【オリジナル問題】

1.老人福祉法では老人福祉施設に対しては国や地方公共団体が補助,指導監督を行うことが規定されているが,老人居宅生活支援事業に対してはその規定はされていない。

2.40歳以上65歳未満の第2号被保険者が受給できるのは老化に関する16の疾病(特定疾病)であるが,それに加えて交通事故等で要介護になった場合でも受給できる。

3.高齢者虐待防止法では虐待を「身体的虐待」,「介護世話の放棄・放任(ネグレクト)」,「心理的虐待」,「性的虐待」,「経済的虐待」の5類型としている。

4.高齢者虐待防止法の身体拘束禁止規定に反する身体拘束とは,「緊急性」,「非代替性」,「一時性」という例外3原則に該当しない身体拘束のことである。

5.家庭内や施設・事業所内で虐待を発見した場合,一般市民であっても通報の努力義務があり,緊急時の場合には通報義務が課せられる。

6.新オレンジプランは,12府省庁をまたいで作られたものであり,「認知症の人の意思が尊重され,できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現」を目指している。


『公認心理師現任者講習会テキスト』より




1.誤り(☓)。老人居宅生活支援事業に対しても規定されている。

2.誤り(☓)。交通事故等で要介護になった場合は受給できない。なお65歳以上の第1号保険者であれば原因が何であれ介護が必要と認定されれば受給できる。

3.正しい(◯)。施設・事業所等における身体拘束禁止規定に反する身体拘束も虐待として扱われる。

→ 児童虐待の定義と似ているが,「経済的虐待」があるところが異なる。

→ 高齢者虐待防止法は。家庭内だけではなく,施設・事業所の従事者等による虐待も対象として,市町村を虐待防止の主たる担い手として位置付けている。

4.正しい(◯)。例外3原則は,個人の判断で行われるものではなく,施設や事業所内に,権利擁護委員会身体拘束廃止委員会などをもうけ,その中で検討され,やむを得ないと判断されたときに行われるものであり,身体拘束を行う場合には本人と家族に説明して同意を求め,記録に残さなければならない。

→ 厚生労働省の身体拘束ゼロ作戦推進会議(2001)から『身体拘束ゼロへの手引き〜高齢者ケアに関わるすべての人に〜」の報告書が取りまとめられた。これは2000年の介護保険制度のスタートを受け,高齢者の人権,生活の質 (Quality o fLife) の観点から福祉医療の現場で行われている身体拘束を廃止する方向で見直すものである。この中で,身体拘束を行う際には「切迫性利用者本人又は他の利用者等の生命又は身体が危険にさらされる可能性が著しく高いこと)」「非代替性身体拘束その他の行動制限を行う以外に代替する介護方法がないこと)」「一時性 (身体拘束その他の行動制限が一時的なものであること)」の3つの条件を満たす「緊急やむをえない場合の身体拘束」に限ることが提言され,現在この条件を満たさない身体拘束は不適切なケアの対象となっている(p. 139)。『関係行政論』(遠見書房)より

→ 要するに「やむをえないとき」というのが例外3原則のようなときということ。「やむをえないとき」の判断は委員会で検討し,さらに本人と家族の同意が必要ということ。おそらく認知症等でベッドからの転落や徘徊等が問題になるときであると思われる。

ゴロ:非・一・緊 = 贔屓(ひいき)

5.正しい(◯)。施設従事者等の医療・福祉関係者が発見した場合には,緊急時でなくても通報義務が課せられている。

・一般人→ 基本,通報の努力義務で,緊急時は通報の義務
・施設従事者等の医療・福祉関係者→ 通報の義務

*守秘義務の適用外

6.正しい(◯)。

→ あくまでも認知症が対象