【オリジナル問題】

以下の文章は正しいか誤りか。

1.労働関係調整法(1946年)は,労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進し,労働者の地位の向上を図ることを目的とした法律である。

2.労働基準法(1947年)は,労働条件の最低基準を定めた法律である。いかなる場合も時間外・休日労働はさせてはならないとされている。

3.労働安全衛生法(1972年)は,職場における労働者の安全と健康を守り,労働災害を防止することを目的とする法律である。

4.常時10人以上の労働者を使用する使用者には就業規則の作成が義務づけされている。就業規則の効力は労働協約よりも高い。

5.労働契約(民法上は雇用契約)は,使用者と労働組合によって結ばれる。


『公認心理師現任者講習会テキスト』より




産業・労働分野の法令を理解するためのチェックリスト
 □労働基準法について概説できる。
 □労働組合法について概説できる。
 □労働関係調整法について概説できる。
 □労働安全衛生法について概説できる。
 □安全配慮義務について概説できる。

安全配慮義務については(32)で問題作成を行わなかったので,ここでまとめておこう。安全配慮義務は労働契約法(2008年施行)から明文化(第5条)されたもの。ただどうも安衛法と並行していろいろ義務付けを行っているようである(安衛法による衛生委員会(50人以上)・産業医の選任(50人以上)・健康診断(1年に1回)など)。

1.誤り(☓)。労働組合法(1949)のことである。労働関係調整法(1946年)は,労働関係の公正な調整を図り,労働争議の予防または解決を目的とした法律のこと。

2.誤り(☓)。労働基準法第36条労使協定(通称・36(さぶろく)協定)により,行政官庁に届けた場合には,時間外・休日労働をさせることができる。

*36協定は制限や無制限など色々ややこしいので,整理できたら追記する予定。ただそこまでは出ない気もするのだが。

3.正しい(◯)。

4.誤り(☓)。労働基準法 > 労働約 > 就業規則 > 労働
         ↑
       大本なので最強

                          ↑
                         個人なので最弱


               ↑
              組合

                    ↑
                   個々の事業場(◯約と◯約の間に挟まっている)

5.誤り(☓)。労働協約のこと。労働契約は個々の労働者と使用者の間で結ばれる。