【第1回公認心理師試験・問153】
28歳の女性A、会社員。Aは、3か月前に夜遅く一人で歩いていたところ、強制性交等罪 (強姦) の被害に遭った。その後、気がつくと事件のことを考えており、いらいらしてささいなことで怒るようになった。仕事にも集中できずミスが目立つようになり、上司から心配されるまでになった。「自分はどうして事件に巻き込まれたのか。こんな私だから事件に遭ったのだろう。後ろから足音が聞こえてくると怖くなる。上司も私を襲ってくるかもしれない」と思うようになった。Aに認められていない症状として、正しいものを1つ選べ。

/入症状
回避症状
3仞壇戮犯娠性の変化
で知と気分の陰性変化

【第1回公認心理師試験・問1】
サイコロジカル・ファーストエイド を活用できる場面 として、最も適切なものを1つ選べ。

.ぅ鵐董璽面接
⇒縦蠎蟒兪阿量明
心理検査の実施場面
せ故現場での被害者の救援
ゥ好ールカウンセリングの定期面接

【第1回公認心理師試験・問93】
災害時の支援について、正しいものを1つ選べ。

“鏈卍掌紊良毀欧鷲妥反応であり、薬物治療を行う。
被災者に対する心理的デブリーフイングは有効な支援である。
4躓‥な状況で子どもは成人よりリスクが高く、特別な支援を必要とする。
と鏈匱圓糧甦囘な発言には、「助かって良かったじゃないですか」と励ます。
ト鏈匱圓ら知り得た情報は、守秘義務に基づき、いかなる場合も他者に話してはならない。

【第1回公認心理師・追加試験・問95】
災害発生後早期の支援について,最も適切なものを1つ選べ。

/搬里某┐譴動多幹兇鰺燭┐襦
GHQ-28を用いて被災者の健康状態を調査する。
災害以前から治療を受けている疾患がないかを被災者に確認する。
と鏈匱圓離哀襦璽很明椶波鯑饑験茲良塰を互いに話し, カタルシスが得られるようにする。
ザい精神的ショックを受けた被災者が混乱して興奮している状態を,正常な反応として静かに見守る。

【第1回公認心理師試験・追加試験・問63】
小学校で原因不明の爆発事故が起こり,多数の負傷者がいると通報があった。所轄警察署に勤務する公認心理師は事故発生後,他の署員とともに直ちに事故現場において被害者支援を行った。事故の連絡を受けて駆け付けた保護者への公認心理師の優先される対応として,適切なものを1つ選べ。

(麁撒ヾ悗亮荳爐鳳じる。
∧欷郤圓希望しない限り,情報提供を控える。
3惺散疑Πから保護者に説明する場を設定する。
ぬ筏証などにより保護者を確認し,部外者の侵入を防ぐ。
ゴ愀玄圓閥力して児童の状況について情報を集め,保護者に提供する。











*いつものように、間違いがございましたら、動画のコメント欄、ブログのコメント欄にコメントしていただけると勉強になります。


【診断基準】

症状で診断するDSMの中で唯一原因を加味するもの

露(体験):ー尊櫃砲泙燭牢蹐Δ死ぬ,⊃執錣焚我を負う,性的暴行を受ける
入症状(←SSRI):フラッシュバック、悪夢
持続的避:場所を避ける、会話を避ける
定的な認知・気分:私はダメだ、人は信じられない(認知)、怒り、恐怖、罪悪感が↑(気分)、喜び、興味が↓(気分:情動麻痺←SSRI)
進(←SSRI):イライラ、怒りっぽい、集中できない、眠れない


 爆心回避はこう(する)
ゴロ合わせは『ゴロで覚える!DSM-5』(メディカル・サイエンス・インターナショナル)より

→ ,らチ瓦1ヶ月以上続く(1ヶ月以内のものは急性ストレス障害

→ 何でもかんでもPTSDにしてしまった犬糧疹覆ら5では,遼熟体験が限定された

  ー尊櫃砲泙燭牢蹐Δ死ぬ,⊃執錣焚我を負う,性的暴行を受ける
   *´↓を直接体験(本問はこれにあたる)
   *他人に起こった´↓を直接目撃(他人が強姦されたところを目撃とか)
   *家族や親しい友人に起こった´↓を耳にする(暴力的か偶発的か)。(友人から強姦された話を聴くとか
   *´↓への繰り返し暴露
    →例1)遺体を収集する救急隊員
    →例2)児童虐待の詳細に暴露する警官
   *仕事に関連するものでない限り,コンピュータ,テレビ,映画,写真などで見た場合には適用しない

→ 
6歳以下の子どもの診断は若干異なる。

【アセスメント】
・CAPS
 【Clinician-Administered PTSD Scale】(PTSD臨床診断面接尺度)。
  → 30項目。他者評定。
  → DSMの診断基準を基に作成
  → 実施するには講習を受ける必要がある

・IES-R
 【Impact of Event Scale−Revised】(改訂出来事インパクト尺度
)。
  開発者:ホロウィッツ。22項目。5段階評定。
自記入式。
  → 
入症状,持続的避,進 を評価する。

・PDI
 【Peritraumatic Distress Inventory】(PDI日本語版
)。
  開発者:ブルネット。13項目。5件法。
自記入式。
  → 周トラウマ期(心的外傷体験の間とその直後の時期)の恐怖や無力感を測定
  → 
災害派遣精神医療チーム(*)で現地に向かう人が使う。

(*)DPAT(ディーパット):心のケアチームの活動実績をふまえ、厚生労働省が盤備に取り組んでいる,精神科医師看謹帥医療活動を行うための後方支援全般を行う者で構成される支援チームである. 災害現地のニーズに合わせて,児童精神科医,薬剤師,保健帥,精神保健福祉士や心理職などが含まれることもある. DPATは発災後72時間以内に先遣隊を派遣し,被災によって失われた精神科病院機能への支援および災害時の心のケア活動を実施する(『第1回公認心理師試験問題解説』(学研メディカル秀潤社))

【基本的な対応】
1.安全な環境の確保
2.きっかけを話題にしない。語られたときは共感的に対応する。
 → 事実を受け止めなおす作業になる。

【問151】
 侵入症状
→ 「気がつくと事件のことを考えており」

 回避症状
→ 出来事を思い出すような場所、会話を避けること。

→ つまり問題文だけではPTSDとは判断できない(記事のタイトルがPTSDなのにアレなのだが)。

 覚醒度と反応性の変化
→「いらいらしてささいなことで怒るようになった」「事にも集中できずミスが目立つようになり」

 認知と気分の陰性変化
→「こんな私だから事件に遭ったのだろう」「後ろから足音が聞こえてくると怖くなる」

以下では、急性ストレス障害やPTSDとの関連で災害時の緊急支援に関した問題を取り上げる。こういった緊急支援時(災害時「早期」)に公認心理師は(試験的には)どう動くことになっているのかを確認しておくことが大事。

【問1】
・PFA(サイコロジカル・ファーストエイド):災害時などに突発的に生じる心理的な問題に対する応急処置である.世界保健機関 (WHO) やNational Child Traumatic Stress Networkが作成した心的援助のマニュアルがある. WHOのPFAでは,活動原則として、「見る」「聞く」「つなぐ」をあげている.National Center for PTSD / National Child Traumatic Stress Networkのマニュアルでは, 8つの活動内容として。“鏈匱圓剖瓩鼎,活動を始める,安全と安心感,0堕蟆宗↓ぞ霾鵑鮟犬瓩襦覆い淺要なこと, 困っていること),ジ充妥な問題の解決を助ける、周囲の人々とのかかわりを促進する,対処に役立つ情報,┥匆陲醗き継ぎをあげている(『第1回公認心理師試験問題解説』(学研メディカル秀潤社))

・PFA(サイコロジカル・ファーストエイド):「サイコロジカル・
ファーストエイド」の活動原則は「見る,聞く,つなぐ」であり, 「見る」とは安全確認や状況の把握などがあり, 「聞く」とは支援が必要と思われる人びとに寄り添う姿勢であり, 「つなぐ」とは適切な情報を提供することである(「公認心理師過去問詳解2018年12月16日試験完全解説版」(辰已法律研究所))

 インテーク面接
→ 受理面接、初回面接ともよばれる. インテーク面接では, クライエントの主訴や生育歴家族歴など必要な情報を収集するとともに,信頼関係 (ラボール) を築くことや, インフォームド・コンセントをとること,治療契約を結ぶ機会になることもある.継続した面接を受理しない場合も,他機関への紹介や情報提供を行うこともある.

 予定手術前の面接
 心理検査の実施場面
 事故現場での被害者の救援
 スクールカウンセリングの定期面接

【問93】
 被災直後の不眠は病的反応であり、薬物治療を行う
→ 直後というのがポイント。「戦う」姿勢となり交感神経の活動が活発になる。つまり自然な反応である。なおその後、睡眠障害の診断基準を満たせば話は別になる。

 被災者に対する心理的デブリーフイングは有効な支援である。
→ デブリーフィングは、「ストレスになった最近の出来事における認知や考え、情緒的な反応を、手短に、しかし系統的に語ることを求めることで感情表出を促すもの」(『第1回公認心理師試験問題解説』(学研メディカル秀潤社))であるがこの対応は逆に有害であることが実証されている。

 危機的な状況で子どもは成人よりリスクが高く、特別な支援を必要とする。

 被災者の悲観的な発言には、「助かって良かったじゃないですか」と励ます
→ 安易な励ましは言ってはならない(WHO, 2011)。なお「励ます」系は基本的に試験的にはアウト。

 被災者から知り得た情報は、守秘義務に基づき、いかなる場合も他者に話してはならない
→ 「いかなる場合も」「常に」系が☓っぽいのはマーク式のお約束。悪化可能性、再発可能性、犯罪可能性等は場合による(作問者が何を例外と想定していたかは謎)。

【問95】
 身体に触れて安心感を与える。
→ 接し方で安心感を与える。

 GHQ-28を用いて被災者の健康状態を調査する。
→ GHQは、神経症者の症状を把握するのが目的である。なお、PFAは、直後の反応は正常反応である可能性が高いため「症状」である前提で関わることを慎むよう、に促している。

 災害以前から治療を受けている疾患がないかを被災者に確認する。
→ 災害時は病院の機能が麻痺している場合が多いのでDPAT等との連携が必要となる。

 被災者のグループ面接で避難生活の不満を互いに話し, カタルシスが得られるようにする
→ カタルシスが得られるようにする=心理的デブリーフィングで、有害であることが実証されている。

 強い精神的ショックを受けた被災者が混乱して興奮している状態を,正常な反応として静かに見守る
→ さすがに「強い」精神的ショックの場合は「正常な」反応としては扱わない。

【問63】
 報道機関の取材に応じる。
→ 公認心理師の職務ではない。これは校長の職務。

   保護者が希望しない限り,情報提供を控える。
→ 「見る」、「聴く」、「つなぐ」の「つなぐ」に抵触する。

 学校教職員から保護者に説明する場を設定する。
→ 公認心理師の職務ではない。これは校長の職務。

 免許証などにより保護者を確認し,部外者の侵入を防ぐ。
→ 公認心理師の職務ではない。これは警察の職務。

 関係者と協力して児童の状況について情報を集め,保護者に提供する。
→ 「見る」、「聴く」、「つなぐ」の「つなぐ」に相当する。



【総評】
PTSD関連は、DPAT、PFAとともに第1回公認心理師試験ではかなり出題された印象である。PTSDに関しては5つある診断項目を全て理解すること(幸い松崎先生がゴロ合わせを開発してくださっている)、1ヶ月未満だと急性ストレス障害になるところがポイントだろう。原因も狭められ5つ全てを1ヶ月以上とかなり厳しめの診断基準のように思われる。診断乱発の反省からきているらしい。アセスメントツールは現任者講習会テキストに載っていたものをまとめた。これらから出るかどうかは謎である。またPFAに関しては「見る」、「聴く」、「繋ぐ」がポイントとなるようである。試験的な「正解」や「誤答」がどのようなものになるか、過去問を利用して肌感覚(?!)で体得しておくことが必要だろう。

*いつものように、間違いがございましたら、動画のコメント欄、ブログのコメント欄にコメントしていただけると勉強になります。