【平成29年度臨床心理士資格試験問題 29】

B. 言語能力の影響を受けやすいSCTは児童には適用せず,バウムテストなど非言語的なアセスメントを用いるのがよい。

『新・臨床心理士になるために 平成30年版』(誠信書房)より

【平成29年度臨床心理士資格試験問題 31】

 質問紙法に関する次の記述のうち,特定のパーソナリティ理論に拠っている,あるいは関連をもつものに○,そうでないものに×をつけた場合,下のa〜eの組み合わせの中から,正しいものを一つ選びなさい。

A. MMPI

B. YG性格倹査

C. MPI

D. TEG-II

『新・臨床心理士になるために 平成30年版』(誠信書房)より

【平成26年度臨床心理士資格試験問題 7】

c. Binet, A. がSimon, T. と協力して作成したWISCでは,精神年齢という概念が初めて導入された。

『臨床心理士資格試験問題集4』(誠信書房)より

【平成22年度臨床心理士資格試験問題 22】

 K-ABC心理・教育アセスメントバッテリーに関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,下のa〜eの組み合わせの中から正しいものを一つ選びなさい。

A. 継次処理尺度と同時処理尺度からなる認知処理過程尺度に,社会性尺度を加えたもので構成されている。

B. 認知処理過程尺度を子どもの現在の知的能力を測るものとして重要視している。

C. 非言語性尺度は聴力障害,言語障害などの子どもの認知機能を不利にならないように評価できる。

D. 下位検査のプロフィール分析により,子どもの強い(弱い)能力とその影響要因について仮説を立てて検討できる。

『臨床心理士資格試験問題集2』(誠信書房)より

【平成22年度臨床心理士資格試験問題 11】

a. CMIでは,心身両面にわたる自覚症状に関する資料を得ることができ,さらに神経症の重症度に関する判別が可能である。

『臨床心理士資格試験問題集2』(誠信書房)より





 長らく続いてきた心理検査まとめもこの記事で最後である。最後はベスト20の取りこぼしを軽く拾って終わりにする。しかし,こういう各心理検査の内容は公認心理師試験では出題されるのかどうか。出題されなかったら「無駄」になった記事ということですな(笑)。

【問題 29】
B 誤り(☓)。SCTは言語刺激であるが単語レベルであり,言語表現能力の影響を受けるものの,刺激語を目的に沿って利用もしくは作成できること,自由度の高い言語表現であること,学校場面でも使用しやすいこと,などから子どもに適用することのできる投映法の一つである。

『新・臨床心理士になるために 平成30年版』(誠信書房)より


<SCT>(Sentence Completion Test:文章完成法)【使用頻度3位(小川,2011)】

・パーソナリティを査定する検査。

・「私は・・・」などの刺激語のあとに文章を書いてもらう投映法(前意識レベル)。

→ Part機30文)→ 5分休憩 → Part供30文)

→ 刺激語は必要に応じて作成しても良い

→ 時間制限はない。

・言語連想検査から創案された。

児童以上から適用可

→ 老年用SCTの研究は進められている。

・解釈は客観的・数量的方法と直感的・了解的方法がある。

・テストバッテリーとして使うと効果的。



【問題 31】
A ☓

B ☓

C ◯ MPI(モーズレイ性格検査)はEysenck(アイゼンク)の性格理論に基づく質問紙法検査。

<MPI>(Maudsley Personality Inventry:モーズレイ性格検査)【使用頻度圏外(小川,2011)】

神経症傾向(N尺度),外向性ー内向性(E尺度)を測定。

→ 日本語版は,虚偽尺度,緩衝項目を含む(計80項目)

*アイゼンクから行動療法が始まったとされる。

*特性論と類型論を取り入れた階層的パーソナリティ論を提唱。

→ 類型では,MPIの尺度2つの他に精神病傾向もある。

D ◯ TEG-兇賄貘膽哀┘乾哀薀爐箸靴董て本で考案された検査。交流分析理論と基盤に持つ。

<TEG>(Tokyo University Egogram: 東大式工ゴグラム)【使用頻度5位(小川,2011)】

Dusay (デュセイ)が開発した性格検査。

→ Berne (バーン)の交流分析における構造分析をもとに作成された。

→ 5つの自我状態 (CP:批判的な親、NP:養護的な親、A:大人、FC:自由な子ども、AC:従順な子ども)のそれぞれに対して、どの程度の心的エネルギーを配分しているかを測定する。

*兇任狼嫖捷猝椶鬚覆し,項目を改訂し,L項目(嘘ついてないかテキトーにやっていないか信頼性を測る項目らしい)を3項目追加した,のだとか(計53項目:15歳以上)。



【問題 26】
c 誤り(×)。 Binet, A. が僚友の医師Simon, T. の協力を得て1905年に作成した知能検査は,ビネー・シモン知能検査法 (Binet-Simon intelligence scale) である。本検査は,世界で初めての知能検査とされる。

『臨床心理士資格試験問題集3』(誠信書房)より

<ビネー式知能検査>【使用頻度9位(小川,2011)】
Binet(ビネー)とSimon(シモン)が開発。

・現在は田中貫一による田中ビネー垢使用されている。

2〜13歳成人成人成人,があり全113問。

・2〜13歳までは精神年齢を算出。

→ 各年齢群の子どもの50〜70%が正答できる問題で構成(通過率)。

・2歳以上の子どもを対象とした発達チェックという項目がある。

→ 基底年齢を1歳にできない子どものための参考指標

精神年齢÷生活年齢×100=知能指数(IQ)

14歳以上は精神年齢を算出せず偏差知能指数(DIQ)を使用。

→ (参考)18歳以上は生活年齢を同じにしていたので,同じ得点なら20歳でも100歳でも知能が同じになるため,発達的な視点が抜け落ちているじゃないかという批判を取り入れた結果の導入

→ [個人の得点−個人が属する年齢集団の得点平均]÷ 年齢集団の得点の標準偏差 で平均を0,標準偏差を1にし(標準化ってやつですな),その後,10をかけて標準偏差を10にし,50を足して平均を50にする。

*ウェクスラー式の場合は,15をかけて標準偏差を15にし,100を足して平均を100にする。

・成人級では結晶性知能領域流動性知能領域記憶領域論理推理領域の4領域の領域別評価ができる。

→ 成人でも知的障害の申請などのために生活年齢修正表がある。

<知能検査オマケ>
・精神年齢 ← ビネーが考案(だったかな)

・知能指数 ← シュテルン(Stern)が考案

つまり,ビネー段階では,「ビネー式」には知能指数はなかったが,ターマン(Terman)がスタンフォード・ビネー式知能検査で知能指数を採用したことで,ビネー式に知能指数が存在するようになった。

<知能検査オマケ2>
ビネーもウェクスラーも個別検査だが,実は集団検査も存在していて,それがヤーキース(Yerkes)らが開発したα式(言語性検査),β式(非言語性検査)である。日本では前者がA式,後者がB式として標準化されている。


【問題 22】
A 誤り(×)。社会性尺度ではなく,習得度尺度である。

B 正しい(○)。 K-ABCでは,認知処理過程尺度における問題解決習得度尺度にある事実に対する知識を明確に区別して,前者の一連の技能を知能と解釈している。

C 正しい(○)。 K-ABCの非言語性の尺度には,模様の構成,視覚類推,位置探し,手の動作などがあり, WISCとは測っている側面が異なっている。解釈事例には両者を比較して検討したものがよく取り上げられている。

D 正しい(○)。プロフィール分析は複数の下位検査から考えられる能力のみを取り扱うのではなく,それに影響を与える環境因の可能性なども加味して行う。

『臨床心理士資格試験問題集2』(誠信書房)より

<K-ABC供筺Kaufman Assessment Battery for Children 2nd ?!:K-ABC心理・教育アセスメントバッテリー)【使用頻度19位(小川,2011)】

Kaufuman(カウフマン(夫妻))が開発。

・2歳6ヶ月から18歳11ヶ月

→  3歳, 4〜6歳, 7〜18歳,の3つがある。

ルリヤ理論CHC理論に基づく。

認知尺度(11の検査)(継時尺度(3),同時尺度(4),学習尺度(2),計画尺度(2))

習得尺度(9の検査)(語彙尺度(3),読み尺度(2),書き尺度(2),算数尺度(2))

*この大枠がルリヤ理論で,例えば継時尺度の3下位検査の内容や階層性にCHC理論が反映されているとか?!

*上述したように継時尺度にも3つの下位尺度(おそらく実際の測定尺度)があるようであるが,そこまで覚える必要はないと判断し割愛した。

→ 各下位検査に行動観察チェックリストがあり受験態度を記録する

→ 得意なところを見つけ,指導,教育に活かす。


【問題 11】
a 正しい(◯)。

<CMI>(Cornell Medical Index-health questionnaire)【使用頻度20位(小川,2011)

Brodman(ブロードマン)が開発。男性用(211項目)と女性用(213項目)がある。

<オマケ>
<GHQ> (The GeneraI Health Questionnaire:GHQ精神神健康調査票)【使用頻度圏外(小川,2011)】
・主として神経症者の症状把握、評価および発見に有効なスクリーニング・テスト

→ 原版は60項目。

→ 目的に合わせて30項目、28項目、12項目の短縮版がある。


<参考文献>
『臨床心理士試験徹底対策&予想問題集』(ナツメ社)