返し (renective listening), 要約 (summarize) などの技法を用いることが推奨される (OARSと略される).

*クリックで参照可→『動機づけ面接の思想・技法と勇気づけとの関連性』@東京アドラー心理学研究会に行ってきた

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

18)キャリアコンサルティング

クライエントの能力,適性を把握し,適材適所の配属に関する助言をすることは不適応を避けることにつながる.また,終身雇用制度の時代が終わり,今後の職業生活あるいは自らの生き方について積極的に考えていくこともより重要となっている(p. 456-7).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

19)ダイバーシティ(テキスト35頁:文化的ダイバーシティ)

心理師が理解しておくべき概念にダイバーシテイ (人材の多様性) がある.ダイバーシティに含まれる属性として,性別,年齢,人種・民族,性的指向,職歴,未既婚,趣味,パーソナリティ,宗教,外見身体的能力などが該当する.さまざまな人の個性や能力を活かせる組織にすることが,企業の成長力につながると考えられる(p. 458).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

20)安全文化

安全を最優先し,実現する組織のあり方をいう.事故の原因の多くは人間のミス (ヒューマンエラー) であることから,安全に関する教育を行い,安全で効率的な手順を決めることが重要である.組織で取り組む事故防止策として, KY (危険余地) 活動,リスク・アセスメント,ヒヤリ・ハットなどが行われている(p. 466).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

21)里親縁組

里親制度は,児童相談所長が子どもの養育を里親に委託する制度である(児童福祉法第27条の1)。養子縁組を前提とする「養子縁組里親」,子どもと三親等内の親族が里親になる「親族里親」, 養子縁組を前提とせず子どもの養育を目的とする「養育里親」の3種類に分けられる。養育里親にはさらに被虐待等によって心身に有害な影響を受けることで専門的なケアに対応する「専門里親」が設けられている(p. 111)。

『関係行政論』(遠見書房)より

22)成長障害<FTT>(器質性,非器質性)(テキスト198頁)

非器質性発育障害 (非器質性発育不全) (NoFTT: nonorganic failure to thrive) は, 器質的な問題がなく,養育環境・ネグレクトなどが発達に影響を及ぼしている状態である.器質的な問題があって発達が抑制される状態は,器質性発育障害 (器質性発育不全) (FTT: organic failure to thrive)とよばれる(p. 55).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

23)行為(素行)障害・反抗挑戦性障害・反社会性パーソナリティ障害

行為 (素行) 障害とは,「反社会的,攻撃的あるいは反抗的な行動パターン」が反復持続する障害をいう.また,反社会性パーソナリティ障害(*)へと発展することがある.反抗挑戦性障害は,法や他人の権利を侵害することはない点が行為障害と異なる.授業妨害,教師への反抗的で挑戦的な行動が持続する(p. 495)。

(*)18歳以上で診断される(15歳以前に素行症の症状がいくつかあることが必要)

*DSM-5では,反抗挑戦症,素行症ともに「秩序破壊的・衝動制御・素行症群」に入っている。

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

24)発達性協調運動症

・発達性協調運動症は,いくつかの運動を協応させることが困難な状態を呈すものであり,子どもの過渡の不器用さは,こうした問題が潜在していると考えることもできる(p. 275).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

・ボールを投げる,歩くといった粗大運動のみならず,ボタンをはめるといった手先を使うことや口の動きなどの微細運動も含まれる(p. 23)。

『公認心理師のための発達障害入門』(金剛出版)より

25)アタッチメント障害

これまで紹介した発達に関する問題のほか,多様な発達の問題が存在する.たとえば,愛着に関する問題では,反応性アタッチメント障害ならびに脱抑制型対人交流障害は,子どもを理解するうえで重要な概念である.反応性アタッチメント障害は,養育者に対して進んで愛着 (アタッチメント)を求めることがないことを特徴とした障害で,ネグレクトとの関連性が示されている.また,脱抑制型対人交流障害初対面の大人などに対して文化的に不適切に過度に接近し交流をもとうとする特徴があるものである(p. 275).

*DSM-5では反応性アタッチメント障害と脱抑制型対人交流障害は「心的外傷およびストレス因関連障害群」に入っている。

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

26)賦活症候群

賦活症候群は,抗うつ薬の副作用の一つで, SNRI (選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)およびNaSSA (ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬) などで現れる, 神経過敏, 不安,焦燥などの症状をいう(p. 99).

希死念慮などを誘発する可能性がある。

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

27)面会交流(テキスト103頁等)

面会交流とは,離婚後または別居中に,子どもを監護・養育していない方の親が,定期的に子どもと面会などを行うことである(p. 86)。

28)実験神経症

実験的に誘発される神経症様の異常行動。パヴロフは,イヌに対し,スクリーンに呈示される真円には餌が伴うが楕円には伴わないという分化条件づけを行った。差異の明らかな真円と楕円の弁別から開始
し,楕円の長径と短径の長さを徐々に近づけて真円との弁別を困難にしながら訓練を継続した。その結果,困難な弁別を課され続けたイヌは,強い情動反応と混乱を示すようになり,いったんはこなしていた容易な弁別までもができなくなった。パヴロフは,脳内で興奮と制止のバランスが崩れ,接近-回避葛藤の状態に陥ったために表れた症状であると考えた(p. 85)。

『心理学辞典 新版』(誠信書房)より

29)洞察学習

回数を重ねずに成立する学習は,認知の働きに支えられていることもある.ヒトや類人猿では,試行錯誤を経て行動が徐々に変化するのではなく,あるときに頭のなかで新しい行動を思いつき (洞察),以降はすぐに同じ行動ができるようになる洞察学習がみられる(p. 163)。

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

30)潜在学習

げっ歯類の実験で,ゴールにエサを置いて強化すると,迷路を抜ける時間が短くなっていくが,エサを置かない試行をしばらく繰り返してからエサを置くようにすると,抜ける時間は最初からエサがあった条件にすばやく追いつく.強化されていないあいだにも頭のなかに迷路の認知地図が「学習」されていたと考えられ,これを潜在学習とよぶ(p. 164).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

㉛ 社会的学習

バンデューラはこういった研究や認知心理学の考え方から,社会的学習理論を提唱した.その理論のなかで学習とは,注意保持運動再生動機づけの4つの過程からなるとした.また,自分がこれからしたい行動を適切に行って成果を手にできるという認識や信念である自己効力感の役割を重視している.社会的学習理論もまた,心理臨床への応用が可能である.認知行動療法の一種としても位置づけられるソーシャルスキルズトレーニング (SST: social skills training) は,特定の社会的スキルを含む行動をモデルが演じるのをみて,まねてみるリハーサルを行い,適切ならほめるなどのフィードバックで強化していくもので,精神障害者の社会復帰支援などに用いられている(p. 166).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

㉛ 社会的認知

人が他者や自分自身,また,社会のさまざまな環境を理解し,評価する過程のことを社会的認知とよぶ.印象形成や対人認知,原因帰属などが含まれる(p. 44)。

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

㉜ 社会的感情

社会的感情とは,他者との関係において生じる感情のことであり,自己意識的感情ともよばれる.,罪悪感,妬み,誇りなどがあり,これらは,自分の思考,意図,行動についての自己に対するフィードバックとなり,自己制御的な機能をもつ(p. 45).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

㉝ 社会的動機

飢えや渇きといった生理的動因に基づく動機とは異なり,他者との関わりにおいて形成される動機を社会的動機とよぶ.主要なものとして,達成動機親和動機がある(p. 45).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

㉞ 対人認知

対人認知とは,他者に関するさまざまな情報をもとに,相手の性格や意図などを判断したり,行動を予測する働きのことである(p. 45).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

㉟ 社会的推論

自己や他者を含むさまざまな社会的事象に関して行う推論を社会的推論という.社会的推論の研究では,推論のエラー, バイアス, ヒユーリステイックス (経験則)などを扱う(p. 45).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

㊱ 自己過程

自己に対する理解や評価そして自己の他者への呈示といった自己に関連する様々な現象や一連の心理過程を自己過程とよぶ.自己過程は,自己への注目把握評価表出の4つに区分される(p. 44).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

<以下,参考までに>
自己には多様な側面や働きがあるが,ここではそれらを構造的側面,評価的側面,及び実行・制御的側面に分けて整理する。我々は自己に関する膨大な知識(記憶,信念,感情等)を有しているが,あらゆる側面に関して均質に知識があるわけではなく,自分にとって重要な事柄については多くの知識が統合されており,自己スキーマが形成されている。また,自分に関する膨大な知識は常に全てが一様に参照可能なのではなく,そのときどきに活性化して参照されやすい知識群である作動的自己概念は変動する。作動的自己概念にはその内容に沿った行動を導くため,その内容に応じて,ある範囲で人の行動は変動することになる。作動的自己概念は,その時に自分が置かれた社会的文脈や従事していることなどに応じて変動するが,他者にどう自分を見せたか,すなわちどう自己呈示したかによっても変動する。我々の自己概念は,他者に呈示した内容の方向に(短期的に)変灘容する。例えば,他者の前で社交的に振る社舞うと自己概念は社交的な方向へ変容し,その後の行動もこの自己概念に沿って社交的になる。この現象を自己呈示の内在化と呼ぶ。自己は内省可能な対象であり,評価の対象である。内省するためには自分自身に注意を向ける必要があるが,注意が向けられた状態自己覚知と呼び,その傾向の個人差自己意識と呼ぶ。人には自分自身に対する評価を(高く)維持する心理メカニズムが備わっており,自己評価が様々な方略によって維持される。これらは,自己に対する評価の重要な特徴であり,多様な方略に関する研究がある。これに対して,多様な方略により自尊心が維持されるメカニズムが人に備わっているのはなぜか,という問題に正面から取り組んでいるのが,存在脅威管理理論と所属欲求理論である。多くの自己評価維持は情報の歪曲や,バイアスのかかった解釈を通じて行われる。例えばテストで悪い成績をとった時に,問題が悪かった,たまたま勉強しなかったところが出題されたなどと外的な要因に原因を帰属することで,自分の学力に対する評価は維持されることになる。更には,自ら妨害要因を作り出すセルフ・ハンディキャッピングがなされることもある。自己に対する評価のうち最もよく取り上げられるものが自尊心である。自尊感情とも呼ばれ,自分に対する全体的な評価を意味し,全体的な自己評価が高い,低いという傾向を,自尊心が高い,低いと言い表す。自己価値随伴性モデルによれば,自尊心は全体的な自己に対する評価ではあるが,自分が価値を随伴させている領域における評価に伴って上下する。つまり,自分にとって重要で意味のある領域における自己評価が,全体の評価を変動させるのである。自己評価は自身の達成や失敗だけでなく,他者との比較である社会的比較によってももたらされる。例えば,優れた他者との比較(上方比較)は自分の評価を下げやすく,劣った他者との比較(下方比較)は自己評価を上げやすい。この社会的比較の過程を中心に据えて自己評価維持のメカニズムをモデル化したものが,テッサーらによる自己評価維持モデル(SEM)である。一方,過去や将来の自分との比較を継時的比較と呼ぶが,この比較に基づく自己評価維持のメカニズムがロスとウィルソンの継時的自己評価理論によって示されている。自己評価を維持するための防衛的反応には,自己評価を下げる情報を避ける,情報の価値を低く評価するなど,脅威となる情報のもつインパクトを低減する方略が考えられる。しかしスティールの自己確認理論によれば,自分の価値を確認する機会があれば,人は防衛的反応を抑えて脅威となる情報を受け入れることができる。例えば,喫煙者にとっては喫煙の害を示す科学的証拠は脅威となるが,自分が重要だと思うことを再確認し,自己価値を確認した場合は,喫煙者であっても,喫煙の害に関する情報を客観的に見ることができるようになる。つまり,脅威となる事柄とは別の側面において,脅威に対抗する資源を確保するという方略も選択可能なのである。ただし,自己評価を下げるような情報が逆に求められる場合もある。自分に関してどのような情報を求めるかという動機には,正確な評価の情報を求める自己査定動機好ましい評価の情報を求める自己高動機に加え,自分の評価に一致した評価情報を求める自己確証動機,自分を改善る情報を求める自己改善動機がある。自評価が否定的で自尊心が低い人は,自己証動機が働く場合は自己評価を下げる情を求めることになり,否定的自己評価が持されやすい。自己の実行機能である目標の追求におては,成功を目指すのか失敗を避けるのという二つの方略がある。この方略を整したヒギンズらの制御焦点理論では,成功に焦点を当てることを促進焦点,失敗の回に焦点を当てることを防衛焦点と呼び,者ではリスキーな選択が好まれるが,後では逆であることなどが明らかにされてる。また,効率よく目標を追求するためは,当面の目標に無関係あるいは拮抗す目標の追求は抑制されなくてはならない,このような自己制御には制御資源が必要となる。バウマイスターらは,制御資源有限であり,様々な形の自己制御に共通て使用され,一度に消費すると枯渇すると,そして制御資源が不足した自己枯渇状態では通常は制御されている様々な行が制御できなくなることを示した(pp. 255-7)。

『心理学辞典 新版』(誠信書房)より

㊲ 文化的自己観

文化的自己観とは,人々の間で共有されている文化的習慣や価値観によって作られた「人間とはこういうものだ」という考えである.人は何事からも独立した存在であると考える「相互独立的自己観」と,人は他者との関係性から存在していると考える「相互協調的自己観」がある(p. 47).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

㊳ 素朴理論

素朴理論は,素人や一般の人日常経験の中で構成する知識体系 (概念) のことである.子どもも同様に,それまでの経験によって形成したものごとや事象についての理論をもっているとされる(p. 47).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

㊴ 親としての発達

成人期には職業生活をスタートさせ,多くの人は恋愛・結婚をして,家族を形成し子どもを育てる.親から自立して新しい家庭を築くことで,今度は自分自身が親としての発達をとおして子どもの発達を援助することになる.また,社会においては,自分が就いた職業においてキャリアを積みつつ,次の世代を育てていくことが求められる(p. 257).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

㊵ 中年期危機

中年期は,特有の心理的危機に直面する時期でもある.こうした危機とあわせて体力の衰え・仕事の限界感・家族の変化などに伴う,中年が陥りやすい葛藤状態などは,中年期危機とよばれる(p. 53).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

㊶ 構成主義(*おそらく構成心理学のこと)

ティチナーの構成心理学では、心理学の主題は意識的経験にあるとして、意識を最も単純な要素へ分解し、そのような要素が連合する法則を見いだしたり、その要素と生理学的条件とを結びつけたりすることが心理学の本質的問題であると考えた。ティチナーは意識的経験を基本的要素へと還元することに興味があったので、ヴントのように統覚へと総合していく体系に対しても反対していた。それでは感覚や感情やイメージ以外のことは研究できないではないかという批判に対しては、それは構成心理学のテーマではないので感知しないとしていた(p. 25)。

『心理学検定基本キーワード集 改訂版』(実務教育出版)より

㊷ ゲシュタルト心理学

ゲシュタルト心理学には大きくグラーツ学派とベルリン学派という2つの学派があり、どちらの学派も知覚過程におけるある種のまとまりを中心に研究を進めていた。ブレンターノの影響から、刺激がどのように知覚されるかよりも、刺激をどのように知覚しようとするのか、という心の働きのほうに関心があったのがゲシュタルト心理学者だといえる。

古いほうのグラーツ学派はオーストリアのグラーツ大学を中心に組織されていたが、その中に「ゲシュタルト質について」(1890)という論文で初めてゲシュタルトという用語を使ったエーレンフェルス(Ehrenfels,C.)がいた。エーレンフェルスは音楽の問題を取り上げ、メロディーを構成する個々の音という要素と、メロディーとしての音とに異なる価値を見いだした。あるメロディーを移調すると、個々の音は変わってしまうが、メロディー自体は同じように知覚できる。その原理として、個々の音の総和にゲシュタルト質が加わるからだと考えたのである。この問題に対して、より実験的なアプローチを試みたのはドイツのベルリン学派のゲシュタルト心理学者である.

ヴェルトハイマ一 (Wertheimer, M. )は1912年に発表した論文の中で、単純な図形の長方形をスクリーン上に最初はそのまま水平方向に、次はさまざまな時間間隔を空けて45度ずれた方向に呈示すると、ある最適な時間間隔(100分の数十秒)のときにだけ、四角形が起き上がるように見えることを見いだした。この最適時間間隔のときには物理的に存在しないはずの途中の部分を補った完全に滑らかな運動が知覚されるが、呈示時間が短すぎると2つの図形は同時に存在するように知覚され、長すぎると交替して登場するように見えるだけでいずれも運動は認められなかった。ヴェルトハイマーはある最適時間間隔で呈示するときにのみ生じるこの現象仮現運動と名づけた。仮現運動は実在する運動ではなく現象にしかすぎないので、現象 (phenomenon) という単語の最初のギリシア文字ファイ(の)を取って、ファイ現象とも呼ばれる。

ものがどのようにまとまって見えるのかについて、ベルリン学派はプレグナンツの原理という法則のようなものを提唱した。この原理の発見のきっかけとなったのは、ヴェルトハイマーのイニシャル(MとW)を重ねた刺繍を見たときに、文字が認識されなかった体験である。なぜ文字ではなく閉じた中央のひし形の図形のほうが強く印象に残るのかについて、ヴェルトハイマーらは似たような現象を分析していき、連続の要因近接の要因閉合の要因類同の要因など、私たちがものをまとめて知覚する際の隠れた要因(ゲシュタルト要因)を見いだした。

ゲシュタルト心理学の中心的な考え方の中に、恒常仮定への異議というものがある。感覚生理学や精神物理学を研究していた19世紀の学者の多くは、特定の長さの波長が特定の色知覚を生じるといったように、個々の物理的事象と心理的体験(感覚・知覚)との間に1対1の対応関係を仮定していた。これが恒常仮定であるが、ゲシュタルト心理学者はこれを否定していた。白い紙を暗い部屋で見ると、客観的にはかなり灰色のはずが白いままで見えるといった知覚の恒常性については、このような明るさの恒常性をはじめとして、大きさの恒常性形の恒常性などが知られている。ゲシュタルト心理学では、こうした知覚の恒常性の現象は安定した知覚世界を成立させるために必要なものであると考え、知覚は物理的刺激によって生じるというよりも、体制化された脳の活動が知覚を生じさせるのだと論じた。まったく同じ最小単位の要素から構成される物理刺激(例:●●●●)を呈示しても、その刺激の配置の差がまとまりの差となって知覚される(●● ●●は先の例とはまとまりが異なって知覚される)ことは、知覚の要素主義的解釈に反するものである。

こうしたゲシュタルト心理学の考え方は、知覚以外に学習心理学や社会心理学の領域にも影響を与えた。たとえば、ベルリン学派のケーラー (Kohler,W.) はチンパンジーの洞察学を報告して、試行錯誤学習のような連合主義的な学習理論に対して異を唱えた。またレヴィン (Lewin, K.)は物理における場理論を人間の行動に応用して、人々の環境における配置などが個人の行動に与える影響を論じ、集団力学(グループ・ダイナミックス)という領域を発展させた(pp. 30-1)。

『心理学検定基本キーワード集 改訂版』(実務教育出版)より

㊸ 体性感覚(=自己受容感覚)

体性感覚は、ここで述べている皮膚感覚のほか、深部感覚内臓感覚を含む。深部感覚とは、骨格筋や関節からの入力で、姿勢や運動の知覚、そして反射弓を形成する(p. 207)。

『心理学検定基本キーワード集 改訂版』(実務教育出版)より

視覚,聴覚,味覚,嗅覚平衡感覚以外の感覚は,体性感覚内臓感覚に分類される。このうち体性感覚は,更に,体の表面で感じる皮層感覚と,体の深部にある骨格筋中の筋紡錘や腱,関節で感じる自己受容感覚に分けられる(p. 173)。

『心理学辞典 新版』(誠信書房)より

㊹ 知覚の可逆性

脳損傷により,感覚機能が弱くなったり,喪失した場合,ほかの感覚機能をつかさどる脳領野が柔軟に変容し,その機能を補完するようになる.このような脳の柔軟な機能再建を知覚の可塑性 (脳の機能代償)という(p. 21).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

㊺ 嫌悪条件づけ(=恐怖条件づけ)

嫌悪刺激をUSとした古典的条件づけで、恐怖条件づけともいう。ワトソンはネズミを恐れない生後11か月のアルバート坊やに、白ネズミをCS、大きな音(アルバートは驚いて泣く)をUSとして古典的条件づけを行った。アルバートは白ネズミを怖がるようになっただけでなく、白ウサギやサンタクロースの白ひげも怖がるようになった(刺激般化)(p. 46)。

『心理学検定基本キーワード集 改訂版』(実務教育出版)より

㊻ 社会的認知理論

社会的認知理論とは,人間は環境に積極的に働きかけながら個人的な構成概念 (コンストラクト)を構成し,それによって社会を解釈し,認知していくというものである.また,社会的認知理論では自分自身を解釈するために用いる個人的構成概念=パーソナルコンストラクトも重要な位置づけとなる(p. 33).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

㊼ サーカディアンリズム

サーカディアンリズム (概日周期) は,ある行動を日出と日没に関連した約24時間周期と同調させる現象である.たとえば,動物がもつ睡眠一覚醒サイクルがある.このリズム形成には,視床下部の視交叉上核(しこうさじようかく)が関わっている(p. 38).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

㊽ 社会的影響

個人や集団成員の態度,意見,行動が,他者や集団からの影響によって変化する過程のことを社会的影響という.同調,集団成極化,少数派の影響,社会的促進などがある(p. 43).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

㊾ TEACCH(treatment and education of autistic and related communication handicapped children)

ASDの特徴に合わせた内容 (たとえばものごとを構造化するなど) から構成され,当事者と当事者家族を生涯にわたり支援することを目指したプログラムである.支援者には,心理師や専門家のみならず,地域社会も含まれており,包括的な内容となっている(p. 293).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

㊿ 回想法

1960年代にアメリカの精神科医ロバート・バトラー氏が提唱した心理療法過去の懐かしい思い出について「話す」「聞く」「コミュニケーションをとる」という行為で脳が刺激され, 認知症予防認知症の進行を遅らせることができる.また,精神状態を安定させる効果が期待できるため, 高齢者のうつ病予防に用いられることもある(p. 419).

*臨床心理士資格試験では「心理検査」(☓)としてよく出題されている。

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

51)ナラティブアプローチ

個性記述的アプローチでは,面接法や,対象者の書き記したものなどを用いて,質的に,その「個性」をとらえようとする.このように主観的側面含めてパーソナリティを理解しようとすることを「ナラティブアプローチ」(narrative approach)とよぶ(p. 190).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

52)人間心理学的アプローチ

人間心理学的アプローチとは,個人の人生の主観的な体験を重視し肯定する立場である.その主な方法論である個性記述的アプローチにおいてナラティブアプローチの手法を用い,面接法や対象者の書き記したものなど,主観的側面を含めて,質的にその「個性」を捉えようとする(p. 35).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

これまでのべてきたような人間を客観的・分析的にみる性格理論に対して,人生の目的や生きる意味,自己実現等,個人が「望ましい」状態へと向かう心の動きから性格を見ようとするのが,人間性アプローチの性格理論である(p. 322)

『心理学辞典 新版』(誠信書房)より

53)社会的ネットワーク

社会的ネットワークとは,個人がもつ対人的なつながりのことであり,その豊かさは,当人の身体的,精神的な健康に影響を与える(p. 44).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

54)養育信念・家族の情緒的風土

子どもの情緒的発達において, 養育信念 (養育者のもっている子どもに対する見方,考え方) や養育態度,また家族の情緒的風士 (夫婦関係の良好さや家族の表出性のポジティブさなど) が与える影響は大きい(p. 46).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

55)夫婦間暴力・家族再統合

ただし,この心理的支援の対象は,子どもだけでなく,親も含む.たとえば親による虐待の原因に,家庭の貧困や夫婦間暴力 (DV, IPV) など親自身が抱える心理的課題が存在することが多い.そういった場合に,子どもたちへの支援だけでは,課題解決が難しくなる.子どもたちは家庭での生活が前提となるため,上記のような不適切な)教育につながる要因をできるだけ減らすためにも親への支援も並行して実施する必要がある.また,児童養護施設や乳児院に入所する児童の家庭復帰 (家族再統合) や,里親制度および将来的な養子縁組制度の利用に向けた支援の場合にも,親子関係調整とアセスメントが必要となる(p. 410).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

56)ジェンダー

ジェンダーとは,特定の社会が男性または女性にふさわしいと考える役割行動,態度を表すときに用いる表現である.生物学的性差とは使い分けられる.それ自体に良い悪いの価値判断は含まれない(p.51)

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

57)セクシュアリティ

セクシュアリテイとは,性行動に関する個人の選択や,性に関連する行動・その傾向を示す概念である(p. 51).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

58)健康寿命

平均寿命より,日常生活に制限がなく,健康的に社会活動ができる健康寿命の差の拡大が,現代社会の課題となっている(p. 55).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

59)ペアレントトレーンング

・ペアレント・トレーニングとは,子どもの行動上の問題に対して,親(養育者)が行動変容理論等の学習理論に基づいた態度や技法で関わることを学ぶための,グループトレーニングである。親が子どもの問題行動を客観的に理解し,適切な関わり方を習得することで,子どもの適応行動が増え,親の育児ストレスの緩和や肯定的な親子関係を促進することが期待できる。ペアレント・トレーニングの導入にあたっては,子どもの障害,年齢,発達や行動の特性及び親の特性を十分に考慮して,グループ構成やプログラム内容を検討することが重要である(p. 430)。

『心理学辞典 新版』(誠信書房)より

・ADHD
に対してエビデンスが示されている心理療法は,行動的ペアレント・トレーニング,行動的クラス・マネジメント,行動的仲間介入,行動的介入の組み合わせ,整理トレーニング (organization skills training) である. 整理トレーニング以外は行動療法をベースとしており,行動療法で用いられる問題解決方法を保護者に教えて,子どもに対して実施してもらうのが行動的ペアレント・トレーニング学校の教師に教えて子どもに実施してもらうのが行動的クラス・マネジメント,クラスの友人に教えて対象の子どもに実施してもらうのが行動的仲間介入である.整理トレーニングは教材などの整理整頓,時間管理,提出物の管理などの方法を子どもに教える支援方法である(p. 292).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

60)援助要請

対象者の特性や状況をふまえ,援助要請に応じた最も適切な支援を選択し,実行する必要がある.対象者が精神病圏にある場合や,子どもである場合には,その関係者・家族との話し合いとともに,実行・修正・また実行を繰り返して行う(p. 67).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

61)作業同盟

作業同盟とは,治療同盟ともよばれ,侵襲性の高い技法において,お互いに一定の心理的距離を保ちながら信頼関係の中でしっかりと取り組んでいく関係のことである(p. 68).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

62)包括的アセスメント

・主に終末期を迎えつつある高齢者を対象とした,生活ケアや死後のグリーフケアでは,医療的ケアなどと合わせた包括的アセスメントが求められる(p. 81).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

<発達障害文脈のオマケ>

・包括的アセスメントの要素とは大きく分けると以下になる。

発達障害に特化したアセスメントここに挙げたものなど←リンク)

知的水準・認知的特徴のアセスメントWISC-新版K式発達検査など←リンク)

適応行動のアセスメント日本版Vineland-凝応行動尺度など←リンク)

感覚や運動のアセスメント(感覚:日本語版感覚プロファイル,運動:DCDQ-R(間接),M-ABC 2(直接)など)

併存する精神疾患のアセスメント(M. I. N. Iなど)

心理社会的・環境的アセスメント(家族・学校・職場・地域など)

(p. 37)

*( )内は引用者が39-42頁のものを挿入した。

『公認心理師のための発達障害入門』(金剛出版)より

63)組織風土と文化

組織風土とは,企業風土,社風ともいわれ,ほかの組織と区別されるような独自の特性をさす.組織構成員が直接的あるいは間接的に知覚し,彼らの考え,感情動機づけに影響を与える要因である.一方, 組織文化は企業文化ともいい,企業理念, 経営のあり方,さまざまなルールなどからなり,組織構成員の仕事の進め方に直接影響する要因である(pp. 465-6).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

64)作業療法

狭義の作業療法は,農耕,牧畜,木工,手芸などのような生産的な作業を指す.広義の作業療法はさらにレクリエーション療法,生活指導なども含める(p. 97).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

65)逃避・回避学習

電気ショックなどの有害な刺激を避ける行動を逃避といい,有害な刺激に対して特定の反応を行うことで,事前に避けることができるようになることを回避学習という(p. 25).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

66)一貫性論争

ミシェル Mischel, W. は,行動はどのような状況でも一貫性があるのか,どのような状況でも存在するパーソナリティ特性はあるのかという疑問を投げかけて,一貫性論争 (人間一状況論争) を引き起こした(p. 34)。

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

67)道徳性(テキスト269頁)

<ピアジェ>
 ピアジェは,子どもの道徳性の発達を3段階に分け,「自己中心性」段階から「他律的道徳」段階へ,そして「他律的道徳」段階から「自律的道徳」段階へと発達すると考えた.
 5,6歳ごろまでの子どもは,自己中心性に特徴づけられ,自己と他者の区別がつかない.そのため,まわりにあるすべてのものを自分のものだと考えるなど,規則についてほとんど理解していない.5,6歳頃になると,規則は,たとえば両親のような重要な他者によって決められていると思い,規則を絶対的に服従しなければいけないものと考えている.
 善悪の程度は,意図ではなく行為の結果によって判断する.それが10歳以上になると,適正な手続きとまわりの合意があれば,規則の変更を認めるようになるなど,より柔軟な考え方ができるようになる.行為の背景にある意図を基準に,善悪の判断ができるようになる(pp. 262-3).

<コールバーグ>
 ピアジェの道徳性の発達段階は,児童期までにとどまっていたのに対して,コールバーグは,青年期成人期も含めた道徳性の発達を考えた.コールバーグは,生命や法,良心,罰といった普遍的価値が葛藤するストーリー(ジレンマ課題)を用いて,道徳性の発達を捉えた.下記のジレンマ課題は,最もよく知られている「ハインツのジレンマ課題」である.
 コールバーグは,判断それ自体ではなく,なぜそう判断するに至ったかの「行為の理由づけ」によって,道徳性の発達を以下の段階に分類した.
 前慣習的な水準では,「盗んだら刑務所に入ることになるから盗んではいけない」というように,罰に対する恐れや,「薬を手に入れることによって妻が喜ぶから盗んでもよい」というように,報酬を手に入れることによる自己や他者の欲求に価値がおかれる.
 慣習的な水準では,「盗まなかったら,周りから奥さんを見捨てた冷たい人間だと非難されるから」というように,人からどう見られるか(避難や不名誉を避ける),あるいは「法律を守らないのはいけないから,盗んではいけない」のように,その行為が社会的秩序を壊さないかどうかを基準とする.
 最後の脱慣習的な水準は,「生命の価値は社会の定めた法律を超えたところにあり,何より尊重されるべきものだ.もしハインツがここで薬を盗まなかったら,一生,良心の呵責にさいなまれるだろう」というように,みずから選択した倫理的基準に従うなど,人間の尊厳や正義,良心にかなっているかどうかを基準とする(pp. 263-4).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

68)社会的ジレンマ(テキスト265頁)

自己の利益を図る個々人の合理的選択の集積的結果として,究極的に集団全体が窮することを社会的ジレンマ (social dilemma) という。より正確には,社会的ジレンマは,仝帖洪佑篭力または非協力行動のどちらかを選択する,個々人にとっては協力行動よりも非協力行動をとる方が望ましい結果を得る,しかし全員が自分にとって有利な非協力行動をとると,そろって協力行動をとった場合よりも望ましくない結果が生起するというものである。だが非協力行動は短期的には個人に得をもたらすから,「みんなのことを考えよう」というお説教ではことは解決しない(p. 340)。

『心理学 新版』(有斐閣)より

69)印象形成

アッシュ (Asch,1946) は,たとえばある人物を記述して紹介する際,その性格特性として,ある一群の被験者には「知的な−器用な一勤勉な−温かい−決断力のある−実際的な−用心深い」という形容詞のリストを示し,他の一群の被験者には,「知的な−器用な−勤勉な−冷たい−決断力のある−実際的な−用心深い」という別のリストを示した.これら2つのリストは,「温かい」と「冷たい」という部分
が異なっているだけであるが,話題としている人物について作り上げられた全体印象は,前者のほうがずっと好意的であった.アッシュは,「温かい」「冷たい」という形容詞がいわば核となり,これを中心にして他の語がまとめられて(体制化されて)人物の全体的な印象が形成されると考えた.これらの特性を中心特性という.一方,リストの中の「温かい」の代わりに「礼儀正しい」「冷たい」の代わりに「無愛想な」という形容詞を用いた場合には,話題となった人物に対して形成される全体印象には大きな違いはなかった.このように,印象形成の過程にあまり影響を及ぼさない特性を周辺特性という(p. 272).

『心理学 第5版』(東京大学出版会)より

70)原因帰属

ある成功や失敗の原因がどこにあるのかを考えることを原因帰属という。ワイナー (Weiner, B.,1979)は、所在安定性統制可能性の3つの次元で原因帰属を分類している。所在は、原因がその人の内部にあるのか外部にあるのかという次元である。安定性は、一時的なものか、長期にわたるものかという次元である。統制可能性は、自分にとってコントロールが可能かどうかという次元であり、どのような原因帰属を行うかによって、後の行動に対する成功の期待や感情が決まり、次の行動が決定されると考えた。

達成動機が高い人と低い人とでは、この原因帰属が異なるという。達成動機の高い人は、成功を能力の高さや努力に帰属し、失敗を努力の欠如に帰属する傾向が強い。仮にあるテストの点が悪かったとしても、その原因が努力不足にあると考える人は、もっと頑張って勉強すれば、次はよい点が取れるだろうという期待が持てるので、動機づけは低下しにくい。一方、達成動機の低い人は、成功を課題の難しさや運などに帰属し、失敗を能力の欠如に帰属する傾向が強い。テストの点が悪かったのは、自分の能力が低いからだと考えてしまうと、何をしても無駄だろうと、動機づけは低下してしまう。失敗でやる気をなくしやすい子どもが、ある課題や目標に対し、前向きに取り組めるようにするためには、その原因を努力不足へと帰属させるような働きかけをすることも重要である(p. 104)。

『心理学検定基本キーワード 改訂版』(実務教育出版)より

なお「帰属」が社会心理学の文脈でも出てきている。

帰属とは,「物事の原因を予測する」ことである.たとえば, 人がある行動をとったときに,なぜそのような行動をとったのか原因を考えることである.原因が行動をした本人の内面的な要因であると考える「内的帰属」と,原因が行動をした本人ではなく周囲の状況などの要因であると考える「外的帰属」がある.

帰属の過程については,さまざまな理論がある.ジョーンズ Jones, E. とデイヴィス Davis, K. の対応推論理論では,「電車のなかで席をゆずった人を見て,あの人は親切な性格だな」ととらえるように,行為者の性格などの内面的な要因に帰属される過程を説明している.ある行為がその人の性格によるものだと判断されるときには,その行為とその人の性格とを結びつけること (対応性) が重要であるとしており,この対応性には,行為者のその場での役割や,行為をすることによって得るものや,その行為の社会的望ましさなどが影響を与える.また,ケリー Kelly, H. の共変モデル (ANOVAモデル)では,他者の行動を帰属する際に,内的帰属もしくは外的帰属するのかについては,3つの要因 (弁別性,一貫性,合意性) の組み合わせによって決定すると考えられている.たとえば,ある人がある漫才をおもしろいと思っていることを推論する場合,その人はどの漫才を見てもおもしろいと思うのか (弁別性),どんなときでもどんな場所でもその漫才を見ておもしろいと思うのか (一貫性),ほかの人もその漫才を見ておもしろいというのか (合意性) という点を考慮し,その漫才のみが,どんな場所で見てもおもしろく,周囲の人もおもしろいと評価している (弁別性,一貫性,合意性がすべて高い) 場合,その人がある漫才をおもしろいと思っているのは,「その漫才がおもしろいからだ」というように外的帰属が行われる.

前述した帰属理論の考え方のように,人はいつもすべての要因を把握して,正しくものごとの原因を予測しているわけではない.むしろ,すべての要因が把握できないため,自分の経験からもっている因果関係に関する知識 (因果スキーマ)を用いて帰属したりする.正しく物事の原因を予測できず,帰属を誤ってしまうことを帰属のエラーといい,代表的なものを以下にあげる.人は,他者のある行動の原因を考える際に,周囲の状況などの外的帰属よりも,性格などの内的帰属だと判断しやすい.これを根本的な帰属の誤り(エラー)という.一方で,自分のことになると,周囲の状況などを考慮しやすくなり,自分が観察者の場合は内的帰属をするのに対し,行為者の場合は外的帰属をする (行為者-観察者バイアス).また,自分の成功体験や失敗体験の原因帰属については,成功は内的帰属失敗は外的帰属というように自分に都合のよい帰属が行われてしまう.これを自己奉仕的 (高揚)バイアスという.また,宝くじは他人に選んで買ってもらうより,自分で選んだほうが当たると考えるなど,偶然に生じることであっても,自分で統制することができるという錯覚 (コントロール幻想) も,帰属のエラーである.このような帰属のエラーやバイアスは,社会的推論 (自己や他者を含むさまざまな社会的事象に関して行う推論のこと) のゆがみとして考えることができる(pp. 238-40).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

71)リエゾン精神医学

リエゾン精神医学では,精神科専門治療の必要性を早期に発見し,早期に治療を行うことにより症状の緩和や早期退院を促進することが目的となる (リエゾンはフランス語で「連携」を意味する).ここでは,精神科医やリエゾン看護師,薬剤師,精神保健福祉土作業療法士, 心理技術職などの多職種が連携しながら治療・支援が行われる.なお,こうした多職種連携の形は精神科リエゾンチームとよばれる(p. 73).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

72)誤学習

発達障害をもった者が,社会に適応するために,誤った適応方法を学び実践することを誤学習という(p. 78).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

73)衝動制御困難

突発的に自分または他人に対し危害を加える行為を抑えることができない障害を,衝動制御困難という(p. 79).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

73)感情制御困難

本人にとって,とても辛い感情を何らかの手段で調節しようとしてもうまくいかず,暴言や暴力,自傷などで生活に支障を来すことを感情調節困難という(p. 79).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

74)愛着形成の阻害

子どもの成長過程の中で,親や周囲の者との関わりが不適切であった場合,愛着形成が阻害され,その後の成長発達に悪影響を及ぼす(p. 78)。

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

75)基本的生活習慣の未熟さ

基本的生活習慣が未熟な状態とは,子どもが睡眠食事,排泄,清潔,衣類の着脱など,日常生活を送るうえで基盤となる行為や社会規範などを十分に学ぶことができないまま成長した状態をいう(p. 78).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

76)セルフモニタリング

自らの現在の学習の進度や思考過程等について,観察あるいは評価すること。観察や評価の結果によって,学習方法を自発的に調整することを狙ったメタ認知的方略の一種である。学習場面のほか,カウンセリング場面においても用いられることがある(p. 232)。

『心理学辞典 新版』(誠信書房)より

自分自身の行動や生理学的変化,心理学的変化などをモニタすることをセルフモニタリングとよぶ。たとえば,毎日起床後に体重計に乗り,体重を測定・記録するなどがセルフモニタリングの例である(p. 574)。

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

77)心の理論(テキスト269頁)

人間は,他者の「こころ」の状態をどれだけ理解し,推量することができるだろうか.また子どもは,他者の「こころ」の状態を何歳頃になったら理解し,推量することができるようになるのだろうか.これは前項の自己意識の問題と関連し,社会行動や人間の行動一般の理解にとっても重要な問題である.このような問題は,最初,チンパンジーがヒトの「こころ」を理解できるかどうかの研究として,プリマックら(1978)によってはじめられた.その結果,チンパンジーが種々の実験場面で,ヒトの「こころ」の状態を理解できることが見出された.ヒトや動物が(異なった動物種間を含めて)他者の「こころ」の状態(目的,思考,意図,信念など)を理解し推量する働きを比喩的に「心の理論」と呼んでいる.この問題は,他者の「こころ」や自己の「こころ」についての理解や,メタ認知(自己の通常の認知活動を監視して,目標に沿って制御する認知の働き)の問題とかかわりをもち,幼児の認知発達を明らかにするための重要な課題である.通常,トピック2−9のような「誤った信念の課題:誤信念課題」または「サリーとアンの課題」と呼ばれる実験を通して,子どもが他者(サリー)の考えや信念を推量できるか否かを調べる.「サリー(人物A) はビー玉(対象物X) がカゴ(場所Y) にあると思っているか?」をたずねると,被験児は4歳頃までに正しく答えることができるようになる.これは一次的課題と呼ばれる.それに対して,複雑にした状況を設定することができる.すなわち「『人物Aは対象物Xが場所Yにあると思っている』と人物Bは思っているか?」というように入れ子状にした課題を,二次的課題という.このような課題に正答できるのは,健常児でも4〜7歳頃になってからである(pp. 42-3).

『心理学 第5版』(東京大学出版会)より

78)療育(テキスト148頁など)

療育とは,言葉や身体機能など発達の遅れのみられる子どもに対して,社会的に自立できるように取り組む治療と教育のことを意味する(p. 59).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

→ 知的障害に関しては,法律「知的障害者福祉法」に知的障害がどのようなものか明記されておらず,法律上の定義は定められていない.しかし,厚生労働省が実施した「知的障害児 (者) 基礎調査」では,「知的機能の障害が発達期 (おおむね18歳まで) にあらわれ,日常生活に支障が生じているため,何らかの特別の援助を必要とする状態にあるもの」と定義し,知的機能の障害を判断する基準としては知能指数がおおむね70までとした.このように「知的障害」を, 知能指数が70くらいまで, 18歳くらいまでに障害が生じている, 日常生活に支障が生じている,という3つの要素からとらえていることがわかる.児童相談所 (18歳未満) , 知的障害者更生相談所 (18歳以上) で知的障害であると判定されると療育手帳の交付を受けることができる.知的障害の判定は各都道府県が基準を定めているため,申請する都道府県によって療育手帳交付の基準は異なる(p. 285).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

79)グリア細胞(テキスト127頁)*出題者の専門と言われているのでマイナーだが取り上げた。

ニューロンとグリア細胞は神経系を構成する細胞である.ニューロンは,ほかのニューロンや臓器,筋肉に興奮の伝搬,伝達を行う特殊な細胞である.グリア細胞は,主にニューロン同士の間を埋め,それらの保護・栄養・電気的絶縁に働く (髄鞘形成) 機能をもつ(p. 36).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

ニューロンを支持する細胞を神経膠細胞(グリア細胞)という。グリア細胞は神経細胞の10倍あり,神経細胞の支持や栄養共有によりニューロンの働きを助けている。グリア細胞には星状膠細胞(アストログリア),稀突起膠細胞(オリゴデンドログリア),小膠細胞(ミクログリア)があり,神経成長因子や栄養因子などを分泌することで神経細胞の維持・再生に関与している(p. 255)。

『公認公認心理師現任者講習会テキスト』(金剛出版)より

アストロサイト:星の形をしており,神経細胞に栄養分を供給している。

オリゴデンドロサイト:神経細胞の軸索を覆い髄鞘(ミエリン鞘)をつくる。

ミクログリア:傷ついた神経細胞の修復を行うと考えられている。

『脳と心のしくみ』(新星出版社)p. 73より

80)馴化 脱馴化(テキスト268頁)

同じ刺激入力を繰り返すと徐々に反応が弱まることを馴化といい,新たな刺激を加えて反応が再開することを脱馴化という(p. 24).

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

81)心理物理学

感覚・知覚(perception)の研究における最も基本的な方法は,物理的な刺激量(例えば明るさや音圧等)と心理量としての知覚の関係を調べることであり,心理物理学と称する(サイコフィジックス,精神
物理学ともいう)。最も重要な測定対象は閾,つまり知覚を決定する最小の物理量であり,感度はその逆数である。知覚できる最小刺激量刺激閾あるいは絶対閾刺激間の違いが分かる最小値弁別閾と呼び,増分閾,減分閾に分けることもある。弁別閾を,刺激の丁度可知差異(JND)と定義することもある。逆に,感覚を生じうる最大の刺激強度刺激項という。また,刺激間で刺激強度が等しいと感じられる主観的等価点(PSE)も重要な測定対象となる。これらは悉無的に決まるわけではなく,確率的に変動する(心理測定関数)。測定には,恒常法,極限法,調整法及びそれらの変形版等の,心理物理学的測定法が用いられる。

ウェーバーは,弁別閾が標準刺激の強度に比例する,すなわち標準刺激Rと弁別閾RについてR/R=C(Cは定数)が広範囲において成立することを示した(ウェーバーの法則)。R/Rはウェーバー比と呼ばれる。心理物理学の創始者とされるフェヒナーは,これを感覚量Eに拡張し,微小感覚量について"E=h(dR/R)が成り立つと考え,積分によってE=hlogR+c(cは定数)という関係を導いた。ここでE = 0 となる刺激γ を仮定するとE=hlogR/γという対数比例関係が示される(フェヒナーの法則)。弁別閾において感覚量はOであると考えることができるので(γ=4R),弁別閾は広範な感覚量の基準となり,知覚研究における極めて重要な測定量であることが分かる。閾レベルを大きく上回る刺激への知覚量を調べるには,基準刺激に対する知覚量を主観的に数値化して報告させるマグニチュード推定法が用いられる。スティーヴンス(1957)はこの方法を用いて様々な感覚を測定し,感覚量は物理量のべき関数で表されることを示した(スティーヴンスの法則)。実際にはフェヒナーの対数法則との違いは小さく,ともに近似則として使い分けられる(p. 143)。

極限法実験者が刺激強度を順次変化させ,知覚応答が変化する刺激強度を求める。履歴効果(hysteresis)を避けるため,通常は上昇系列,下降系列の両方を行う。発展形として,変化点近辺で刺激強度を連続的に上昇下降させて収束点を求める階段法(staircase method;上下法up-and-down methodとも呼ばれる)が多用されている。階段法では,予測を困難にするため,複数系列の刺激をランダムに織り交ぜることがある。変化幅を統計的推定に基づいて制御し,更に効率化を図るPEST,QUEST等の適応的手法(adaptivemethod)も数々提案されている(p. 143)


恒常法刺激の強度をランダムに変化させながら繰り返し呈示・応答を求め,知覚確率を刺激強度の関数として表す心理測定関数を求め,そこから閾,JND等を算出する。通常,知覚できた-できない,大きい-小さい,などの二肢強制選択反応を用いる。実験参加者の予測が困難で客観性が高く,履歴効果等のバイアスも少ない。刺激強度の範囲と測定点は予備的観察で適切に決定する必要がある。確率を得るため各測定点に多数の繰り返しが必要となる。そのため多大な時間と実験参加者の労力を要するが,得られる情報量は多い(p. 144)。

『心理学辞典 新版』(誠信書房)より

82)明るさと色の知覚

光を受容する2種類の視細胞は、環境によってさまざまに感度を変化させる。明るい場所では錐体暗い場所では桿体が相対的に優位な状態となる(前者を錐体視、後者を桿体視と呼ぶ)。錐体視と桿体視では感度のピークとなる光の波長帯が異なるため、それぞれの状況において、より明るく知覚される色もまた変化する(プルキンエ現象)。一方、暗闇から急に明るい場所へ移動すると、一時的な盲目状態となるが、次第に目が慣れる現象が生じる。この現象は、桿体の感度低下と錐体の感度上昇という順応過程を表しており、これを明順応と呼ぶ(この反対の過程を暗順応と呼ぶ)(p. 72)。

色覚のメカニズムに関する仮説は、三色説と反対色説と呼ばれる2つの仮説をもとに発展してきた。三色説とは、赤、緑、青の光に選択的に反応する物質が網膜上に存在し、この3種の反応の組合せによってあらゆる色の知覚が実現されるとする仮説である。一方、反対色説とは、赤一緑、青一黄、白一黒という拮抗する色検出チャンネルが存在し、チャンネルごとの出力の組合せによって色覚を説明しようとする仮説である。三色説は混色の事実を、また反対色説は色残像などの色覚現象をよく説明する。ま
た、どちらの仮説にも一定の生理学的根拠が認められていることから、今日では両者を異なる情報処理段階において統合した段階説が主流となっている(p. 73)。

『心理学検定基本キーワード 改訂版』(実務教育出版)より

83)空間(運動,奥行き)の知覚

<運動の知覚>
運動の知覚は、対象が物理的に運動している場合だけでなく、実際には運動していない対象に対しても生じる。対象が物理的に運動している状態を実際運動と呼ぶ。また、実際には運動していない対象について知覚される見かけの運動を仮現運動と呼ぶ。実際運動の知覚メカニズムは、特定の方向への運動にのみ反応する方向選択的細胞の存在によって説明されている。運動に対する感度は、移動方向によって異なり、鋭敏な順に、垂直方向、水平方向、奥行き方向となる(p. 76)。

『心理学検定基本キーワード 改訂版』(実務教育出版)より

仮現運動:複数の静止映像を順々に提示した時に画像特徴の移動に対して感じる運動感覚。動画表示技術の一般原理。仮現運動は連続的な実際運動を離散的にサンプリングしたものであり,実際運動と同様,低次の運動検出器で運動信号を抽出することができる(p. 160)。

運動残効:同じ方向の運動(順応刺激)を見続けた後に静止対象(テスト刺激)を見ると,反対方向の運動が知覚される錯視。「の錯視」としても知られている。テスト刺激に対する順応方向の運動検出器の出力が弱まり,反対方向の出力が相対的に大きくなったため生じると考えられている。静止刺激ではなく,運動方向があいまいなテスト刺激を用いても,順応と反対方向の運動知覚が誘導される。また,順応運動方向のコントラスト検出感度が選択的に低下し,順応運動方向から角度的に離れるようにテスト刺激の運動方向が変位する。運動処理の複数の段階で生じる順応効果が,これらの運動順応現象を生んでいる(p. 160)。

誘導運動の動きの反対方向にが動いて見えるように,静止した刺激が周辺の運動の反対方向に動いて見える対比錯視。対象間の相対的な運動を符号化しようとする視覚系の仕組みが反映したものと考えられる(p. 161)。

『心理学辞典 新版』(誠信書房)より

<奥行きの知覚>
3次元性の知覚を奥行き知覚と呼ぶ。網膜は2次元的構造であるので、脳は奥行き情報を再現するためになんらかの手がかり(奥行き手がかり)を利用していると考えられる。奥行き手がかりは、その成立に左右両眼を必要とする両眼性手がかりと単眼視においても成立する単眼性手がかりに大別することができる。両眼性手がかりには、両眼視差と輻譲(ふくそう)がある。左右の眼は水平方向に約6cm離れており、至近の対象に視線を合わせるためには、両眼を内側に回転させる必要が生じる。こうした眼球の内転運動を輻穣と呼ぶ。また、輻穰の角度(輻嬢角)が大きいほど、左右の眼に投影される像にはずれが生じる。このずれを両眼視差または両眼像差と呼ぶ。脳は、輻穰と両眼視差を奥行きの手がかりとしており、両者が大きい対象ほど、近くに存在していると認識する。2次元上で奥行きを感じさせる絵画、ステレオグラムは両眼視差を利用したものである。単眼性手がかりには、調節、絵画的手がかりなどが存在する。調節とは、眼球における水晶体の厚みの調整作用を意味する。近い対象を観察する時ほど、水晶体は厚みを増すため、この状態が奥行き手がかりとして利用されている。絵画的手がかり3次元上の奥行き情報と2次元平面上における3次元情報の絵画的表現との関係を観察者が学習することによって成立する手がかりであり、経験的手がかりとも呼ばれる。この中には、遮蔽(重なり合い)、線遠近法、肌理(きめ)の勾配、陰影などが含まれる(p. 75)。

84)物体・シーンの知覚

日常場面における視知覚の目的は多くの場合,眼前の物体やシーンを知覚することである。物体やシーンの知覚は通常特に努力の必要もなく自動的に行われているように感じるが,網膜に入力される視覚情報と知覚すべき物体やシーンの対応関係を考えれば,これが極めて複雑な過程であることが分かる。特に,三次元物体は,視点によって与えられる網膜像は大きく変化するにもかかわらず,我々は効率的な知覚が可能である。また,シーンはそれを構成する物体やその配置関係に大きな自由度があるにもかかわらず,極めて短時間でも正確にシーンを把握できることが知られており,超高速カテゴリ判断と呼ばれている。

三次元物体の知覚を巡っては,視点依存性の問題が議論されてきた。心理物理実験から,三次元物体の知覚は視点に依存することが知られている。日常的には,視点に関係なく瞬時に知覚できるように思えるが,知覚の反応時間等を計測すると非典型的な視点では遅延が見られる。また,視点依存性と関連した現象として心的回転がある。心的回転は,ヒトが異なる視点から見た物体の異動を判断する時,物体の心的表象をアナログ的に回転していることを示唆するが,この妥当性を巡っては議論がある(p. 164)。

『心理学辞典 新版』(誠信書房)より

以下云々かんぬんと続くが時間に余裕のある方は読んでおくと良いかも。おそらく馴染み深い以下が出しやすいのではないか。

心的回転異なる視点から見た物体の異動判断をする際,物体を心的に回転させて判断する心的機構シェパードとメッツラーは,立方体を組み合わせた複雑な三次元物体の異同判断時間が,二つの物体の回転角度に比例することを報告し,アナログ的な心的表象の存在を示唆した。傾いた日常物体の知覚
時間は遅延することから,形状の知覚でも心的回転を行っている可能性が指摘される。これら行動データのアナログ表象と,その連続変換の証拠としての妥当性には議論がある(p. 166)。

『心理学辞典 新版』(誠信書房)より

85)就労支援

障害者の就労支援の状況 厚生労働省(←リンク)

発達障害者の就労支援 厚生労働省(←リンク)

就労移行支援事業就労継続支援A型事業就労継続支援B型事業ジョブコーチ(ジョブコーチは臨床心理士資格試験に出たことがある)辺りがポイントかも。

----ここからは公認心理師試験を受けて漏れがあったものを記載-------------

86)引きこもり

心理療法を受ける場所に自ら赴くことに困難を抱える要支援者(典型的には不登校や引きこもりの問題を抱える人たち)に対し,アウトリーチ(訪問支援)力泌要となる.

→しかしこれだけでは解けなかったような(^_^;)。他の有名どころでも解答できなかったと思われる。

87)裁判員制度(テキスト103頁・105頁)

裁判員裁判は,原則として,裁判官が3名,裁判員が6名の計9名から構成される.その評決は,双方を含む多数決によって行われる.

→この数に関しては出ていたので無念(テキストには数は記載なし)。ただ詳しい制度までは誰も勉強できていなかったのではないか。

88)自殺の予防

改正自殺対策基本法(平成28年4月1日施行)に基づき,自殺対策を支援する機能を強化することを目的
に,自殺総合対策推進センターが設置されるなど,社会における自殺予防への意識が高まっている.ここではゲートキーバーの養成なども行われている.こうした中,心理技術職は,「いのちの電話」や自殺未遂者支援における相談業務など,自殺対策の直接的かつ重要な役割を担うこともある.

→法律で良いのかと思いきやゲートキーパーが出題されていた。辰巳の問題集にはゲートキーパーを問う問題があったと記憶しているが,それをやって正解できたかどうかは謎である。

86)〜 88)『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

☆おまけ)関係行政論直前数字最終チェック』(←リンク)

【おまけ】


基礎心理学(3)【ブループリント】(8. 学習及び言語,(2)言語の習得における機序)

1.[ ]:組み合わせ方から生じる意味を扱う。

2.[ ]:語を組み合わせる文法を扱う。

3.[ ]:言語を使う人やその状況を対象にして言葉の働きを扱う。

4.[ ]:認知能力から表現や文法をとらえる。

5.[ ]:話者の社会的な属性や関係性に注目する。

『公認心理師必携テキスト』より

6.[ ]:自己や過去,世界や空想などについて,筋道を立てて語る能力

7.[ ]:言語コミュニケーションの一つで,たとえば学校の授業のなかでのやりとりは教室[ ]とよばれる。一対一の対話と異なり,話者も話題もより幅広く複雑な関係性が生じやすい。

『公認心理師国試必須センテンス』(学研プラス)より

 有限の規則から無限に文を生成し理解する言語能力を説明する[ 8 ]の理論を唱えた言語学者のチョムスキー Chomsk, N.は,人類がもつ言語は多様であるものの,その核となるような[ 9 ]が生得的に存在し,周囲からの言語入力からスムーズに法則性を整理できる[ 10 ](LAD: language acquisition device) があると考えた(p. 169)。

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

 教育心理学者のブルーナー Bruner, J. は大人が子どもと行う言語コミュニケーションは大人どうしのそれとは質的に異なり,言語獲得を容易にする特徴があるとして,このかかわり方を[ 11 ] (IASS: language acquisition support system) としてとらえた(p. 169)。

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

 親を含めた他者とのコミュニケーションは,初語より早く出現する.言語獲得においては,自己,相手,モノをつなぐ三項関係が重要である.生後9か月ごろから,自身が興味をもったモノや,親が興味を向けさせたいモノについて,親と子とのあいだで,指さしや視線で関心を共有しようとする[ 12 ]が成立するようになる.ここで親が対象のモノの名前を対呈示することが多いため,言語音と意味との対応があることを学習する機会となるのである(pp. 168-9)。

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

 言葉とモノとの対応は,合理的な[ 13 ]をおくことで自然かつ効率的に学習されることがわかっている.既有知識にないモノに関して,部分ではなく全体を指していると考える (事物全体制約),あるモノの名前は別のモノとはかぶらない (相互排他性制約),いまそこにあるモノだけではなく同様のカテゴリーを指している (カテゴリ制約) といったものである.

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

 新生児は泣き声しか出せないが,一般には1歳前後から意味のある発語が出るようになる (初語).これに先立って機嫌のよいときに 「あっあっ」「うー」など同じ母音を続ける[ 14 ]から始まって,次第に子音が加わり,複数種の音節を組み合わせていくような[ 15 ]が発達をみせる.自分の発声器官の調整を学習していく過程だと考えられている(p. 168).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

 幼児の発話は,「だっこ」「ワンワン」といった1語のみを用いる[ 16 ]から,「おかしたべる」「ママいない」と2語を並べる[ 17 ]を経て,目的語や助詞を組み合わせていく[ 18 ]へと発達が進み,文法能力が現れていく(p. 169).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

 脳卒中などで言語機能をつかさどる言語野を損傷すると,いったん獲得された言語能力を失う失語症が生じる.前頭葉にある運動性言語中枢を損傷すると,聞いて理解でき口も動くが,話すことができない[ 19 ]になる.また,側頭葉にある感覚性言語中枢を損傷すると,聴力は正常で話しもするが聞いて理解することが伴わない[ 20 ]になる(pp. 170-1).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

 言葉に関する問題のなかには,永続的で解消が困難な障害もある.発達性[ 21 ]は,言語獲得自体は問題がなく,不自由なく会話ができるが,書記言語の獲得や運用に困難を示す.学習障害の一種とされ,ニーズに応じて特別支援教育の対象となる(p. 170).

『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

基礎心理学(2)(感情に関するところ)

(1)感情に関する理論

 感情の理論に関しては,古典的なものとしては,感情の進化的起源を仮定するダーウィンの[ A ],様々な身体的反応が脳にフィードバックされて主観的情感が生み出されるとする[ B ],大脳皮質が主観的情感を生み出す本体であるとする[ C ],種々の感情が快一不快と生理的覚醒の2次元の組合せによって規定されるとする[ D ],感情が遭遇事象に対する認知的解釈と生理的覚醒の組合せによって生起すると仮定する[ E ]などがある(p. 249)。

『公認心理師現任者講習会テキスト』(金剛出版)より 

 また,現在主流の理論としては,ダーウィンの表情論を発展させ,各種情動をそれぞれ特異な進化的適応反応とする[ F ],事象に対する多次元的評価 (appraisal) が各種情動の特異性を生み出すとする[ G ],次元論を発展させ,主観的情感がその時々のコアアフェクトに個々人の認知的解釈が持ち込まれて成立すると仮定する[ H ],主観的情感が文化特異な感情概念や感情語などに規定されてある,あるいは各種感情が文化固有の社会化の産物であるとする[ I ]などがある(pp. 249-50)。

『公認心理師現任者講習会テキスト』(金剛出版)より

(2)感情喚起の秩序

 感情喚起に関しては,事象との遭遇及びそれに対する認知的評価から,特異な主観的情感,生理的変化,顔の表情や発声などの表出あるいは独特の行為傾向の発動を経て,具体的行為の現出及びそれに対する制御に至る一連のプロセスが仮定されている。また,それを支える脳神経学的基盤を問う研究も盛んに行われており,扁桃体,視床下部,島,前頭前腹内側部などを中心に様々な機序の仮定がある。そして,そこでは特に大雑把だがきわめて迅速に生じる[ J ]回路と,高次認知処理が介在しより複雑な情動の生起に通じる[ K ]回路という2種の経路が注目されているようである(p. 250)。

『公認心理師現任者講習会テキスト』(金剛出版)より

4)感情

 喜怒哀楽のような様々な情動の認知に関与するのは,扁桃体,海馬,帯状回等からなる[ L ]系であり,特に,[ M ]は強い情動を伴う記憶の固定にも関与している。[ M ]は前頭前野をはじめ大脳皮質と密に連絡して,その制御を受けるとともに,視床下部や橋延髄の[ N ]系の中枢にもニューロン線維を送り,情動に伴う身体の反応を引き起こす(p. 258)。

『公認心理師現任者講習会テキスト』(金剛出版)より

3.感情と社会性の発達

 感情の起源と発達に関しては,いかなる理論的立場に依拠するかによって多少見解の相違があるが,子どもは出生時点で少なくとも[ O ],[ P ],[ Q ]という感情を有しているようである。その後,認知機能が発達し,種々の経験が蓄積される中で,[ R ]頃までに喜び,悲しみ,怒り,恐れ,嫌悪,驚きといった基本感情を見せるようになり,また,[ S ]前後くらいに,自分が他者から見られているという気づきも含め自分自身に意識が向くようになると,照れ,羨望,共感などの自己意識的感情を現すようになると言われている。さらに,[ T ]を超えて,社会的ルールや基準がわかり始めると,それに従って自己の行為を評価できるようになり,失敗には恥や罪悪感,一方,成功には誇りなどの自己評価的感情を経験・表出できるようになるとされている。このように,感情のレパートリーは生後[ U ]の間に大人のそれにかなり近しいところまで発達する・・・(p. 268)

『公認心理師現任者講習会テキスト』(金剛出版)より

口 自己課題を発見するためにどのような視点が必要かについて説明できる。

 近年,心理職の訓練で,[ A ]という概念に注目が集まっている。[ A ]とは,特定の[ B 」が,適切で効果的なやり方で業務を行う[ C ]をもち,その専門職の[ D ]に沿ったやり方で,適切な判断,批判的思考,そして[ E ]ができることを意味する。

  従来の心理学の訓練においては,どのような科目が何時間加えられるべきか,というようにカリキュラムの構成に重きが置かれていた。[ A ]に基づいた訓練では,学習者が訓練を受けた結果としてどのような技能や知識を身につけているのか,というように「与えられる」[ F ]や単位数よりも学習の[ G ]へ焦点化した訓練の考え方を表している。ヨーロッパ,北米で心理職の訓練は[ A ]・モデルへと移行しつつある。

<立方体モデル>
→ [ H ][ A ]には,心理職に不可欠な姿勢,価値観,行動規範,倫理的姿勢などが含まれる(例えば,反省的実践,科学的知識と方法,多職種協働など)

→ [ I ][ A ]は,心理職が担う職務における技能とかかわる(例えば,心理的アセスメント,介入,コンサルテーション,アドボカシーなど)。

→ [ J ]は,訓練と実践の水準を示す(例えば,博士課程終了後のスーパービジョン,継続的な[ A ]など)。

口 自己課題を解決する能力とその方法について説明できる。

[ A ]を高める。

→ [ A ]の中核となるのは,[ K ]である。心理職にある者は,常に自分自身の能力と技能を見定め,必要に応じてその活動を修正していく[ K ]に取り組む。

→ [ K ]の重要な一側面は,[ L ]であり,自分は何ができているのか,そして何ができていないのか,何を学ぶべきなのか,どのような方向へ進むべきなのかということを見定めていくことを意味する。

[ M ]

→ [ K ]を促進するためには様々な方法がある。その代表的なものは,[ M ]である。

→ [ L ]は,個人だけでなく集団で行うこともある。仲間でお互いに支持的にかかわるピア[ M ]も効果的とされる。

 [ N ]

→ 自己内省を促進する場の一つとして心理職が個人療法を受けることがある。精神分析では,[ N ]と呼び,セラピストの未解決の内的葛藤が面接プロセスで妨げにならないように,まずセラピストが自分自身の問題や心理的特徴について十分に理解することが必要だと考えた。

ぁ 痢O ]

→ [ A ]には,様々な領域があり,それらを把握するためには工夫が必要である。また,自分自身の経年的な変化や発展を傭鰍的に見ることが重要である。そのためには,[ P ]を作成することが役立つであろう。

口 職業的成長プロセスについて説明できる。

 RonnestadとSkovholtは,これら[ Q ]期を通してみられる臨床家の発達の心理的テーマも見出している。臨床家の職業的発達は,生涯続き,職業的自己と個人的自己がより高い統合を達成するプロセスである。その中で,自分,他者,臨床作業について内省を続けることが最適な学習に必要であり,学習への強いコミットメントが職業的発達を促進する。次に,臨床家は,スーパーバイザー,クライエント,家族,友人など,他者との対人関係を通して多くを学ぶ。中でも,クライエントは,臨床家の成長に大きく影響し,様々なことを教えてくれる教師となる。

 若手臨床家は,自分の力によってクライエントを変えようとするが,成長とともにクライエントこそが変容の担い手であることを認識するようになる。臨床家の一個人として,常に職業生活に影響を与え続ける。特に臨床家が一個人として経験した苦しみ・痛みは,他者を理解し,受け入れることを教えてくれる。このため,自身の体験や様々なフィードバックに対するオープンネス(心理的開放性)が,臨床家の成長とウェルビーイングの鍵を握っている。

 臨床家を目指す訓練生や若手の臨床家は,大家とされる臨床家と自分を比較し,自身の力のなさに落胆し,臨床家としての道のりの長さに圧倒されてしまうことも少なくない。熟練した臨床家になるまでの途中の通過点を知ることによって,より現実的な目標を立てることができる。各成長期に何をどこまで身につけることができるのか,どのような点に気をつけるのかなど自分自身を見直すことが職業的機能を高めることにつながるだろう。

口 生涯学習について説明できる。

 一般的に継続訓練 (Continuing education) と呼ばれる。継続訓練から起こる継続学習は, 4つに分けられる。[ R ]な継続学習は,専門団体によって正規の研修として位置づけられており,専門家は受講生として受講し,その学習効果は,満足度やテストなどの形によって評価される。次に,[ S ]な継続学習は,専門誌や専門書を読んだりすることが顕著な例であり,講師や明確な枠組みがないままに行われ,単位なども計算されない。三つめに[ T ]がある。これは,心理職の業務を行うことが結果的に学習となっている場合を指す。例えば,授業を教えること,専門団体の委員などを務めること,ワークショップの講師を務めることなどである。これらの学習も,評価や単位などがない。最後に,[ U ](な)学習である。これは,心理職の者が受講生の立場におかれるが正規の単位や評価が与えられないものである。例えば,大学の講演会やシンポジウムや職場の事例検討会に出席することである。これら4つの形態の学習は,心理職の生涯学習を異なる形で支えている。


『公認心理師現任者講習会テキスト』(金剛出版)より

口 秘密保持について説明できる。

 なぜ公認心理師はクライエント等の秘密を守らなければならないのか。仮に秘密を守らなかったとすると,クライエントは安心して公認心理師に心の内を話すことができない。また,秘密が守られないのであれば,現在のクライエントのみならず,公認心理師による援助が今後必要となる人々も,援助要請を諦めてしまうことが想像される。そうなると,支援を必要とする人々は行き場がなくなり,孤独で追い詰められた状況になってしまうおそれがある。

 クライエント等から伝えられた事柄を公認心理師が漏らさないということは,人々が心理的援助を受け,問題が緩和され,より多くの人々が幸福に生きることができるようにするために不可欠なのである。秘密を守ることは,公認心理師が社会に対して支援を提供することを可能にするためになくてはならない不可欠かつ最低限の条件である。

ロ 秘密保持の例外について説明できる。

1.明確で差し迫った[ A ]の危険があり,攻撃される相手が[ B ]されている場合

2.[ C ]等,自分自身に対して深刻な危害を加えるおそれのある緊急事態

3.[ D ]が疑われる場合

4.そのクライエントのケア等に[ E ]かかわっている[ F ]同士で話し合う場合(相談室内のケース・カンファレンス等)

5.[ G ]による定めがある場合

6.[ H ]による支払いが行われる場合

7.クライエントが,自分自身の精神状態や心理的な問題に関連する訴えを[ I ]等によって提起した場合

8.クライエントによる明示的な[ J ]表示がある場合

ロ インフォームド・コンセン卜の具体的内容について説明できる。

1.[ K ]の内容・方法について

1)援助の内容,方法,形態,及び目的・目標は何か
2)その援助法の効果とリスク,及びそれらが示される根拠は何か
3)他に可能な方法とそれぞれの効果とリスク,及び,それらの他の方法と比較した場合の効果などの違い,及びそれらが示される根拠は何か
4)公認心理師が何の援助も行わない場合のリスクと益は何か

2.[ L ]について

1)秘密保持の仕方と限界について
2)どのような場合に面接内容が他に漏らされる。開示されるのか
3)記録には誰がアクセスするのか

3.[ M ]について

1)費用とその支払い方法(キャンセルした場合や電話・電子メールでの相談などの場合も含めて)はどのようにすればよいのか
2)クライエントが費用を支払わなかった場合,相談室はどのように対応するか

4.[ N ]的側面について

1)援助の時・時間,場所,期間について
2)予約が必要であれば,クライエントはどのように予約をすればよいのか
3)クライエントが予約をキャンセルする場合や変更する場合はどのようにすればよいのか
4)予約時以外にクライエントから相談室あるいは担当の公認心理師に連絡をする必要が生じた場合にはどのようにすればよいのか

5.公認心理師の[ O ]などについて

1)公認心理師の訓練,経験,資格,職種,理論的立場などについて
2)当該の相談室(等)の規定・決まりごとなどについて

6.[ P ]などについて

1)クライエントから苦情がある場合や,行われている援助に効果が見られない場合には,クライエントはどのようにしたら良いか
2)クライエントからの質問・疑問に対しては,相談室・臨床家はいつでもそれに答えるということ
3)カウンセリング(など)はいつでも中止することができるということ

7.その他

1)当該相談室は,電話やインターネット,電子メールでの心理サービスを行っているかどうか
2)(クライエントが医学的治療を受けている最中であれば)当該相談室は担当医師とどのように連携をとりながら援助を行うのか

ロ インフォームド・コンセントの重要性について説明できる。

  クライエントとの間でインフォームド・コンセントを得ることは,クライエントの権利を尊重し,情報の扱いについて明確化するのみならず,心理職に対するクライエントからの評価を高め, 心理的援助に対するクライエントの理解を促進すことが示唆されている。インフォームド・コンセントは,職業倫理的にも心理的支援の実践上も,不可欠な要素なのである。


『公認心理師現任者講習会テキスト』(金剛出版)より

口 公認心理師自身の専門的能力の範囲内において援助を行うことの意義を説明できる。

・公認心理師には,十分な教育訓練によって習得した自身の専門的能力の範囲内において援助を行うことが求められており,範囲外の事柄については,その事柄について適切に対応できる人に[ A ]しなければならない。心理療法の効果に関する研究では,クライエントの5〜10%に状態の[ B ]が生じることが示されているが,[ B ]をもたらす要因の一つに,心理職側の不十分なスキルが挙げられている。

 自身の専門的能力の範囲内で援助を行うためには,的確に[ C ]を行い,自分自身が対応できる範囲内の事柄なのか,迅速に判断する必要がある。例えば,クライエントが気分の落ち込みを示している場合,それは公認心理師である自分が対応できる事柄なのか,医師に対応を委ねる必要があるのか,正確かつ迅速に判断しなくてはならない。

口 明確で緊迫した危険への対応について説明できる。

・[ D ]以後の判決は,[ E ]にとどまらずに犠牲者となり得る人を積極的に[ F ]することを求めていることから,「保護義務」と呼ばれるようになっている。また,生命の危険という点では[ G ]も同様であるため,この義務は現在では[ G ]についても適用される。

 保護義務が発生する状況は,‥事者間に特別の[ H ]に裏付けられた関係が存在する状況において,犠牲者となり得る人が[ I ]できること,かつ,L棲里農敘した[ J ]が存在する,また,その危険が[ K ]できる場合である。

 ここでのポイントは◆覆燭世掘ぜ殺の場合はすでに特定されている。)とである。この判断はいずれも容易ではない。しかし,公認心理師は,状況に応じて,[ L ]についての危険あるいは[ M ]についての危険の心理的アセスメントを行い,危険が明確かつ切迫していると判断される場合は,最終的に上述の保護義務を履行する必要がある。もっとも,保護義務は公認心理師でなくとも適用される。・・・自身が行った事柄の明確な[ N ]が公認心理師には求められる。

口 他の専門職や関係機関へのリファー (照会・紹介) について説明できる。

・リファーはできるだけ早い時期,可能な限り初回の時点で行う必要がある。早い段階でのリファーに関する判断を可能にするためには,[ O ]の時点における的確な心理的アセスメントが不可欠である。一方,下記回のように,クライエントとある程度の期間面接等を行ってからリファーしなければならない場合もある。

『公認心理師現任者講習会テキスト』(金剛出版)より

職業倫理的な責任について概説できる。

・職業倫理的な義務・責任は[ A ]的義務よりも広範囲にわたる。また先述のように,[ B ]倫理と[ C ]倫理の二側面があることを踏まえ,公認心理師は,自らの専門的な知識・スキルをもって,積極的に他者の幸福・福祉・安寧に寄与し,他者がより豊かな生活を送ることができるよう,働きかけることが必要である。

職業倫理な秘密保持と法的な秘密保持の違いが説明できる。

・法的な意味での「秘密」とは・・・本人が隠しておきたいと考えるだけではなく,隠すことに[ D ]のある事柄が法的な保護の対象となる「秘密」と定義されている。一方,職業倫理的な「秘密保持」とは,相手が専門家に対して完全なる[ E ]を有しており,その[ E ]を基にして打ち明けた事柄を,相手を裏切ることのないよう,誰にも漏らさないことを指す (金沢, 2006)。ここには秘密の[ F ]についての判断は全く含まれない。職業倫理的秘密保持の方が法的な秘密保持よりも[ G ]のである。

公認心理師の法的義務と職業倫理の関係を説明できる。

・法的義務と職業倫理的責任は,現実場面においてどちらも複雑な判断を要求される事柄であり,単に概念的知識を有しているだけでは対応できない。公認心理師は,適切な判断と行動ができるよう,教育研修を通じて[ H ]を身につけなければならない。


『公認心理師現任者講習会テキスト』(金剛出版)より

多職種連携及び地域連携による支援の意義を説明できる。

・公認心理師は対象者の心理面だけを扱うのではなく,対象者の[ A ]が保持増進されるために,関係分野との連携が必要不可欠であるといえる。

チーム医療について説明できる。

・医療行為が前提となって主治の医師があるときは,チーム医療の観点からも,生物心理社会モデルの観点からも,要心理支援者尊重の観点からも,主治の医師の治療方針を公認心理師が承知し,尊重するという意味で,その[ B ]を受けることが求められる。なお,[ B ]を受けるとしても,要心理支援者の心情を尊重することが前提である。

多職種連携及び地域連携に必要な共通言語について説明できる。

・法で定められている多職種連携及び地域連携を的確に行うためには,秘密保持義務を保ちつつ,関連分野の関係者との情報共有をするだけでなく,その時点での[ C ]を共有することが重要である。そのためには日常の共通言語による情報共有が欠かせない。

 [ C ]の共有により,主治の医師の治療方針が公認心理師の業務にも適切に反映され,関連する分野の支援が相乗効果をもって要心理支援者のためになることが期待されるからである。


『公認心理師現任者講習会テキスト』(金剛出版)より

【第5章 罰則】

第四十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、[ A ]万円以下の[ B ]に処する。

 第三十二条第二項の規定により公認心理師の[ C ]及びその名称中における心理師という[ D ]の使用の[ E ]を命ぜられた者で、当該停止を命ぜられた[ F ]中に、公認心理師の[ C ]を使用し、又はその名称中に心理師という[ D ]を用いたもの

 第四十四条第一項又は第二項の規定に違反した者

【第五章 罰則】

第四十六条 第四十一条の規定に違反した者は、[ A ]年以下の[ B ]又は[ C ]万円以下の[ D ]に処する。

2 前項の罪は、[ E ]がなければ公訴を提起することができない。

【第四章 義務等】

第四十四条 公認心理師[ A ]者は、公認心理師という[ B ]を使用してはならない。

2 前項に規定するもののほか、公認心理師[ A ]者は、その名称中に[ C ]という文字を用いてはならない。

罰則 有り・無し

行政処分 有り・無し

【第四章 義務等】

第四十三条 公認心理師は、国民の[ A ]の健康を取り巻く[ B ]の変化による業務の内容の変化に適応するため、第二条各号に掲げる行為に関する[ C ]及び[ D ]の向上に努めなければならない。

罰則 有り・無し

行政処分 有り・無し

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