【問題90】

 家庭裁判所に送致された少年は,どのような扱いを受けることになるのか,また,審判はどのようなものになるのかについて述べた次の記述のうち,正しいものに○,誤っているものに×をつけた場合,下のa〜eの組み合わせの中から,最も適切なものを一つ選びなさい。

A. 少年は,審判までの間,家庭裁判所調査官の調査を受けることになる。

B. 少年は,審判までの間,少年鑑別所に収容され,非行からの立ち直りのためにカウンセリングを受けることになる。

C. 少年が観護措置をとられると,鑑別を受けることになる。鑑別とは,医学,心理学,教育学などの専門的知識に基づいて,少年に責任能力があるか否かを明らかにすることである。

D. 審判は,懇切を旨として,和やかに行うことになっているが,非行のある少年に対し自己の非行について内省を促すようなものとするとされている。




家庭裁判所に送致された少年の審判に関する問題である。

A 正しい(○)。少年法の第8条第2項に「家庭裁判所は,家庭裁判所調査官に命じて,少年,保護者又は参考人の取調べその他の必要な調査を行わせることができる」と規定されている。

B 誤り(×)。少年鑑別所は審判前の少年を収容している施設であるから,非行事実があることを前提として問題点の改善を図るという処遇はしないことになっている。

C 誤り(×)。観護措置とは,家庭裁判所が調査および審判を行うために,少年の身柄を確保する必要がある場合にとられる措置である(少年法第17条)。少年の資質の鑑別では, 医学, 心理学, 教育学,社会学などの専門的知識に基づいて面接心理検査が行われる。鑑別結果は少年が非行にかかわることになった背景や要因,再非行の危険性の有無・程度などが明確にされるので,本文章は誤っている。

→ 責任能力ではなく,背景と再犯可能性を「鑑別」する。

D 正しい(○)。少年法第22条には「審判は,懇切を旨として,和やかに行うとともに,非行のある少年に対し自己の非行について内省を促すものとしなければならない」と規定されている。