【第1回公認心理師試験・問134】
かかりつけの内科医に通院して薬物療法を受けているうつ病の患者を精神科医へ紹介すべき症状として、適切なものを2つ選べ。

”毀
⊆殺念慮
B僚展詐
げ善しない抑うつ症状
タ翰的原因による抑うつ症状

※ バージョン2では、以下に復職支援系の問題を追加しました。

【第1回公認心理師試験・問77】
30歳の女性A、事務職。Aはまじめで仕事熱心であったが、半年前から業務が過重になり、社内の相談室の公認心理師Bに相談した。その後、うつ病の診断を受け、3か月前に休業した。休業してからも時折、Bには近況を伝える連絡があった。本日、AからBに「主治医から復職可能との診断書をもらった。早く職場に戻りたい。手続を進めてほしい」と連絡があった。このときの対応として、適切なものを2つ選べ。

AとBで復職に向けた準備を進める。
Bが主治医宛に情報提供依頼書を作成する。
Aは職場復帰の段階となったため相談を打ち切る。
Aが自分で人事課に連絡を取り、復職に向けた手続を進めるように伝える。
Aの同意を得て、Bが産業医にこれまでの経緯を話し、必要な対応を協議する。

【第1回公認心理師試験・問130】
心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の各段階で事業者が行うことについて、適切なものを2つ選べ。

ゝ拔箸梁始時には、傷病手当金など経済的保障について説明する。
⊃場復帰の可否については、産業医の判断があれば、主治医の判断は不要である。
職場復帰の可否を判断するために、職場復帰支援プランを本人に提示し、本人の意思を確認するc
ず能的な職場復帰は事業者が決定する。
タ場復帰後は、あらかじめ決めた職場復帰支援プランに沿うようフオローアップする。

【第1回公認心理師試験・追加試験・問54】
心の健康問題により休業した労働者が職場復帰を行う際に,職場の公認心理師が主治医と連携する場合の留意点として,正しいものを2つ選べ。

ー膽0紊範携する際は,事前に当該労働者から同意を得ておく。
⊆膽0紊良職診断書は労働者の業務遂行能力の回復を保証するものと解釈する。
主治医に情報提供を依頼する場合の費用負担については,事前に主治医と取り決めておく。
ぜ膽0紊ら意見を求める際には,事例性よりも疾病性に基づく情報の提供を求めるようにする。
ヅ該労働者の業務内容については, プライバシー保護の観点から主治医に提供すべきではない。

【第1回公認心理師試験・追加試験・問74】
36歳の女性A,事務職。がん検診で乳がんが見つかった。通院のため,上司に事情を説明すると「がんの治療のことを考えたら,退職せざるを得ないね」と言われ, ショックを受けた。社内相談室の公認心理師に相談に来て, 「もう立ち直れない。何も考えられない。退職するしかない」と訴えた。Aへの公認心理師の対応として,不適切なものを1つ選べ。

Aの心理的な状態を把握し,産業保健スタッフと連携する。
休職して治療に専念し,完治したら職場復帰の手続をとるように助言する。
Aの要望に応じて,産業医から上司にAの病状や必要な配慮について説明できることを伝える。
ぜ卞發了唆畔欸鬟好織奪佞醗緡典ヾ悗箸連携し,仕事を継続しながら治療を受ける方法があることを説明する。











*いつものように、間違いがございましたら、動画のコメント欄、ブログのコメント欄にコメントしていただけると勉強になります。

うつ病は、抑うつ障害群(,Δ追∋続性抑うつ障害7邨仭杏垈気分障害そ兎撞な調節症)のなかの1つに分類されている。抑うつ障害群は、甲状腺疾患などの身体疾患からも起こる

コツとしては、「躁病エピソード」(最低でも1週間)、「軽躁病エピソード」(最低でも4日間)、「抑うつエピソード」(最低でも2週間)というように「エピソード」で理解することである。そうすれば、うつ病と双極性が同時に理解可能になる。

うつ病

統合失調症と同様に、薬物の知識が必須なので、このブログでまとめた、ブループリントの「22 精神疾患とその治療 (2)向精神薬をはじめとする薬剤による心身の変化」を参照していただければと。

【,Δ追造凌巴粘霆燹
1.抑うつ気分、または悲しみ
2.これまで楽しめていた活動における興味または喜びの減退
→ 1、2のどちらか1つは存在することが必要(逆に言えば、抑うつ気分はなくても良い場合もある)
→ 抑うつ尺度は因子分析をすると上の2つの因子になることが多い

3.突然に起こる体重増加、体重減少、または食欲の変化
4.不眠(眠ることの困難)、または過眠(寝すぎること)
5.会話も動きも遅くなる、もしくは、落ち着かずに不安にかられている(うろうろと歩き回ったり、手をもんだりする)
6.疲労感や気力の減退
7.無価値感、または不適切な罪責感(*微小妄想:貧困妄想、心気妄想、罪業妄想がある場合も)
8.集中困難や決断困難
9.死や自殺についての反復思考、自殺の計画、または自殺企図

→ 1か2のどちらかを含み(もちろん両方でも構わない)5つ以上が、最低でも2週間ほとんど毎日ある(この9項目は「抑うつエピソード」でもある)。

→ 「躁病エピソード」(*)、「軽躁病エピソード」(*)がない。

*「躁病エピソード」
1.自尊心の肥大または誇大(俺はスゴい!!!)
2.睡眠欲の減少(3時間寝れば十分だ!!!)
3.観念奔逸(統合失調症の過去問参照)
4.注意散漫(色んなものに目が行くぜ!!!)
5.目標指向性の活動の増加(色々やりたいことが浮かんぜくるぜ!!!)
6.困った結果につながる行動の増加(俺のドラテクが冴えるぜ!!!金どんどん使うぜ!!!)
→ 連続7日間
→ 他人から見て明らか、生活や仕事に支障が出るので入院が必要になる場合もある

*「軽躁病エピソード」
→「躁病エピソード」のマイルドな感じ
→ 連続4日間
→ 他人から見て明らかな感じではない。生活や仕事に支障が出て入院する必要まではない。

*これらのエピソードを過去に経験したことがなくても、これから出てくるかも知れないところが薬の処方に影響がある。
 → 「抑うつエピソード」(抗うつ薬)
 → 「躁病エピソード」「軽躁病エピソード」(気分安定薬)

【∋続性抑うつ障害(気分変調症)】
・子どもや青年の場合、抑うつ気分ではなく怒りっぽくなることがある。
・抑うつエピソードを満たせばうつ病と診断

【7邨仭杏垈気分障害(PMDD)】
・月経前症候群(PMS)は月経前に起こる身体症状を含む様々な症状で、日常生活や人間関係に問題をきたす程の症状を呈するPMDDとは異なる。
薬があまり効かない
 → ここの解説がわかりやすかったです。→【ここ

【そ兎撞な変調症】(DSM-5から新たに追加された)
・子どもなりの抑うつの表現
・怒りが特徴
 → ここの解説がわかりやすかったです。→【ここ

【アセスメント】
SDS(うつ性自己評価尺度)
Zung(ツァン)が開発したうつ症状を測定する質問紙法。全20項目4件法で回答する。得点が高いほどうつ症状が強いことを表す。50点から59点が軽度,60点から69点が中等ー高度,70点以上が極度のうつ状態と評価される。

BDI-(ベック抑うつ質問票)
Beck(ベック)が開発した抑うつの程度を測定するための質問紙法。全21項目で,その21項目それぞれにある4つの文章からあてはまるものを選ぶ方式。得点が高いほど抑うつが高いことを表す。29点以上で重症,28点から20点は中等症,19点から14点(*日本人の場合は,男性15点以上,女性16点以上で軽度のうつ状態)は軽症,13点から0点は極軽症となる。

【解答】
公認心理師や内科医から精神科医へのリファーが必要な場合とは、基本的に自らの専門性や技術では対応が困難だと判断した場合となる。そのような場合とは精神疾患では統合失調症双極性障害器質性精神障害依存症(嗜癖)などが疑われた場合となる。また、これら以外にも重度の睡眠障害不安が強い場合、自殺の危険がある場合などである。家族に精神障害、自殺などの既往がある場合も要注意である(『第1回公認心理師試験問題解説』(学研メディカル秀潤社))

うつ病は精神症状だけでなく倦怠感、食欲不振、体重減少、頭痛、腹痛、めまい、動悸などの身体症状を併せて示すことが多く、軽症うつ病の約8割はプライマリーケアを中心とする内科医を最初に訪れるとの報告もある。内科医でも相応の知識と経験があれば抗うつ薬を使っての治療は十分可能だが、「重症例」「難治遷延例」「慢性例」に関しては自ら抱え込まずに早急な精神科受診を勧める方が無難である。心理的支援においてもうつ病の重症化・難治化のアセスメントを要する必要があり、参考になる
問題である。なお、うつスケールには、SDSうつ性自己評価尺度、CES-Dうつ病(抑うつ状態)自己評価尺度、HDRS (ハミルトンうつ病評価尺度)、日本版BDI-競戰奪抑うつ質問票などがある(『第1回公認心理師試験問題と解説』(学樹書院))。

上記以外に精神科医へ紹介すべきケース:双極性障害のうつ状態、いわゆる非定型うつ病(ほか精神障害の併存が疑われる)、幻覚・妄想を伴う精神病性うつ病うつ病かどうか診断に迷う場合、抗うつ薬を使用したが1か月以上改善がみられない場合、アルコールなどの物質乱用がある場合(『第1回公認心理師試験問題と解説』(学樹書院))。

【問134】
 不眠
→ 内科医でも対応可

 自殺念慮

 体重減少
→ 内科医でも対応可

 改善しない抑うつ症状

 心理的原因による抑うつ症状
→ 公認心理師案件



-------------以下、復職支援(リワーク)を追加(Ver.2.0)--------------

【問77】
企業内の相談室における、社員の休職・復職への支援と手続に関する問題である。休職及び復職の決定権は産業医や企業側にあり、公認心理師は主治医の指示に従いながら、産業医との協議を進めつつ、本人を支援する形になる。公認心理師の職務としては、復職そのものの判断や手続よりも、本人がうつ病になって休職するに至った性格因や行動パターン、環境因を明確にして、それが改善されているかどうかのチェックや復職後も同様のパターンにならないための支援が重要となる。その意味では、公認心理師による復職支援は以下の流れを取る。

第1ステップ…病気休業開始及び休業中のケア
第2ステップ…主治医による復帰可能の判断
第3ステップ…職場復帰の可否の判断及び職場復帰支援プランの作成
第4ステップ…最終的な職場復帰の決定→職場復帰
第5ステップ…職場復帰後のフォローアップ

 AとBで復職に向けた準備を進める。
→ 女性Aと公認心理師Bとで進めるのではなく、主治医や産業医を含む多職種連携の中で準備を進めるべきである。

 Bが主治医宛に情報提供依頼書を作成する。
→ 主治医宛に情報提供依頼書を作成するのは、産業医であるべきである。

 Aは職場復帰の段階となったため相談を打ち切る。
→ 職場復帰後の再適応は、時に大きなストレスでもあるので、フオローが欠かせない。主治医や産業医の指示の下、相談を継続すべきである。

 Aが自分で人事課に連絡を取り、復職に向けた手続を進めるように伝える。
→ 復職の手続そのものは本人が会社の人事課と進めるべきであって、公認心理師が間に入ることによって行き違いを生んだり、本人の積極性をそいだりする結果になってはいけない。

 Aの同意を得て、Bが産業医にこれまでの経緯を話し、必要な対応を協議する。
→ 本人の同意を得た上で、公認心理師と産業医とが情報を共有し、対応を協議するという形で連携を取るべきである。

『第1回公認心理師試験問題解説』(学研メディカル秀潤社)よりー下線は引用者

【問130】
 休業の側始時には、傷病手当金など経済的保障について説明する。
→ 情報提供は、休職者の不安を取り除くため有用であるといえる。
 
 職場復帰の可否については、産業医の判断があれば、主治医の判断は不要である。
→ あくまでも主治医→産業医→事業主を優先順位とした判断が必要であり,不適切である。

 職場復帰の可否を判断するために、職場復帰支援プランを本人に提示し、本人の意思を確認する。
→ 職場復帰プラン支援の最終的な決定者は事業主であるため不適切である。

 最終的な職場復帰は事業者が決定する。

 職場復帰後は、あらかじめ決めた職場復帰支援プランに沿うようフォローアップする。
→ 職場復帰支援プランに沿うことが目的ではなく、職場復帰のために適宜産業医、主治医や産業保健スタッフの意見を聞きながら進めていくことが大切である。

『第1回公認心理師試験問題解説』(学研メディカル秀潤社)よりー下線は引用者

【問54】
 主治医と連携する際は,事前に当該労働者から同意を得ておく。

 主治医の復職診断書は労働者の業務遂行能力の回復を保証するものと解釈する。
→ そこまで保証できるものではない。

 主治医に情報提供を依頼する場合の費用負担については,事前に主治医と取り決めておく。

 主治医から意見を求める際には,事例性よりも疾病性に基づく情報の提供を求めるようにする。
→ 公認心理師は事例性で関わるので、事例性に基づく情報を得ておく。

 当該労働者の業務内容については, プライバシー保護の観点から主治医に提供すべきではない。
→ むしろ提供すべきである。

【問74】
 Aの心理的な状態を把握し,産業保健スタッフと連携する。
→ 対応として適切である。

 休職して治療に専念し,完治したら職場復帰の手続をとるように助言する。
→ 初期対応としては不適切。公認心理師の初期対応としては,適切である。

 Aの要望に応じて,産業医から上司にAの病状や必要な配慮について説明できることを伝える。
→ 対応として適切である。

 社内の産業保健スタッフと医療機関とが連携し,仕事を継続しながら治療を受ける方法があることを説明する。
→ 対応として適切である。


*いつものように、間違いがございましたら、動画のコメント欄、ブログのコメント欄にコメントしていただけると勉強になります。