【オリジナル問題】

以下の文は正しいか誤っているか。

1.医療倫理の基本四原則とは自己決定原則,善行原則,無危害原則,正義原則である。

2.患者の権利に関するWMA(世界医師会)ヘルシンキ宣言に良質の医療を受ける権利等が定義されている。一方で患者の義務については正確な情報の提供等各医療機関で定められていることが多い。

3.患者と医療者が共同で治療の意思決定を行うことをSDMという。

4.EBMは多数の報告をまとめて検討するメタアナリシスなどに代表される科学的吟味を意味し,事例の個別性を無視する。

5.医師は診察記録は義務であるが公認心理師は記録は義務ではない。

6.医療の安全活動にはインシデント(ヒヤリとしたりハッとしたり体験)の報告と分析は含まれていない。




1.自己決定原則(☓)。→ 自立尊重原則


2.ヘルシンキ宣言(☓)。→ リスボン宣言

戦時中に行われた人体実験などへの反省から,ヒトを対象にした医学研究の倫理的原則を示したヘルシンキ宣言 (1964年) や,患者の権利に関するリスボン宣言 (1981年) などが採択され,今日の医療や臨床研究においては,患者の人権や個人の尊厳と自己決定権を尊重することが必須となっている(p. 379).『公認心理師必携テキスト』(学研プラス)より

3.◯。shared decision making


4.☓。→ EBMの三要素とは, 科学的根拠 (research evidence), 臨床上の経験・技能 (clinical expertise), 患者の価値観 (patient preferences) であり,メタアナリシスは,琉貮瑤鵬瓩ない。事例や個別性に基づくアプローチは↓に含まれている。


5.☓。→ 現任者講習会ではよく判らないとのことであったが,テキストには「公認心理師においても,公認心理師法第42条の連携義務を踏まえると,記録が必要であろう。」と記載されている。しかし「あろう」なので,確かに微妙。なおテキストには「医師法第24条で医師は患者を診療したら遅滞なく「経過を記録すること」を義務付けられている。診療録は単なる備忘録ではなく,医療訴訟においても証拠としての重要性は高い。たとえ必要な判断・処置を行っていたとしても,診療録に記録がない場合は行っているとの主張は認められがたい。医師以外の専門職も同様である。」とある。ちなみに医療機関では検査記録等は2年間の保存が義務となっている。

*同意書をはじめ, 面談の記録など業務に関する記録を適切に保管することが求められる.たとえば「医師法」によれば, 診療録の保管期間は5年と定められており,これらの法は参考となる(p. 23).『関係行政論』(遠見書房)より

6.☓。→ インシデントも報告